所属松戸シティフィルの演奏会

 今日は、題名のように、所属している市民オーケストラの演奏会だったので、ほぼ一日拘束された。したがって、通常とは違って、演奏会のことを話題にしたい。
 曲目は、前プロがショスタコーヴィッチの「祝典序曲」、中プロがストラヴィンステー「火の鳥」(1919年版)、そして、メインがベートーヴェン「田園」という構成だった。オーケストラのプログラムは、たいていメッセージ性があるものだが、この構成の意味は、私にはよくわからない。曲目は選曲委員が決めるので、事前にこうなりますとアナウンスされるだけだ。希望はあまりとらない。そして、これらは、2020年の同時期に予定されていた曲目そのもので、指揮者も同じ。そして、直前まで練習していたのに、コロナ禍によって、演奏会そのものが中止になったのだった。今回、そのままの曲目で、演奏したことになる。ただ、この曲目に不満があるわけではない。ただ、不思議な構成だなと思うだけ。

 「祝典序曲」は、はじめて知った曲だが、快速調の景気のいい感じだ。金管楽器が特別に補強されて、祝典用だから、会場のあちこちに配置されて演奏するのだろうが、今回は通常のホールなので、当初は舞台裏で演奏するのかと思っていたら、当日の朝、どうしましょうと相談があって、結局、舞台上の両端で吹いた。椅子はどうするのか、ずっと立っているのかとか、音楽とはあまり関係ない相談があり、結局椅子を用意して、演奏直前に一斉にたつということになった。「みなさん、大人ですから、立つ練習などはしませんが、ばらばらとか、自信なげだと迫力がなくなるので、一斉にすっと立ってください」などと指揮者がいっていた、合唱曲などは、立つ練習をすることもあるだ、こういう練習裏話は、会場の聴衆にはわからないだろう。
 ストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲は、このオーケストラとして2度目になる。私自身も2度目だ。私自身は、前よりは演奏できたと思うが、普通のアマチュアレベルでは、演奏不可能と思われる部分がある。このオーケストラには非常に優れたチェロの人がいて、ここは弾けるといっているが、他の人に指導はしない。もちろん、通常はちゃんと教えてくれるわけだが、ここは無理だと思っているのだろう。3曲目カッチェンの最後の3小節部分だ。通常弦楽器は、バイオリンがもっとも難しいように書かれて、チェロはバイオリンの音の半分くらいを割り当てられる。しかし、この部分は、3小節ともチェロはものすごい速さ、飛躍音、変則リズムが弾かねばならない。バイリオン、ビオラ、コントラバスは、中間が休みになっていて、しかも、易しいパッセージを演奏するだけだ。私は、プロオケは本当に弾いている野だろうかと、疑問に思ったので、片っ端からyoutubeで、ライブ映像をみてみた。
 しかし、どの映像でも、この部分は、チェロを映さないのだ。この部分の直前まで、観客席からみている映像なので、チェロが映るかも知れないと思った瞬間、この小節の直前で、管楽器に映像が切り換えられた。アバド、ベルリンフィルが日本で行った公演の映像が市販されているが、これも、ビオラは映っているが、チェロはまったく映っていない。チェロが一番派手に動いている部分なのだから、ひとつくらいチェロを映している演奏があってもいいではないか。やはり、プロといえども、この部分をきちんと弾けるとも限らないので、明らかに弾けていない人がいるために、ショットとして採用できないに違いないと思っているのだが。
 「田園」は、さすがにベートーヴェンの名曲なので、演奏していて、気持ちよくなれる。とくに第2楽章では、チェロは2プル(一番前に座る2人)だけが、ずっと小川のせせらぎのような音楽を奏でているが、他はほとんどピチカートで、あいづちを打つだけなので、実は他の楽器の演奏を聴いていることになる。オーケストラのなかで、この美しい音楽を聴くというのは、メンバーでないと味わえない醍醐味だ。
 
 次回はハンス・ロットの交響曲がメインになる。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

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