ウクライナのゼレンスキー大統領が、来年のパリオリンピックで、IOCがロシア選手の「中立」を条件の参加を認める方針を出したことに対して、ロシア選手を参加させるべきではない、と国際社会に訴えた。そして、それに対して、ロシア側が反対声明を出している。
「「受け入れられない」 ロシアが五輪除外の呼び掛けに反発」(URLは文末)
この問題をどう考えるか。
オリンピックには、ふたつの原則めいたことがある。ひとつは、「政治を持ち込まない」ことであり、他は「オリンピックは平和の祭典」ということだ。しかし、周知のように、このふたつの原則は、相反することがしばしばある。政治的メッセージを、なんらかの形で発した選手が非難されることがあるが、他方、そうしたメッセージは人権抑圧への抗議であることが多く、共感や支持が寄せられることもある。また、モスクワオリンピックは、ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議して、西側は多くがボイコットした。
平和の祭典に関しては、実はオリンピックは3回中止になっている。