トランプが、アメリカ議会で、ウクライナ戦争の和平案がこれまでもっとも実現に近づいているという認識を示したそうだ。程度の問題としてはそうなのだろう。しかし、近づいたからといって、実現するとは限らない。
トランプの調整の仕方をみていると、トランプという人物の「定見のなさ」、逆に確固とした定見がある場合の調停の難しさを、ともに感じるのである。 “トランプ和平案は実現に近づいたというが” の続きを読む
カテゴリー: 時事問題
国民の腐敗
ロシアのウクライナ侵略戦争が、単なる軍事的な問題だけではなく、人間の心を腐敗させている現象が顕著に見られるようになった。もちろん、侵略戦争を起こしたロシアのエリートや、それに協力した北朝鮮の指導層は、もともと腐敗しているわけだが、それが民衆のなかにも浸透しているということだ。
「兵士の命を「金に換える」女たち…ロシア戦争経済が生んだ怪物「ブラックウィドウ」が社会問題化」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c04c0915b417c75c96f515f9a586162935ed9e61
という記事は、ロシアの貧困層を中心とした腐敗と、ある意味そうせざるをえないほど追い込まれている彼らの悲惨さを鮮明に表わしている。 “国民の腐敗” の続きを読む
資産凍結によるウクライナへの賠償問題
ロシアの凍結資産をウクライナ復興に使うということについて、日本政府が否定しているという記事がある。
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/4067565-ri-ben-zheng-funiyoruroshia-dong-jie-zi-channoukurainanotameno-huo-yong-ti-anwo-ju-foubao-dao.html
EU加盟国のベルギーが、戦後ロシアに賠償・返還を求められたときに困るという懸念から、G7各国に対して見解を求めたというのである。その理由は、G7が賛成していれば、ベルギーに返還要求が強く求められることはないだろうという思惑だというのだが、それはいいとして、片山蔵相が不承知であると発言しているという記事である。しかし、記事の最後には、片山氏自身が否定したということを否定している、つまり否定する発言などしていないといっているというので、真相はわからない。 “資産凍結によるウクライナへの賠償問題” の続きを読む
NATOは死んだのか
前にも書いたのだが、EUの問題だ。
プーチンはヨーロッパと戦争する容易があると語っているそうだ。もちろん、そんな余裕があるはずがなく、単なる脅しの類だろう。ウクライナ一国にあれだけ苦労しているし、経済制裁とウクライナによるエネルギー施設への爆撃で経済的に行き詰まっているのに、さらにヨーロッパと戦争できるとは思えない。もちろん、プーチンのことだから、やるかも知れないが、それはロシア連邦の解体への第一歩である。 “NATOは死んだのか” の続きを読む
トランプ政権は機能していない
トランプ政権のあやうさは、日に日に増しているようにみえる。そもそも私には、トランプ政権は公表している目的と、実質的な獲得目標はまったく別もののようにみえる。トランプ政権は、アメリカの政治を牛耳っている人握りの富豪たちではなく、中産階級の下のひとたちのための政治をめざしているのだ、などと解説している人がいるが、トランプ自身が富豪の一人であって、減税法などをみても、けっして中産階級のためのものではなく、富豪や大企業向けの政策であるように思える。乱暴に推進している関税は、結局物価高に帰結することは明らかだから、庶民たちに打撃となるだろう。 “トランプ政権は機能していない” の続きを読む
トランプの不当な和平案
アメリカ、トランプ大統領から、ウクライナ戦争の和平案が出ているようだ。まだ、正式に発表されていないのだが、ゼレンスキーはかなり悲愴な演説を国民に対してした。私が愛聴しているウクライナ人のやっているyoutubeでは、ボグダン氏が本当に悲しそうな表情で説明をしていた。
内容の詳細をここで書くことはしないが、一言でいえば、完全にロシアの立場を代弁した案といわざるをえない。ドンバスやクリミヤをロシア領土とし、ウクライナの軍隊を半分にし、NATOに加盟しない、ロシア語を公用語に加える、ロシア聖教を復活させる、等々、書けばかくほど不愉快な内容である。 “トランプの不当な和平案” の続きを読む
皇位継承における血と能力
最近は、皇位継承問題は、youtubeはともかく、あまり表面的には議論さていないのかも知れないが、問題はまったく解決されることなく推移している。そして、意見は極めて対立の幅が大きい。小泉内閣が、皇室典範の改正を準備し、ほぼそれが通りそうになったときに、秋篠宮妃が妊娠し、男子を身ごもっていることが明らかにされて、皇室典範の改正が完全に頓挫したことは、40代以上のひとならば、覚えているひとも多いだろう。最近では、ほぼ広く認識されていることだが、かの妊娠は意図的なものであり、最新の医学を使って男子を出産させた、つまり、皇室典範の改正を潰すためのもっとも有効な手段がとられたわけである。しかし、男系男子派にとっては、それは問題のもっともよい解決であったのだろうが、そうでないひとたちにとっては、問題を混迷させたに過ぎないし、現在では、その混迷はさらに深くなっている。 “皇位継承における血と能力” の続きを読む
熊をめぐる利害・価値観の対立
熊問題は、現在の日本の極めて大きなものになっているように思われる。生物学に疎い私には、原因や対策について、いろいろと情報を集めるのだが、何が原因で、どうすればいいのかは、とてもわかりずらい。
「なぜ猟友会の“クマ駆除拒否”が頻発するのか…『我々を都合よく利用するのだけはやめろ』現役ハンター指摘」という文章が掲載されている。
https://gendai.media/articles/-/159698?imp=0
趣旨は、熊駆除に利用される猟友会のひとたちの怒りが書かれているが、それだけではなく、山の森林が広葉樹林から針葉樹林に変って、熊の餌がなくなって山からおりてくるのだということで、針葉樹林を広葉樹林に変えていくことが提言されている。 “熊をめぐる利害・価値観の対立” の続きを読む
プーチンは勝利を信じているというが
ウクライナのロシアに対するエネルギー関連施設の空爆が続き、ロシア国民の生活に次第に大きな影響を与えつつあることが、youtubeで情報提供されているが、あわせて、ロシアによるウクライナに対する、主に民間施設への空爆も激しく行われている。軍事関連の施設に限定した空爆を行っているウクライナと、民間施設を標的にしているロシアとでは、いかに意識の違いがあるかを認識させられる。そして、ロシアのような国家があるということが、やはり、特別な研究の対象にならなければならないと思わされる。ロシア・プーチンの戦争犯罪を問えるような形での終戦でなければならない。 “プーチンは勝利を信じているというが” の続きを読む
ウクライナにトマホークは必要か
あいかわらず、ウクライナ和平をめぐって、実現しそうもない案、しかし多くのひとの支持を集めている案が話題となっている。トランプが強力に主張している案だ。つまり、現状の戦線での停戦である。ウクライナ、ゼレンスキー大統領も、EU首脳も支持している。しかし、実現するとは思っていないだろう。何故なら、プーチンが承知するはずがないからだ。プーチンが望んでいるのは、領土ではないという意見が、専門家では多い。だとすれば、プーチンが現状をまず固定するという案を飲むはずがない。ただし、一応表向きプーチンが主張しているのは、一部占領している4つの州、それはロシアが勝手に独立宣言した州だが、それをロシア領土として承認することを要求している。しかし、あくまで一部を占領しているだけの州を割譲することなど、ウクライナが受け入れるわけがない。 “ウクライナにトマホークは必要か” の続きを読む