山上裁判はどうなる?

 山上が真犯人ではないとすると、裁判は実にたくさんの可能性が生じる。もちろん、真犯人であったとすると、争点は、情状酌量か責任能力の判定のみになる。どうなるかはもちろん分からないのだが、既に様々な議論がなされているので、私なりに考えてみたい。
 おそらく裁判は来年になって開かれるだろうが、開かれるとしたら裁判員裁判になるはずである。もし、実際に検察が起訴したとしても、検察が本当に山上が犯人であると考えているかについては、どちらの場合もありうる。また、弁護士もどういう方針で弁護をするかは、人によって多様な立場がありうる。その場合分けをしてみよう。
 
 検察の意図として、
・山上犯人説で有罪にする。(十分な自信と証拠がある場合)
・山上犯人説をとるが、実は真犯人ではないと考えているので、裁判そのものを曖昧にしてしまう。
 
 弁護士の戦略として、山上の立場を徹底させた弁護士の場合

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安倍元首相狙撃考察11 山上が犯人でないとすると2

 安倍元首相を銃撃したのが、山上ではないという点については、ほぼ疑いないと思う。しかし、不思議なのは、テレビや新聞が、一切このことを問題にすらしないということだ。youtubeやSNSには疑問が多数でている。そして、説得力のある議論を展開している人も少なくない。何人もの人が検証しているのに、私はまだここで取り上げていない医師の会見について、確認しておきたい。
 
 安倍元首相が運ばれた奈良県立医大では、20名のスタッフによって輸血などの措置が行われたが、5時過ぎに死亡が確認され、記者会見が行われた。その模様を伝えたのが、以下の記事である。
 
「記者会見をした同大の福島英賢教授によると、安倍氏は午後0時20分ごろ病院に到着したが、既に心肺停止状態だった。首の前側に約5センチ離れて2カ所の銃創があり、弾は心臓に達していた。肩に1カ所の貫通したとみられる傷があった。体内から弾は見つかっていないという。」(毎日7.8)

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少年自然の家・青年の家廃止 欧米型キャンプ場に活用できないか

 8月28日の読売新聞に「中高年には懐かしい「少年自然の家」、存続の道は険しく…20年間で廃止250か所以上」という記事がでた。
 少年自然の家や青年の家は、中高年の人は、ほとんどが利用した経験があると思うが、コストや利用数、そして、建築物の老朽化等々の理由で、廃止されるところが増えているという。しかし、なかなか跡地利用が進まないとも。
 いろいろな利用形態が、現在ではあると思うが、主要には学校単位で、教師が引率する宿泊行事に活用されているのだろう。そのために、教師の負担も大きく、そのための利用の減少がある。少子化の影響もあるだろう。私も中学時代に林間学校で利用した記憶があるが、人数が私の世代の3分の1くらいになっているのだから、利用数の減少が起きるのは当然だろう。

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高齢者にとってのスピード

 所属している市民オケの演奏会が近づいてきて、この2日間特別強化練習だった。今回はハンス・ロットという人の交響曲1番を演奏するのが、市民オケとしては、非常に珍しいと思う。ロットについては、曲目が決まったときに、書いた。
 
 ブラームスの悲劇的序曲、ワーグナーのタンホイザー序曲、そしてハンス・ロットの交響曲を演奏する。この組み合わせは、非常に音楽史的には興味深いものだ。ロットは、まったく世に知られない作曲家だが、ここ20年くらいになって、初めて演奏されるようになってきた。作曲後100年以上経過している。それは、彼が世に出る前に気が狂ってしまい、27歳という若さで死んでしまったからだ。そのきっかけが、ブラームスにこの交響曲を見せたところ、「君は才能がないから、他の分野に進んだほうがいい」といわれたことだったとされている。ロットは、ブルックナーに高く評価されており、音楽院の後輩だったマーラーに、自分が及ばないような天才だと後世語ったほどの天才だった。22歳で書いたこの曲は、確かに、天才であることを十分に示していると思う。指揮者は、練習中、曲が未熟であることを散々述べ立てているのだが。

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国葬費用2億5千万? 30億では?

 安倍元首相の国葬問題が大きな争点になっているが、政府の対応は相変わらずだ。要するに国民を愚弄している。適当にメディアを操作すれば、やがて諦めるだろうというような感覚に違いない。だが、国葬と統一教会問題が原因となって、岸田内閣の支持率はあらゆる調査で低下しており、自民党の支持率も低下しているのが特徴だ。もっとも、野党の支持率があがらないのも、当然だと思うのが残念だが。
 
 国葬をすることにネガティブな意見は、いくつかの理由が考えられる。
・そもそも法律に規定のない「国葬」をやるのは違法ではないか。あるいは、いかがなものか。
・財政難の時期に、莫大な国費を投入してやる価値があるのか。

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読書ノート『21世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムに、政治家はネコになる』成田悠輔 SBクリエイティブ

 最近話題の成田悠輔氏のベストセラーになっている本らしい。羽鳥モーニングショーで、コメンテーターとして出ている成田氏が直接解説する形で、紹介されていた。番組は最後まで見なかったが、すぐに本を電子版で購入し、ざっと読んでみた。アマゾンでのレビュー数が700以上もあった。そんな本は滅多にないので、それだけでも驚きだ。
 本の内容は、とにかく、現在の選挙と民主主義の否定的な状況を、打開するための具体的な方策を、まったく自由な感性で提案しているものである。現時点で考えれば、本当にそういうことが可能か、また可能だとして好ましいのか、それは実はディストピアではないのか、という感想は当然おきるが、私がここで、教育制度の改革案について提起する場合でも、実現性はあまり考慮しないままに、とにかく考えられるあり方を書いている立場からすると、そういう自由な発想には共感する。実際に、当たり前になっている機械だけではなく、制度にしても、最初に考えた人がそれを公表したときには、ほとんどは、空想的なことだと思われていたに違いない。そう考えれば、ここで提起されている突飛と思われるアイデアも、やがて実現し、当たり前のことになるのかも知れない。

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珍妙なベートーヴェン交響曲全集 クルト・ザンデルリンク盤

 大分前に買って、ほとんど聴いていなかったベートーヴェンの交響曲全集がある。クルト・ザンデルリンク指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏だ。5枚組で交響曲だけが入っている。たいていは余白に序曲が入っているものだが、この演奏はどれも非常にテンポが遅いので、時間的に無理だったのだろう。
 何故聴かないまま放置してしまったのかというと、最初に田園交響曲を聴いて、あまりにゆったりとして、最初は、田舎にやってきた浮き浮きした気持ちを描いたものなのに、何となく、さびれた田舎にきてしまったなあ、という感じなので、聴く気持ちにならなかったのだ。

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吉村 部活改革案は何も改善しない

 吉村大阪府知事が、部活の改革として、複数の学校でひとつの部活という案を検討するという。各種メディアで報道されているが、NHKの記事でみていこう。「大阪知事 複数の府立高校で1つの部活動運営 制度検討を指示」
 文科省は、教員の働き方改革の改善として、部活については、順次地域のクラブに移管していくことを提起している。それに対して、吉村知事は、それは、多くの財源が必要なので、絵に描いた餅ではないかとして、ひとつの学校で部活を完結させるのではなく、近隣の2校で1つの部活を運営されるような「複数校1部活制」があってもいいという意識だそうだ。記事によると、会議に出席した4人の教育委員がおおむね賛成だった。

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il bacio (イル・バッチオ)聴き比べ

 サザーランドの録音をいくつか聴いた際に、最初にサザーランドに接したイル・バッチオを聴きなおしたのをきっかけに、いくつか聴き比べてみた。youtubeにはたくさんの映像がある。そして、ピアノ伴奏とオーケストラ伴奏があり、いくつかは原曲を多少変更して、より難しくしているものもある。サザーランドはその極端な例だ。 
 イル・バッチオは、ルイージ・アルディーティというイタリア生まれの作曲家、バイオリニスト、指揮者だった人が作曲した曲で、私はこの曲以外は知らない。この曲だけで有名になっているという人だ。

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大学・研究期間の雇い止め問題 解決策の模索

 今日(8月23日)の西日本新聞に、雇い止め問題の記事が掲載されている。「「もう終わりだから」期待裏切られ…“駆け込み”雇い止め、研究職で続出」という記事だ。
 私自身が勤めていた大学でも、これは大きな問題と意識されており、有能な事務職員が、何人も雇い止めで辞めていった。全国で起きている現象だ。「同じ職場で有期雇用が一定期間を超えた場合、無期雇用を申請できるようにした。正当な理由がなければ雇わなければならない。」という規定が、2013年に施行されて以来のことだ。

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