昨日安倍元首相が、奈良県で選挙のための街頭演説中に狙撃され、亡くなった。許すことのできない蛮行である。日本という社会の悪い方向への、重大な転換点となる可能性がある。そこで、いくつかのテーマ設定して継続的に考察していきたい。
 昨日の事件が起きた前後の映像をみて、最初に感じたのは、警備の杜撰さだった。それは昨日も簡単に書いたが、その後いくつもの映像がアップされたり、テレビでも放映された。それをみると、ますますその感が強くなる。既に様々に指摘され、専門家からも分析がなされているが、素人にも、欠陥がすぐにわかる程度の警備だったのか。当初は、そう思ったが、会場の設営自体にも、ずいぶんと安全が軽視されていると感じることがあった。
 まず、演説の場所だが、まわりが道路で車が通っており、そのなかに飛び地のように3角で比較的狭く、ガードレールで囲まれたところに、赤の小さな台を置いて、そこに安倍氏が立って演説をしている。奈良で何度目かの演説だったらしいが、このような形は初めてだったという。選挙カーは、演説の前日に急遽決まったので、間に合わなかったというのだから、準備そのものが間に合わせのような感じだった。