旅行記録を休みにしていたが、四国から九州にやってきた。九州の旅が、今回の目的であった。妻が九州の出身で、しかも、義務教育の期間に、9回も転校したために、その足跡を確認しておこうということだった。しかし、そうした私的な部分は、より一般的な意味をもつ場合だけ書くことにする。
九州にわたって3日目に、熊本城をみた。私は、高校生のときに修学旅行で熊本城を訪れ、天守閣を最上階まであがったことを、はっきりと記憶している。途中に甲冑などが展示されていた。また、天守閣は、意外と小さい建物だというのも、そのときの印象だ。今回、ぜひ熊本城を訪れたいと思ったのは、やはり、その修復の進み具合を見たかったからだ。
日本の建築物は古いものが多く残っているが、それは極めて幸運に恵まれたからで、なんらかの理由で消滅してしまった建築物のほうが圧倒的に多い。藤原頼通の平等院は残っているが、父道長の法成寺は鎌倉時代に消失したとされる。近い時代では、江戸城は度々の火災にあい、天守閣は再建されずにきた。地震で倒れた建物も大いに違いない。