「台湾有事は日本の有事だ」などと、かなり大仰なことを発言している安倍元首相は、よほど自分の地位に危機感をいだいているのだろう。あれだけ岸田氏を後継にするといいながら、結局突き放し、9月の総裁選では高市氏当選のために全力をあげていた。決選投票では岸田氏を推薦したといっても、それまでの岸田排除からみれば、人事で安倍氏の要求を、岸田総裁が飲まないのは、ごく当たり前のような気がする。
盟友の高市氏と一緒に、反中国キャンペーンに熱をあげている。そうやって、岸田氏に揺さぶりを掛けているのだろう。
しかし、いくら忘れっぽい日本国民でも、習近平首席を日本に国賓として招待したのは、安倍首相(当時)だったことを忘れるわけにはいかない。国賓としての招待に関しても、自民党内でかなりの議論があった。現在でも、当時の招待に反対する記事や書き込みは、多数残っていて、簡単に見ることができる。そうした、自民党内部ですら強かった反対を押し切って、安倍首相(当時)は、招待を決定した。そして、その日程は2020年4月の予定だった。