安倍元首相狙撃考察9 山上の新たな供述?

 安倍元首相銃撃事件の誰が実行したのか、については、疑問が少しずつ増えているが、大手メディアは一切触れていない。つまり山上の犯行は疑う余地がないという理解をしているのだろう。事件に関連しては、統一教会と主に自民党の関連の追求に集中している。ネット保守層からは、無意味な追求だなどと批判しているが、無意味どころか、的確な批判の向け方であるといえる。実際に、統一教会と、特に安倍元首相との癒着が、いかに政治を歪め、その影響が現在でも続いており、その裏に、多くの悲劇が起きていることは、まったく事実だからである。この点での追求なしに、日本の政治・社会の改善は望めない。
 
 しかし、そうした統一教会批判をしている(びびっている局も少なくないが)大手メディアは、逆に、山上が本当に撃ったのかについての疑問は、まったく取り上げていない。そして、今日(8月9日)更におかしな報道が出た。テレ朝ニュースで「安倍元総理銃撃で新供述『隣の人にあたらない距離に』」という記事だ。

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文科省が「ギフテッド」支援へ?

 朝日新聞8月7日に「飛び抜けた能力、なじめない学校 文科省「ギフテッド」の子を支援へ」という記事が掲載されている。
 しかし、どうも趣旨のよくわからない記事だった。
 「突出した才能をもつ子どもが円滑な学校生活を送れるよう、支援する。」というのだ。周囲となじめず困難を抱える子どものために、学習プログラムを展開するNPOに情報を提唱し、教員の研修を充実させるということらしい。
 突出した能力をもって、授業になじめない子どもを、なじめるようにするというのは、ギフテッド対策として、いかにも一面的なのではないかと思われるし、授業になじめない子どもは、ギフテッドでない子どももたくさんいる。授業になじめない子どもは、誰であれ、なじめるように工夫するのは、教師にとって重要な仕事だ。
 この記事には、「文科省のアンケートから」、特異な才能の例として、「8歳で量子力学や相対性理論を理解」する子どもがあげられ、困難な経験の例として「授業が面白くないと我慢の限界となり、不登校に」とある。このふたつが「組み合わされて」いるわけではないが、本当にこうした例があるのかという問題と、あったらどうするのかを少し考えてみよう。

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山上は「パンドラの箱」を開けた

 今日(8月7日)のサンデーモーニングで、統一教会と政治家の関係が特集された。青木理氏の発言がスポーツ報知で紹介され、多数の賛否両論のコメントがついている。サンデーモーニングは、見ていないが、非常に重要な問題なので、考えてみたい。
 青木氏の発言の要点を整理すると、
・安倍元首相の銃撃事件が「パンドラの箱を開けた」と捉えるのは絶対にマズイ。暴力の連鎖を呼びかねないからだ。
・その逆で、70年代、80年代から霊感商法とか合同結婚式など、社会的な問題を起こしてきた反社会性の高い教団に対して、もっと早い段階で警察や行政が実態解明に乗り出していれば、被害はある程度抑えられたが、それをしなかった。
・政治の意図とか不作為によって教団が温存されたので、蓄積したものが爆発して事件が起きたと捉えるべきだ。

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ジョージ・セル 二度と現れない指揮者・おっかないオーケストラ・ビルダー

 以前は躊躇していたが、ジョージ・セルのコンプリートが再入荷したというので、またまた無くなると入手できなくなる恐れがあると思い、購入した。セルのCDはあまりもっておらず、ベートーヴェンの交響曲全集、フライシャーとのコンチェルト集くらいだった。LPでは、フルニエとの共演のドボルザークのチェロ協奏曲とスラブ舞曲集があった。もちろん、セルは優れた指揮者であることはわかっていたが、ワルターやカラヤンを優先していた。残念ながら、コンプリートのなかにオペラはまったく入っていない。EMI系でもいれてないから、オペラの全曲録音はしていないのだろう。戦前ヨーロッパで育った指揮者だから、オペラをやらないはずはない。オペラの録音があれば、もっと買い集めていたかも知れない。
 
 さて、セルは20世紀後半を代表する指揮者のひとりだと思うが、極めて個性的な指揮者だったと思う。それは、音楽が独特という意味ではない。セルの指揮は、これまで接してきた限りでは、いわゆるオーソドックスな解釈で、後任のマゼールのような突飛な解釈をすることは、ほとんどなかったと思う。あるべき形で演奏され、それが最高の効果を発揮していたといっていいだろう。だから、どんな曲でも、安心して聴ける。だから、指揮者セルの特徴というと、音楽よりは、まず付随的なことが語られてきた。

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安倍晋三と長谷川平蔵

 熱は下がったけれども、まだまだ全快というわけでもないので、今日は気楽な話題。
 自民党と統一教会のずぶずぶな関係が、次第に明らかになってきているが、そのなかで、非常に興味深いのは、警察が統一教会の捜査を始めようとしていたのを止めたとか、公安が監視団体としていたのを外したのが、安倍晋三であるという点だ。鬼平犯科帳には、与力同心が犯罪集団に協力しているが、結局身を滅ぼしてしまう話がふたつある。
 「あばたの新助」と「殺しの波紋」だ。
 「あばたの新助」のあらすじは以下のようなものだ。
 同心の佐々木新助はまじめ一筋、筆頭与力佐嶋忠介の姪にあたるお米と結婚しているが、あるとき、ハニートラップにひっかかってしまう。
 市中見回りの際に、甘酒やに入ったところ、その茶汲女のお才に声をかけられる。お才は、長谷川平蔵を本気で殺害しようと思っている大盗賊網切の甚五郎の手下で、新助を籠絡する役割を与えられていた。まじめ一本の新助はすっかりのぼせあがってしまい、当初はお金を使うが、そのうちだせなくなると、お才がだすというので、ずるずると続いている。あるとき、小料理屋に誘われ、セックスに夢中になっている最中、甚五郎の手下が予定通り踏み込んできて、新助に協力を強制する。

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ドムドムバーガー復活

 8月5日毎日新聞に「専業主婦から社長に “絶滅危惧種”ドムドムバーガー復活の戦略」という、非常に面白い記事がでていた。実は、私が大学に就職したとき、駅前にドムドムバーガーがあった。たまに利用していたが、ドムドムバーガーなんて、他ではあまりみなかったし、マクドナルドは大きな駅前か高速のインターチェンジにしか出店しないという噂だったから、「我々の地域には、ドムドムバーガーしかきてくれないんだ」などと、自虐的な会話をしていたものだ。そのうちにドムドムバーガーすら消えてしまい、それからかなり経って駅の反対側にマクドナルドが出店してきた。駅前もかなり再開発が行われて、賑やかになったこともある。しかし、どこにいってもドムドムバーガーはみかけないので、既にまったくつぶれてしまったのかと思っていた。
 ところが、復活しつつあるというので、興味津々記事を読んだが、これが非常に面白い。ぜひ読んでほしいと思い紹介の文章を書くことにした。

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統一教会とずぶずぶ自民党の無責任・無知 統一教会は宗教法人の認可を取り消せ

 統一教会との接触を否定できない段階になって、自民党議員たちが、次々といいわけの記者会見をしている。挨拶はした、同席はした、しかし、それは統一教会がどういう団体かは知らなかった、あるいは、統一教会の人がいるとは思わなかった等々。理由にならないことを述べて、しらを切るつもりなのだろうか。
 「統一教会がどういう団体か知らなかった。」語るに落ちるとはこのことだろう。統一教会が反社会的な行為をしていることは、少なくとも国会議員をしている年代の人であれば、国会議員ではなくても、多くの人が知っているし、まして、国会議員であれば、国政に責任をもつ人間として、当然知らなければならない。それを、国民の前で、「知らなかった」と述べたことは、「私は、無知で、何も知らない阿呆です」といっているのと同じだ。
 また、ある団体が表敬訪問でやってきたときに、出席した人々のなかに、統一教会の人がいるとは思わなかったというのも、同じである。政治家が、自分がどういう人物と会うのか、まったく気にしないで会うなどということがあるとは、とうてい思えない。もし、そういう人物が国会議員であるとすれば、まったく無責任で、無防備な政治家だということになる。やはり、議員失格だ。

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大谷の今期トレードがなくなったようだ

 今の時点(8月2日13時)の時点で、トレードの期限がきたわけではないが、はやばやと大谷のトレードはないと報道されたようだ。既にヤフコメでも大量の書き込みがなされている。意見は様々だ。常識的にみて、私はないとみていた。というのは、現時点での大谷の経済的利益が、エンゼルス球団にとって、あまりに大きいからだ。大谷の戦力と大谷の経済効果をあわせた分と、釣り合うトレード相手を見つけるのは、かなり難しいと思っていた。大谷がいなくなれば、日系企業のスポンサーが離れていくだろうし、大谷グッズもトレード先に移ってしまうに違いない。NHKがやっている野球中継が、大リーグ機構の放映権と同等に扱われるのかわからないが、外国のテレビということで、個別であるとすれば、これもなくなってしまう可能性がある。
 また、大谷を放出するということは、複数の若手をとって、将来のチームづくりをするということだったが、監督を解雇し、現在は代行監督で試合をしているくらいだから、将来のチームづくりに重点を移せるとも思えない。もし大谷を放出してまで、将来のための若手をとるというのであれば、具体的なチーム構想を、監督・コーチを含めたスタッフで練って誰をとるかを決めていかなければならない。そういう体制を作っていないのだから、もともと、放出の意思は、チーム経営者にはなかったと思われる。

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安倍元首相の選挙区での後継者選び 世襲を繰りかえすのか

 安倍元首相夫人昭恵氏が、選挙区の山口を訪問している。10人ほどの警護がつき、車の前後を固めているという。元首相の選挙区における後継者を話し合うことが、大きな課題だということだ。かなりそれぞれの思惑が錯綜しており、どうなるかわからないが、現在の進行から考えると、予想されるいずれの場合でも、およそ民主主義における選挙立候補者を決める話し合いとはいえない。
 まず、後援会は、多くが昭恵夫人に立候補してほしいそうだ。国会議員が急死した場合、夫人が立候補する例はいくらでもある。そして、同情票を集めるから、勝利する可能性が高い。しかし、今回は昭恵夫人にその気がないことは、以前から報道されている。
 慎三・昭恵夫婦に息子がいれば、それで決まりだろうが、夫婦には子どもがいない。そこで、慎三氏の母である洋子氏は、孫をたてるといっているそうだ。孫といっても、誰のことか、現時点ではわからない。

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