トランプ政権のあやうさは、日に日に増しているようにみえる。そもそも私には、トランプ政権は公表している目的と、実質的な獲得目標はまったく別もののようにみえる。トランプ政権は、アメリカの政治を牛耳っている人握りの富豪たちではなく、中産階級の下のひとたちのための政治をめざしているのだ、などと解説している人がいるが、トランプ自身が富豪の一人であって、減税法などをみても、けっして中産階級のためのものではなく、富豪や大企業向けの政策であるように思える。乱暴に推進している関税は、結局物価高に帰結することは明らかだから、庶民たちに打撃となるだろう。 “トランプ政権は機能していない” の続きを読む
カテゴリー: 時事問題
トランプの不当な和平案
アメリカ、トランプ大統領から、ウクライナ戦争の和平案が出ているようだ。まだ、正式に発表されていないのだが、ゼレンスキーはかなり悲愴な演説を国民に対してした。私が愛聴しているウクライナ人のやっているyoutubeでは、ボグダン氏が本当に悲しそうな表情で説明をしていた。
内容の詳細をここで書くことはしないが、一言でいえば、完全にロシアの立場を代弁した案といわざるをえない。ドンバスやクリミヤをロシア領土とし、ウクライナの軍隊を半分にし、NATOに加盟しない、ロシア語を公用語に加える、ロシア聖教を復活させる、等々、書けばかくほど不愉快な内容である。 “トランプの不当な和平案” の続きを読む
皇位継承における血と能力
最近は、皇位継承問題は、youtubeはともかく、あまり表面的には議論さていないのかも知れないが、問題はまったく解決されることなく推移している。そして、意見は極めて対立の幅が大きい。小泉内閣が、皇室典範の改正を準備し、ほぼそれが通りそうになったときに、秋篠宮妃が妊娠し、男子を身ごもっていることが明らかにされて、皇室典範の改正が完全に頓挫したことは、40代以上のひとならば、覚えているひとも多いだろう。最近では、ほぼ広く認識されていることだが、かの妊娠は意図的なものであり、最新の医学を使って男子を出産させた、つまり、皇室典範の改正を潰すためのもっとも有効な手段がとられたわけである。しかし、男系男子派にとっては、それは問題のもっともよい解決であったのだろうが、そうでないひとたちにとっては、問題を混迷させたに過ぎないし、現在では、その混迷はさらに深くなっている。 “皇位継承における血と能力” の続きを読む
熊をめぐる利害・価値観の対立
熊問題は、現在の日本の極めて大きなものになっているように思われる。生物学に疎い私には、原因や対策について、いろいろと情報を集めるのだが、何が原因で、どうすればいいのかは、とてもわかりずらい。
「なぜ猟友会の“クマ駆除拒否”が頻発するのか…『我々を都合よく利用するのだけはやめろ』現役ハンター指摘」という文章が掲載されている。
https://gendai.media/articles/-/159698?imp=0
趣旨は、熊駆除に利用される猟友会のひとたちの怒りが書かれているが、それだけではなく、山の森林が広葉樹林から針葉樹林に変って、熊の餌がなくなって山からおりてくるのだということで、針葉樹林を広葉樹林に変えていくことが提言されている。 “熊をめぐる利害・価値観の対立” の続きを読む
プーチンは勝利を信じているというが
ウクライナのロシアに対するエネルギー関連施設の空爆が続き、ロシア国民の生活に次第に大きな影響を与えつつあることが、youtubeで情報提供されているが、あわせて、ロシアによるウクライナに対する、主に民間施設への空爆も激しく行われている。軍事関連の施設に限定した空爆を行っているウクライナと、民間施設を標的にしているロシアとでは、いかに意識の違いがあるかを認識させられる。そして、ロシアのような国家があるということが、やはり、特別な研究の対象にならなければならないと思わされる。ロシア・プーチンの戦争犯罪を問えるような形での終戦でなければならない。 “プーチンは勝利を信じているというが” の続きを読む
ウクライナにトマホークは必要か
あいかわらず、ウクライナ和平をめぐって、実現しそうもない案、しかし多くのひとの支持を集めている案が話題となっている。トランプが強力に主張している案だ。つまり、現状の戦線での停戦である。ウクライナ、ゼレンスキー大統領も、EU首脳も支持している。しかし、実現するとは思っていないだろう。何故なら、プーチンが承知するはずがないからだ。プーチンが望んでいるのは、領土ではないという意見が、専門家では多い。だとすれば、プーチンが現状をまず固定するという案を飲むはずがない。ただし、一応表向きプーチンが主張しているのは、一部占領している4つの州、それはロシアが勝手に独立宣言した州だが、それをロシア領土として承認することを要求している。しかし、あくまで一部を占領しているだけの州を割譲することなど、ウクライナが受け入れるわけがない。 “ウクライナにトマホークは必要か” の続きを読む
国会議員削減の合意?
維新が自民党との連立の条件として、国会議員定数の削減を要求し、高市総裁が了承したと報道されている。削減対象は、比例だという。比例を削減することは、自民党としても、特別問題を感じないに違いない。もちろん、比例で選出されている自民党議員もいるわけだから、そういう人たちからすれば、歓迎しないだろうが、ただ、少数議員の野党にとっては、死活問題であり、そこを削減できるという点で、自民党としては、受け入れがたい策ではないということだろう。
だが、選挙制度ができてから、ずっと問題でありつづけている党利党略による選挙システムの変更ということは、ここでも明確である。そうしたやり方で、国民の利益がより守られる方向にいくことは、考えにくい。 “国会議員削減の合意?” の続きを読む
玉木氏の維新への怒りは自業自得
維新が自民党と連立する動きが出てきて、国民民主党の玉木氏が怒りを爆発させているようだ。せっかく、自分たちと協議しているのに、その最中に自民党と組むことを決めるとはなにごとだというわけだ。
しかし、ネットの反応をみても、玉木氏に同情する声は少ない。当然のことだと思う。この間、政党間の協議は多様に行われていて、野党同士の協議の合間に、単独野党と自民党の協議も行われていることは、別に隠密行動だったわけでもなく、公開されたいた。ようするに、互いの合意の早い者勝ちという状況だったわけである。 “玉木氏の維新への怒りは自業自得” の続きを読む
トルストイ「戦争と平和」の観点からウクライナ戦争を考えてみる
トルストイの名作「戦争と平和」は、単なる小説ではなく、随所にトルストイの戦争哲学が論じられている。しかも、かなり長い。そして、論じている内容はひとつ、1812年の戦争は誰が起こしたのか、という問題だ。歴史家の多くは、英雄たちの名前をあげる。典型的には、ナポレオンがロシア征服を決意したからだとか、アレクサンドル皇帝がナポレオンと妥協しなかったからだとか、個々の英雄の考えと行動、命令に要因を求めるが、それをトルストイは否定する。しかし、トルストイの結論自体もあいまいであって、よくわからない。戦争に参加する者、しない者、地位の高い人、低い人、そういう多くの人びとの相互作用のようなものが力学として働くのだ、というような結論にも読めるが、必ずしも断定しているわけではない。 “トルストイ「戦争と平和」の観点からウクライナ戦争を考えてみる” の続きを読む
ベラルーシはどうなっているのか
最近のyoutubeで、ベラルーシで市民の抵抗運動が活発に行われており、軍隊の一部が市民に同調していること、ロシアが介入し始めていることなど、状況が緊迫していることが報じられている。しかし、日本のニュースなどをみても、私はそのことを報じているのを見つけることができなかった。新聞社や通信社のニュースサイトで検索しても、スポーツ関係のニュースが主要になってい。探し方がまずいのかも知れない。
とすると、youtubeによくある虚偽情報なのだろうか。しかし、動画などは、いかにもリアルな感じなのである。
ただ、ベラルーシが、さすがに無理難題をいわれており、国民は決してロシア寄りでもなく、ルカシェンコ政権がプーチンに支えられているという面が強いわけだから、現在のようにロシアの軍事的弱体化が進んでいると、ベラルーシ国民がたちあがることは、可能性としては充分にある。
しばらく調べてみるつもりだ。まだわかっている点が圧倒的に少ない。