ロシアのメドベージェフ前大統領が、EUが凍結資産をウクライナへの復興資金として活用するのは、戦争開始の正当な理由になるという発言したそうだ。メドベージェフの発言は、すでに狼少年的な回数になっていて、だれも本気にしないという雰囲気になっているが、ただ、言っていることがナンセンスということではなく、それはそれなりに根拠はあるのだろうが、実現性を疑うということだ。
かなりの資産を取り上げられるのだから、ロシアとしては、それをさせないために開戦するぞ、と脅すのは、たしかにロシア的正義といえるだろう。しかし、それなら、勝手に侵略したり、民間施設を爆撃して民間人を殺傷したり、そして、子どもたちを連れ去るなどということはどうなのかということになるだろう。 “メドベージェフは狼少年か” の続きを読む
人間性は能力ではないのか ソト騒動で考える
ニューヨーク・メッツのフアン・ソトを軸とした騒動にyoutubeは賑わっている。かなりのフェイク・ニュースが氾濫しているが、騒動であることは間違いないようだ。
今回の騒動のきっかけは、メッツの中心選手であるディアスとアロンソがいずれもFAから、それぞれドジャース、オリオールズに移籍したことであった。そして、それぞれ記者会見で、メッツの球団としての雰囲気が壊れ、とくにソトによる仲間性の破壊となるような、人への敬意を払わない態度が、耐えられなくなったと両人ともに語っている。こういうことは、記者会見での発言であり、また、たくさんのyoutubeが発信しているので、おそらく正しいのだろう。 “人間性は能力ではないのか ソト騒動で考える” の続きを読む
国民の腐敗
ロシアのウクライナ侵略戦争が、単なる軍事的な問題だけではなく、人間の心を腐敗させている現象が顕著に見られるようになった。もちろん、侵略戦争を起こしたロシアのエリートや、それに協力した北朝鮮の指導層は、もともと腐敗しているわけだが、それが民衆のなかにも浸透しているということだ。
「兵士の命を「金に換える」女たち…ロシア戦争経済が生んだ怪物「ブラックウィドウ」が社会問題化」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c04c0915b417c75c96f515f9a586162935ed9e61
という記事は、ロシアの貧困層を中心とした腐敗と、ある意味そうせざるをえないほど追い込まれている彼らの悲惨さを鮮明に表わしている。 “国民の腐敗” の続きを読む
安全な国
旅行者にとっての安全性ランキングという記事があり、とても興味深かった。「2026年、旅行先として「世界で最も安全な国」トップ15 日本は9位」という記事だ。筆者は
Laura Begley Bloom。
https://forbesjapan.com/articles/detail/86702
詳細は記事を読んでほしいが、いくつか感じたことがある。
ここで一位となったのはオランダだが、昨年は14位だったそうだ。こうしたランク付けで、14位から1位になるというのは、記事にも書かれていたが、まったく異例だそうだ。安全性への配慮のための施策が1年で飛躍的に進むということは考えられない。とすると、判断の指標の変化なのだろうか。記事では、オランダが急にトップになった理由は書かれていないのが残念だが、推測するに、おそらく指標の変化ではないか。 “安全な国” の続きを読む
コメントへの回答
以前に書いた文章にたいして、非難するようなコメントがきた。無視しようかとも思ったが、それでは相手に失礼になるので、こちらのコメントを書くことにする。2ヶ月ほど前の文章なので、それをみてもらうしかないが、https://wakei-education.sakura.ne.jp/otazemiblog/?p=4771 コメントは公開した上で、議論のために、ここに引用させてもらう。
「この投稿に関して誤解があるようなので、説明させて頂きます。ジャーニー氏は都合の悪いコメントを削除しておりません。意味不明な日本語のものや公序良俗などに反するもの以外は削除しておりません。元学者が単なる類推で科学的思考法ができていないのは残念ですが、名誉教授になれなかったのも無理はありません。 “コメントへの回答” の続きを読む
読書ノート「Z.マルカス」バルザック
「Z.マルカス」は、バルザック全集第一巻に入っている短編小説であるが、バルザックらしい、人間の欲望とその不条理な展開がみられる興味深い作品である。
パリの学生用の下宿屋に住んでいる私と同室のジュストと、さらにとなりの別室に住んでいるマルカスとの交流が描かれている。私は弁護士志望でジュストは医師志望なのだが、バルザックの説明では、当時のパリでは、社会的必要性の10倍以上の弁護士や医師がいるので、若者が弁護士や医師になって生活できるようになるのは、よほどのコネとか運がなければならないという、悲惨な、しかし、ある意味呑気な生活をしている。 “読書ノート「Z.マルカス」バルザック” の続きを読む
資産凍結によるウクライナへの賠償問題
ロシアの凍結資産をウクライナ復興に使うということについて、日本政府が否定しているという記事がある。
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/4067565-ri-ben-zheng-funiyoruroshia-dong-jie-zi-channoukurainanotameno-huo-yong-ti-anwo-ju-foubao-dao.html
EU加盟国のベルギーが、戦後ロシアに賠償・返還を求められたときに困るという懸念から、G7各国に対して見解を求めたというのである。その理由は、G7が賛成していれば、ベルギーに返還要求が強く求められることはないだろうという思惑だというのだが、それはいいとして、片山蔵相が不承知であると発言しているという記事である。しかし、記事の最後には、片山氏自身が否定したということを否定している、つまり否定する発言などしていないといっているというので、真相はわからない。 “資産凍結によるウクライナへの賠償問題” の続きを読む
理系博士課程院生への支援の外国人廃除は疑問
外国人への規制を強める雰囲気の一環として出てきたかどうかは不明だが、国が特定の自然科学系の大学院博士課程の院生に対して行っている補助金を、外国人の留学生にはださないという方針がだされ、外国人留学生が当然のように抗議をしている。この問題はとても難しく、簡単には解答がだせないのだが、いくつかの点で考えてみたい。
まず、外国人留学生の大学教育の授業料について、三つのパターンがある。
第一は、当該国民と外国人を平等に扱うタイプ、第二は、外国人留学生を優遇するタイプ、そして第三は、外国人に余分の負担を課すタイプである。 “理系博士課程院生への支援の外国人廃除は疑問” の続きを読む
NATOは死んだのか
前にも書いたのだが、EUの問題だ。
プーチンはヨーロッパと戦争する容易があると語っているそうだ。もちろん、そんな余裕があるはずがなく、単なる脅しの類だろう。ウクライナ一国にあれだけ苦労しているし、経済制裁とウクライナによるエネルギー施設への爆撃で経済的に行き詰まっているのに、さらにヨーロッパと戦争できるとは思えない。もちろん、プーチンのことだから、やるかも知れないが、それはロシア連邦の解体への第一歩である。 “NATOは死んだのか” の続きを読む
チェロ乾燥のために絃が外れた
昨日は私の所属する市民オーケストラが、毎年12月に行う、合唱付きの演奏会の、合唱団とあわせる練習だった。2回目のあわせなのだが、前回は風邪気味だったので休み、今回が私にとっては今回の演奏会用には初めてだった。曲はベルディのレクイエムだ。前回がワーグナーとマーラーだったので、それと比較すると難易度が低いのだが、それでも長丁場であり、難しいところがたくさんある。
最近は非常に寒い日が続き、昨日も寒く、しかも、練習会場では大ホールで人気歌手のコンサートが行われていたので、いつもの地下駐車場がとれず、外の駐車場になり、寒さのなかでチェロを運ぶことになった。 “チェロ乾燥のために絃が外れた” の続きを読む