気になるアメリカの分断

 アメリカという国は、本当に不思議な国だ。確かにネイティブ・アメリカンといわれるひとたちがいるけれども、やはり、今のアメリカ合衆国をつくったのは、主にヨーロッパからの移民であり、更にアジア等も含めた移民たちによって、多様な面を含みつつ、建設されてきた。つまり、中世が存在せず、近代のみがある。そして、これまでの中核がアングロ・サクソンだったとはいえ、実に多様な地域からはいってきたひとたちが、それぞれの文化を価値観を持ち込んでいる。だから、多様性というよりも、むしろ対立した価値観が競争しているようなところがある。

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月並みだが、大谷と藤浪の違い

 ヤフーニュースが、4月21日は大谷翔平、22日は藤浪晋太郎の記事で大賑わいになったという。もちろん、大谷は称賛の渦、藤浪は非難の渦と、正反対なのだが。それぞれ単独はもちろん、二人の比較も散々に書かれ、語られている。なにしろ同じ年齢で、同時に高校野球の時代から、話題の選手であり、とにも、プロにはいって、当初はライバルであったのは事実だ。藤浪もプロの最初の2,3年は、阪神の中心的な投手として活躍したのだから。しかし、金本監督になって、まったく活躍できなくなって、そのまま大リーグに挑戦したので、大リーグで藤浪を獲得するチームがあるのか、と当初は信じられなかったほど、日本では低迷していた。それに対して、大谷は、大リーグ2年目あたりで肘の故障が見つかり、手術を受けるなど、大変な時期もあったが、それ以外は、極めて順調に成長してきた。大谷ほどの選手で、これほど、年々成長し続けている人も珍しい。二人を比べるのもおこがましいし、散々されているけれども、自分自身で重要なことを確認したいという目的で、二人の違いを比較してみたい。
 
 結論になってしまうが、すべての日常性が、二人の相違を作り出しているということだろう。

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野手が投手として救援

 普段野球中継のテレビは見ないので、当然記事で知ったのだが、ネットでニュースをみていたところ、次の記事かあった。
「江夏豊氏 “原采配”野手の投手起用を厳しく批判「果たしてそれがプロの姿なのか」」
 要するに、巨人・阪神戦で、大差がつけられたところで、原監督が、二塁手である増田を投手として投げさせたことに対して、江夏が客に対して失礼であるという批判をしているということだ。どういうことだったのか、検索してみたが、全投球をみることができる映像があったので見てみた。(URLを記入すると、youtube動画が直接出てしまうので、問題があるかもしれないと思い、記入しないことにした。「増田大輝 投手」で検索すると、見られるので、興味ある人はみてほしい)

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岸田首相へのテロ犯の主張

 岸田首相の暗殺をはかった木村隆二容疑者は、ツイッターで発信していたというので、読んでみた。「「被選挙権年齢・選挙供託金違憲訴訟」広報」という名前で出している。現時点で削除されていない。ツイッターだから仕方ないともいえるが、あまりに主張が単純なので、驚いた。24歳で参議院議員選挙に立候補しようというのだから、もう少し緻密な議論をしているのかと思いきや、要するに、主張の羅列でしかない。その主張は以下のようだ。
・選挙権は普通選挙権があるのに、被選挙権は制限選挙になっている。
・立候補の年齢制限と供託金は憲法違反である。
・このふたつと世襲政治のために、普通の国民は立候補もできない
・外国人を日本人より優遇するのは、国賊である。(留学生30万人計画をさす)
ぐらいが、主張である。

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官僚志望が減ったのはいいことだ2

 もちろん、個人差はあるだろうが、最近の官僚をみていると、天下国家を背負って、行政に取り組んでいるというよりは、なにか、実力ある政治家にとりいること、あるいは、有利な天下り先を確保することのほうが、重要であるかのようだ。それは、ある程度仕方がない面がある。とにかく、キャリアとして入省すると、完全にピラミッド型の組織での出世競争となる。そして、上にいくにしたがって、ポストを獲得できなかった者は、外にでざるをえない。かつては、それこそ天下国家を背負う意識のある官僚は、政治家に転出する道がかなりあった。しかし、政治家の世襲化が進み、官僚からの政治家転出が狭き門になった。自民党だけではなく、野党にも官僚出身者がいることは、道が広まったというより、官僚的意識からすると、やはり、世襲化のために、政権党に入り込む余地が狭まった面が強いだろう。

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官僚志望が減ったのはいいことだ1

 戦後の日本経済は、官僚が政策をつくり、実行させることで発展してきたと言われていた。テレ東の番組で、一柳良雄という旧通産官僚が、新しいことを試みている経営者とインタビューする番組がある。その冒頭に、一柳氏は通産官僚として、日本経済を牽引してきたという紹介が必ず流れる。確かに、かつてはそうだったのだろう。私が大学生だったときには、やはり、優秀な学生は官僚になっていった。私の高校時代の文系で際立って優秀だった人物は、大蔵省にはいった。一番ではいったという噂だったが、次官にはならなかった。そして、そういう官僚花形時代は、それなりに続いたと思う。
 しかし、昨今、官僚志望が年々減少していることが、メディアで報道されている。
 2021年度は20年度と比べて14.5%減ったとしている。逆に女性申し込み者が過去最高になり4割を超えたという。

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テロと選挙戦の安全確保

 木村隆二という24歳の青年が、岸田首相の選挙演説中に手製爆弾を投げつけるという、暗殺未遂事件を起こした。メディアは、この話題を盛んにとりあげ、大きな方向としては、警備の見直し・充実を主張している。
 
 
 日本は、安全な国家であるという神話があり、それが崩れつつある、というような話は、何か事件が起きるとたびたび言われてきた。そもそも、日本は安全な国であるかというのも、多少の留保が必要である。確かに、夜女性が一人で歩いても、あまり心配ではないと感じる人が多く、それが安全神話のひとつであるが、歴史をみる限り、日本が安全であるという神話が成立する時代は、近代では短いといえる。

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カスハラ?

 カスハラという言葉があるそうだ。「「お客様は神様ではない」 秋田のバス会社“クレーマー反論広告”に見る、カスハラ被害の深刻さ 暴言は拳よりもタチが悪い」をみるとけっこう深刻だ。
 カスハラとは、カスタマー・ハラスメントの略だそうで、要するに無理難題をいう消費者のクレームに、業界がとても悩んでいるということだ。もちろん、そういう事実は知っていたが、カスハラというのだということは、今回初めて知った。様々な分野で、ずいぶん前から大きな問題になっていると思う。交通機関や病院などが、そのクレームの酷さがよく話題になっていたと思う。「お客様は神様」という建前で、できるだけ下手にでていたが、今後はクレームの不当さを指摘していくという姿勢を表明したものだ。

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駐車券の便不便

 駐車場に入るときに、駐車券をとったり、あるいは料金を払ったりするときに、いろいろと不便なことがある。それに対応する器具などもあるようだ。そうした駐車券や料金支払いの方法によって、駐車場の利用しやすさは、大きく影響される。ヨーロッパで生活していたときには、言葉の問題もあり、そもそもどのように利用するのかが、よくわからないことがけっこうあった。そういうときには、以外に他の利用者が教えてくれることが多かったのだが。日本でもわかりにくいことがある。

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奈良県知事選での須田氏の高市氏擁護

 奈良県知事選で、自民党が敗れたことから、奈良県の県連委員長である高市氏の責任を問う声が大きくなっているという一方、あれは、高市追い落としの陰謀が自民党内にあったのだという説もある。須田慎一郎氏がyoutubeで語っていて、高市擁護の論陣をはっている。
 それによると、現職荒井知事が立候補しても、維新にはまったく勝てないという調査がでたので、それで別の候補をたてようということになった。それは当然だろう。そこで、高市氏は、総務省時代の部下であった平井氏をたてたわけだ。そこで問題になるのは、高市氏が、現職である荒井氏を説得して、多選にもなっていることだし、引退して、その後の道を保障するように働きかけをしなかったために、荒井氏が臍をまげて、立候補してしまい、分裂選挙になってしまったのだという声が多数公表されている。つまり、高市氏の横柄で権力的な資質が欠陥として現れたというわけだ。

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