大学の中退が多いことについて

「大学進学者の8人に1人が辞めている衝撃の事実。指定校入学者8割、一般入試10割という中退例も…大学側が伏せる不都合な真実とは」(集英社オンライン)
という記事があった。題名のとおり、大学進学者の8人に1人が中退しているという事実が説明されている。あまりその実態が明らかにならないのは、大学が隠しているからだ、というのだが、大学が毎年の中退者を公表する必要があるかどうかは疑問であるので、大学の責任を問うのは、おかしな気がする。ただ、その事実の公表以上に、大学にとっては、学生が辞めていくのは、好ましい事態ではないといえる。ただ、全体として、ほんとうに入学した学生が、全員卒業することが好ましいことであるかどうかは、かなり疑問なところだ。そもそも、大学とは、なんのためにあるのかということを考えれば、基本的には、将来つく職業にかかわる基礎的な教育(専門教育の初歩)を学ぶところだと考えれば、大学に入学する学生の多くが、将来のことを決めているわけではないし、また、決めていたとしても、一端決めたとしても、変える学生も少なくないのだ。志望を変更すれば、そのまま大学に残っていても、あまり生産的とはいえない。日本の大学の多くは、転学部をあまり認めていないから、将来の志望を変更したら、その大学内で所属学部を適切なところにかわる、ということができないのだ。だから、辞めることになる。

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まわりにロシア人が来たら

 ヤフーニュースに、テレ朝ニュースで報じたものの記事が掲載されている。「「ロシア人は帰れ」国を捨てた先で待っていた”拒絶” 若者たちの苦悩【現地ルポ】」というものだ。
 ジョージアの話で、ジョージアには、ウクライナ戦争勃発のあと、多数のロシア人がやってきた。そして現在、ロシア人にたいする反感が最高潮に達しているというのだ。かつてジョージアはロシアと戦争をおこない、散々な目にあっている。ソ連が崩壊して、独立したわけだが、その当時はグルジアと呼ばれていた。私たちの世代では、スターリンの故郷であるということでも有名だった。独立後も混乱が続いたし、ソ連時代の外務大臣として、日本でもよく知られていたシェワルナゼが大統領をしていたが、選挙の不正ということで、混乱が生じて辞任したり、そして、その後、南オセチアをめぐって、ロシアとの間に激しい戦争が起きたりした。

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「鬼平犯科帳」がっかりする話 雨乞い庄右衛門

 「鬼平犯科帳」は、どの話もよくできていると思うが、なかには、部分的に不充分さ、不自然さを感じるものもある。そういう話をいろいろと考えてみよう。別に順位をつけるものではない。
 前にも、同じ観点での紹介をしたので、そのときにあげたものはできるだけさけることにする。まずは「雨乞い庄右衛門」である。
 庄右衛門は盗賊の頭だが、かなり深刻な病気になって、人生を一度は諦めたようだが、温泉につかってみようと考え、故郷に近い山里離れた温泉で3年間療養をした。すると、健康を回復したので、江戸にでて、最後の盗みをして、団を解散しようと考えていた。
 ところが、その間に、若い手下たちが、離反しており、元気になって一人江戸にむかった庄右衛門と、手下の定七と市之助とが街道でばったりあい、迎えにきてくれたと喜んだ庄右衛門は、いっしょに江戸に向かうことになる。しかし、ふたりは庄右衛門を暗殺するためにでてきたので、夜、宿屋で襲う。しかし、偶然同じ宿に泊まっていた岸井左馬之助がそれを知り、助ける。そして、左馬之助が護衛のようなかたちで、いっしょに江戸に向かうが、途中で発作をぶり返し、そのまま庄右衛門は死んでしまう。しかし、その前に、彼を怪しんでいた左馬之助は、長谷川平蔵の友人であることをあかして、庄右衛門に最後の望みをかなえさせてやるともちかけ、仲間の情報をえる。そして、急ぎ平蔵に知らせて、全員逮捕するという結末だ。この結末には、さらに逸話がそえられており、お礼をしたいという平蔵に、なんでもよいという条件を認めさせ、平蔵愛用の名刀和泉守国貞を所望し、平蔵が恨めしげに名刀をわたす場面で終わる。

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札幌事件と木原妻事件の共通性を考える1

 まったく無関係の事件だが、札幌での首をきった殺人事件(以下札幌事件)と木原妻の関係している事件(以下木原妻事件)とが、共通点であるのではないかという可能性がでてきた。札幌事件の場合は、加害者がほぼ確実に特定されているが、木原妻事件は加害者が特定されておらず、正確にいえば、殺人事件であると断定されているわけではない。しかし、捜査にあたった刑事が、実名で事実をのべていることから考えて、自殺ではありえず、殺人事件の可能性は、ほぼ確実になっているといえる。だが、これまでは、木原官房副長官の妻とその友人Yが疑われており、前者の可能性が高いと感じられていた。しかし、週刊文春最新号の元刑事の説明で、もう一人の可能性が主張され、今日の記者会見では、あくまでも当刑事の主観・見立てであることが強調されていたが、実は、木原氏の妻がほんとうにやったことなのか、という点については、疑問ものべられていたし、私自身もそのように書いていた。そのときには、私はYの可能性が高いと思っていたのだが、その後、死亡推定時刻とNシステムによるYの現場到着時刻の関係で、Yの犯行は不可能だったと、ほぼ証明されている。そして、でできたのが、元刑事によるZの登場で、まったく違う展開が考えられるようになってきた。文春では、Zへの取材が報告されており、Zは当日現場にいったこと、そして、けっこうひんぱんに現場(木原氏の妻が同時結婚していた夫の家、長期に家をでていたので当日夫に連れ戻されてきた家)にいっていること、そして、事件当時、捜査にあたっていた警察署にもいっていたことを語っているのである。そして、その他の条件(ボクシングをやっていた)等も考慮して、このZが木原妻の父親であることが、強く信じられるようになっている。(ネット上での話)そして、このZは当時現役の警察官であり、体力的にみて、実行することができたことははっきりしている。もちろん、これは、まったく証拠によって証明されていないことであり、あくまでもこれまでだされている情報から判断していることである。それを確認したうえで、考えていく。

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守秘義務と公益性 木原事件の新展開

 もはや「木原事件」といってもいいような展開になってきた。最初はわずかだった週刊文春の記事によるyoutube番組も、がぜん多くなってきた。そして、わずかながら、大手メディアも少しずつ書かざるをえない状況がうまれている。ついに、当時中心的に木原氏の妻に事情聴取をしていた担当刑事が、すでに退職したということもあり、多くの事実を実名で、文春記者に語って、それが記事になったのだ。その内容は、ここでは詳しく紹介することはやめるが、(ぜひ文春を読んでほしい)ここで、新しいまったく別の問題が生じたといえるので、そちらにしぼって考えてみたい。
 担当刑事だったひとにとっては、当然、捜査内容を自身の判断で公表することは、守秘義務違犯になる。そのことは、当然本人は承知で、語っている。そういう決意をさせたのは、警察庁の幹部が、先日記者会見で、捜査のうえ、事件性がないことが確認されたと述べたことだった。当然現場の刑事たちは、事件性があり、殺人事件であることを確信して捜査をしていた。それが突然中止になったことだけでも悔しい思いをしているのに、警察の最高幹部が、事件性がないと、記者会見で断言した。つまり、嘘をついたわけである。このことにたいしての怒りが、文春記者に語る決意をさせたわけだ。

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夭折した音楽家4 カンテルリ

 今回は指揮者のギド・カンテルリである。指揮者は、他の楽器のように、10代でデビューし、20代ではほとんどトップグループにいる、などということは、けっしてない音楽家たちである。30代で本格的な指揮活動を始められる人が極めて少なく、それにはかなり優秀でなければならない。だいたい、50歳くらいまでは若手とみられ、60代が中堅、70を超えると大家と受け取られる。なんといっても、100人の、しかも多様な楽器群の演奏家たちを指揮するのだから、音楽的に優れていないと問題にならないだけではなく、楽団員に尊重される人間的雰囲気がなければならない。50代くらいまでは、年上の団員がたくさんいるし、なかには音楽学校で指導をうけた先生がいたりするわけだ。ところが、70代になると、そういう団員は定年でいなくなるし、音楽学校の教授たちも引退している。そして、だれよりも長い経験をしているので、おのずと指導・指揮に従う雰囲気がでてくるものなのだ。

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奇怪な事件が次々 札幌首なし殺人解決?

 私は、推理小説や刑事ドラマが好きだが、実際の事件は好きではない。当然のことだが。いやな事件がおきるたびに、憂鬱になる。それにしても、札幌のホテルでおきた首なし殺人事件には驚いた。この事件には、あまりにも通常の生活とは異なる要素が多くて、私などには、リアルに想像することができないほどだ。まだ、今でもあるのかというディスコのパーティが、最初の舞台だった。被害者がディスコパーティで目立つような感じで踊っていたという。そして、加害者とみられる人物とホテルにいき、つれは早めに退出し、もう一人、つまり被害者がチェックアウト時間になってもあらわれないので、見に行ったところ、死んでいたというのである。そして、どうやら犯人は女らしいということになった。いくら60代とはいえ男性を、女性が殺害して、首を切断することなど可能なのだろうかと思ったが、今日、容疑者が逮捕されて、さらに驚いたのが、共犯として父親が一緒に逮捕され、しかも、その父親は医師だという。その医師は、ホテルにはいったわけではなく、車で送迎したのだということだ。

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プーチンは認知症?

 プーチンはこれまで、いろいろな疾患を罹っているとされてきた。パーキンソン病、がんなどである。そして、今度新たに認知症ではないかという記事がでた。「相手の発言中に上の空、話し方も…プーチン大統領、「会談中の異変」を受けて「認知症」説が再燃」
 
 だいたい政治家の健康状態は、トップシークレットといわれていて、通常発表されない。持病が悪化して、検査にいってきた、などとわさわざ撮影させたりしていた安倍元首相は、だから逆に仮病を疑われるわけだ。私も、安倍氏の、少なくとも2度目の退陣は仮病だと確信している。
 今回の記事には、別のニュース(ロシア語)がリンクされていて、そこには、この記事で紹介されている「映像」がみられるようになっている。ロシア語なので内容はさっぱりわからないが、たしかに、記事のように、普段の早口の自身たっぷりのプーチンではない。ゆっくりと話しているし、内容的に勘違いがあるらしい。話し相手の人が子どもが23歳であるといったのに、3歳と繰り返したとか。ただ、そんなことは、いくらでもあることで、20を聞き漏らしただけのことかも知れない。

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大谷をトレードで獲得するとは考えにくい ドラフト・トレードを考える

 スポーツ関係のニュースでは、大谷のトレードが毎日話題になっている。大谷をトレードにださないのは、罪だ、というような論調の記事すらある。しかし、常識的に考えて、現時点で大谷をトレードで、ほんとうに獲得しようとする球団などあるのだろうか。藤浪のトレードはわかる。もともと、給料のやすいチームだから、トレードでも見返りがそれほど高い人材を求められるわけではない。そして、当初は、最悪の投手とまでいわれたのに、以外と実力がありそうだ、というような選手だから。もっとも、まだまだ不安な投手だと思うのだが。
 しかし、大谷の場合には、獲得するといっても、かなりの見返りが必要だが、今年のシーズンが終わったら、FAになるわけだ。そこで、他のチームを選ばれてしまったら、大量の見返りを放出してやっとトレードで獲得した大谷がいなくなってしまうわけだ。トレードは本人の意思とは無関係だから、生きたいチームにいくわけではない。しかし、FAは、自分が生きたいチームを選択することができる。つまり、トレードで獲得しようとしても、かなり大きな危険性をおかすことになる。少なくとも私がオーナーで、獲得するかどうかを決める権限をもっているとしたら、トレードは考えず、FAで獲得するために全力をつくすだろう。多くのチームの責任者は、同じように考えるのではないだろうか。騒いでいるひとたちは、多くがスポーツジャーナリストであって、経営者ではないだろう。
 しかし、トレードというのは、不思議なシステムだ。ドラフト、トレード、FAという3種類の選手獲得・移動の手段があるが、選手本人の意思が主体となるのは、FAだけで、ドラフトとトレードは、選手本人の意思は考慮されない。

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苦境のウクライナと卑怯なアメリカ

 次第に、少しずつ成果をあげているとはいえ、ウクライナはやはりかなり苦しい展開だ。大攻勢をかければ、ロシアは大敗北をきっして、退却するなどと考えていた人がいるのかも知れないが、現状の形態では、そんなことはありえない。ロシアは勝てない、しかし、長期戦に持ち込めば、次第にロシアに有利になっていく。来年まで決着がつかなければ、バイデンが大統領選で勝利する可能性はかなり低くなるにちがいない。最悪トランプがでてきたら、ウクライナにとっては、完全に悲劇だ。もっとも、トランプ以外の共和党であれば、そうはならない可能性もあるが。
 さんざん書いてきたことだが、ウクライナが比較的早期にロシア軍を追い出すことは、そのための兵器が準備されれば、可能なはずだ。それは、ロシア軍の兵站を、ウクライナ領内はもちろんのこと、ロシア国内の兵站基地、軍事基地まで含めて、数百キロ以内のものは、徹底的に攻撃破壊できる兵器を、ウクライナに供与すればよい。兵站を徹底的にたたき、補給ができなくすれば、侵略軍は撤退せざるをえない。そういうことは、古今東西を通じての軍事的初歩だ。だから、ウクライナは、そういう兵器を強く要求してきた。兵站をたたく作戦であれば、ウクライナ兵の死傷者はほとんどでないし、また、ロシア兵にしても同じだ。ウクライナとしては、侵略軍を追い出せばいいのだから、派手な戦闘をして勝利する必要はないのだ。長距離ミサイルと戦闘機。これにつきる。

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