今日の報道によれば、ウクライナ軍が、これまで支援してくれた国に感謝の念を伝え、支援してくれた国名を掲載した記事に、日本の名前がなかったというので、ネット上で話題になっている。私もその一覧を確認したが、確かになかった。今後訂正される可能性はあるが、思い出すのは、湾岸戦争だ。イラクがクウェートに侵略して、アメリカを中心とした連合軍がイラクを退けたのが湾岸戦争だ。この戦争は、CNNが大々的に実況中継を行い、初めてこうした戦争のリアルタイム映像を世界に発信したというので話題にもなった。実際に、戦争のリアルタイム映像を最初に発信したのは、ベトナム戦争だったが、当時はまだカラーではなかったので、アメリカ以外ではニュースとして事後に流れたことが多かった。湾岸戦争では、まるでゲームをみているようだと、賛否両論あったことを覚えている。
東北大学の女性限定教授募集について
都立高校の男女別定員問題とは、大分性質が異なるが、東北大学工学部で、享受を女性限定で募集する例が話題になった。
募集要綱は、東北大学のホームページで見ることができる。
私は、文系の教授だったので、理系の募集形態はよくわからないが、募集要項を見る限り、厳格に決められた領域での募集ではなく、6つのグループに属する13の専攻のなかから、配属を希望する専攻を選択することになっている。つまり、13の領域にかかわって、5名の教授を募集する、そして、それは女性限定であるということだ。
私が経験してきた大学教師の募集は、すべて、特定の領域が指定されて、募集は1名である。もちろん、別の領域の募集も同時に行われることがあるから、その場合は、その数だけの募集になるが、領域が広範囲に指定されて、そのなかから自分にあう領域を選択できるという募集様式は、私自身ははじめて目にした。理系ではそういうことがけっこうあるのかどうかわからない。だからこそ、女性限定ということを打ち出せるのだろうと思った。特定の領域を指定して、募集1名ということになると、さすがに、女性に限るというのは、コンセンサスを得にくいのではないだろうか。
佐々木朗希と審判のトラブル 審判の訓練は?
佐々木朗希が今度は、審判とのトラブルで話題になっている。ヤフコメなどは、半日で数万を越えているような状態だ。
二死一塁、バッター2ストライクという場面で、佐々木の投球がボールと判定され、ランナーが盗塁したが、松川捕手の投げたボールが大きく逸れて、セーフに。そのとき、佐々木が振り返って、にやっと笑い、何かを言いかけた。すると、主審の白井がマウンドに歩み寄り、何かを佐々木にいっているようにみえる。そして、捕手の松川が行く手をミットで遮りながら、何か語りかける。佐々木の近くまでいったが、白井主審は引き返した、ということだ。私は、ヤフーの速報で知って、まずコメントを読み、それから、しばらくしてyoutubeの動画で確認した。テレビ放映の画面だけではなく、個人がとった映像もたくさんあって、こうやって、観戦者が映像をアップしているのかと、このことに感心してしまったが。
ウクライナ侵攻問題でのコメンテーター 2
前回は、ロシアのウクライナ侵攻の目的と、ロシア人の被害者感情などについて扱われていたが、次に制裁やロシア人による虐殺について扱われる。
まず上松氏が、「 ロシアへの制裁にかかわる国は、国連の一部だ」と提起すると、佐藤氏が、「経済制裁をしていない国が多いのは事実だが、欧米はほとんどやっている。」と述べて、欧米がやっていれば、経済制裁していることになるということで済ましているような気がする。しかし、ロシアへの経済制裁は、ひとつは、ロシアの輸出等を制限して、ロシアに戦争するための費用を与えないようにする、さらに、ロシアへの高度な技術をもつ製品の輸出を制限して、兵器の再生産を防ぎ、またロシア経済の発展を阻害することという、ふたつの目的があるが、後者は欧米が経済制裁をすれば、目的がある程度達成できるが(といっても、中国が輸出すれば、かなり穴埋め可能)、前者は、途上国がロシアのエネルギー、食料を買いつければ、ロシアの収入は確保されてしまう。従って、欧米が制裁していれば、目的達成に問題ないかのような発言は正しくないし、途上国に対して、どのように経済制裁に参加させるかの議論がなければ、やはり、制裁は目的を達成できなくなる。
さらに続けて、佐藤氏は、大使は論理のすりかえをしていると批判する。「国連憲章2条の武力の行使をしているのは、ロシアである。自分が国連批判をしているのに、西側と我々という区別をするのはまちがい。ジョージアや南オセチアと同じ。嘘をつくと、嘘を隠せなくなる。我々は現実をみている」と一刀両断する。
ウクライナ侵攻についてのコメンテーターへの不満1
ウクライナ侵攻は連日、各局でさかんに放映されているが、コメンテーターの解説がすっきりしない点が散見される。少なくとも、私のような素人から見ても、不十分であったり、論点がずれた解説、そして、肝心のことについて口を閉ざすような場面がある。極めて興味深い番組だと思った、日本テレビの「深層NEWS 日テレ」(4月22日放送)を素材に考えてみよう。この番組が、非常に興味深かったのは、 駐日ロシア大使のガルージン氏へのインタビューがあり、それに関して、解説者がコメントする形をとっていたことだ。
解説者は、佐藤正久(自民党 外交部会長)、畔蒜泰助(笹川平和財団 主任研究員)、飯塚恵子(読売新聞編集委員)の3名で、キャスターは、右松健太(日本テレビ)という構成だった。なおガルージン氏はすべて日本語で応じていた。
最初に、上松氏が、ガルージン大使に、ウクライナ侵攻の目的は何かと質問している。
プールの水出しすぎで賠償請求 しかし、本当の問題は別に
横須賀市の中学校で、教員がプールの給水栓を2か月間断続的に出しっぱなしにしたために、プール10~11杯分の水道水が流出し、348万円が余計にかかったので、その半額を担当教員、校長、教頭の3人に損害賠償したという報道があった。
プールの水を誤って栓を抜いてしまい、もう一度いれ直すような事故は、たまにあると現場の先生から聞いている。プールの大きさや、自治体によって費用が違うだろうが、数十万の損失になり、誰が負担するか問題になるといっていた。
しかし、今回の問題は、そうしたうっかりミスではなく、誤解による確信犯ともいうべき行為で、コロナ対策として、水を出しっぱなしにする必要があると思い込んだ担当教員が、他の教員が栓を締めても、再度栓を開けて水を入れ換えていたというのだから、不思議な事故だ。コロナの感染者がでたら、プールは中止にするだろうし、消毒が必要なら、消毒液を散布するだろう。水を入れ換えることで、感染症対策をするというのは、あまり聞いたことがない。どうして、そんな認識を仕入れたのか、ぜひ後追いの報道を期待したいものだ。
ロシア擁護のネット書き込み
ウクライナ戦争は、情報戦という側面が強く出ている。そして、情報戦は、日本のネットでの書き込みにも現れている。ヤフコメには、かなり不合理な書き込みが見られるからだ。ただし、この文章を書くために、再度ヤフコメをチェックしてみると、かなりの書き込みが消されているような気がした。よりたくさんの新たな書き込みが増えたので、うもれてしまった可能性もあるが、多少、記憶によって、書く部分があることをお断りしておきたい。
現在は、ウクライナ支持、プーチン弾劾という色調が、日本のメディアとネットを支配しているが、それに挑戦する、疑問を呈する書き込みは、いくつかのパターンがある。
・ゼレンスキーにもかなり問題があり、例えば、ロシアを挑発すような政策をとっていた。プーチンが話し合おうと提案したのにそれを蹴ったために、プーチンは侵攻せざるをえなくなった。未成年、高齢者以外の男性は国外に出てはいけないという政策はおかしい。
・人間を楯にしているのは、ゼレンスキーである。
・避難しようとしているウクライナ人を銃で撃っているのは、ウクライナ兵であって、ロシア兵ではない。ロシア兵には、ウクライナの民間人を殺害するメリットがない。
犯罪者名の報道、検索、忘れられる権利について
成人年齢が変更になり、かつては少年だった年齢が成人になる。18歳と19歳は成人として扱われると、これまで犯罪の容疑者になっても、実名報道されなかったが、今後はされることになる。明確な基準は、まだ定まっていないようだが、今後具体的な事例で問題になっていくだろう。そして、それに関連して、過去の犯罪に関して報道された名前を消してほしいという要望が、話題になっているが、この点を少し考えてみたいと思う。
この問題は、犯罪に関わって実名を報道・公表することと、それをあとになって活用すること、削除することという3つの別の問題に分けて考える必要がある。
まず実名報道の問題については、私は、原則匿名にすべきであると考えている。それは少年だけではなく、成人に対しても同様である。そもそも実名報道することに、何か意味があるのだろうか。人は、「知る権利」「報道の自由」があるという。しかし、勘違いしてはならないことは、この場合「報道の自由」が検討されるべきであって、「知る権利」とは無関係だということだ。「報道がなされて知る」のであれば、それは知る権利とはいえない。もちろん、個人が、自分の足で調べて知る権利はある。そうした調べる自由はある。だが、本人が調べるのではなく、報道によって知るのであれば、そして、ほぼすべての事例にわたって、個人にとっては、報道によって知ることになると考えられる。もし、報道が、実名を報道すべきであるという理由として、「知る権利」をあげるならば、もう報道しなかったら、「知る権利を侵す」ことになり、報道の自由ではなく、報道の義務があることになってしまう。それはまったくおかしな論理なのだ。
ロシアが未成年を戦場に送るのか
ウクライナ政府が、「ロシアの少年少女団体であるユナルミヤの17歳18歳の未成年を、戦争に動員する決定がされた」と公表した、という報道がなされている。
ユナルミヤという組織は、初めて知ったが、2016年に設立された、ロシアの青少年に愛国心を育てるための組織であり、当初は数千名の参加者だったが、現在では80万ともいわれている。(急速に増えているためか、記事によって数字がかなり異なる。)軍事的な訓練も含まれる。
西側では、ヒトラーユーゲントに近いと批判しているようだが、それに対してロシアは反発をしているそうだ。確かに、ヒトラーユーゲントと似ていると批判するのは、なんとなくわかるが、私がいくつかのサイトでみた限りでは、あまりヒトラーユーゲントには似ていない。ヒトラーユーゲントは、明らかに将来の親衛隊育成の基礎過程のような部分があったことと、基本的に全員参加であり、放課後の活動を大きく拘束していた。そして、援農などの奉仕活動と、スポーツを含む軍事訓練が中心的な活動であった。最初から戦時体制を前提にしたような組織だったのである。
アゾフ大隊は玉砕の決意か
マリウポリで最後まで抵抗を続けているウクライナ兵士に対して、ロシアが降伏を勧め、降伏すれば、生命は保障すると呼びかけているが、ウクライナ首相が、アメリカの報道のインタビューに対して、あくまでも闘う意志を表明したと伝えられている。先に降伏した部隊が、本当に降伏したのかどうかは定かでないが、現在残っている部隊が、降伏しないであろうことは、前から予想している。最後はどうなるかわからないが、いまのところ降伏の意志はないと思われる。理由は簡単だ。現在残されている部隊は、アゾフ大隊とされており、ロシアが、「ナチ」と呼んでいる中心的な部隊であり、ウクライナ側で最も強硬なひとたちであるとされている。しかも、正規軍ではなく、内務省管轄の国土防衛隊という、特殊部隊である。国際法的にも、捕虜として扱う義務がない考えられる。更に2014年以降続いているドンパス地方におけるロシア系住民とウクライナ人の対立、軍事衝突において、最も過激に闘ってきたのが、アゾフ大隊であり、住民に反人権的な行為もしてきたとされる。