ロシア国民は今後も従順なのか

 ウクライナ戦争では、相互にドローン攻撃で相手に損害を与えている。しかし、その傾向はまったく異なる。ロシアが、大量無差別攻撃を行うことで、民間に損害を与えているのに対して、ウクライナは、とりあえず民間を狙わず、軍需工場、石油精製・貯蔵施設、そしてエネルギーを運搬する鉄道などを標的にしている。
 ウクライナは2022年いらいずっと爆撃の被害を受けているから、ある意味免疫が強くなっており、また、ロシアの意図通りになって、降伏すれば、より過酷な運命がまっているから、頑張らなければならないという精神が勝っていると思われる。 “ロシア国民は今後も従順なのか” の続きを読む

とにかく政権交代が政治の改善に必要

 自民党と公明党の連立解消によって、総理が必ずしも高市総裁で決まりというわけではなくなってきたことは、各種メディアで報じられている。高市氏が、公明党をきりたかったのか、その場合、このように総理の椅子が多少遠のく可能性があることを自覚していたのか、結果がでてからでないとわからないが、とにかく、混沌としてきた。
 日本の政治状況は、おそらくどの他国とも異なっていると思われるが、私はヨーロッパ大陸型のあり方を参考にしてほしいと思っている。ヨーロッパ大陸の主要な国は、比例代表制をとっているので、決定的な多数党が存在せず、連立政権が政権を運営している場合が多い。そして、連立の組み合わせも少しずつ変化する。政策の違いをある程度押さえて、話し合うことで共通部分をひろげていくという形をとらざるをえないからである。 “とにかく政権交代が政治の改善に必要” の続きを読む

公明党の連立離脱

 公明党が、自民党との連立を離脱することが、とりあえず明確になったようだ。公明党斉藤代表からも、また、自民党の高市総裁からも同様の趣旨が述べられたから、事実なのだろう。私は自民党支持者でもないし、当然公明党支持者でもないので、両党が協力するかどうかは、別にどうでもいいのだが、ただ、公明党の立場というのは、あまり理解できないものと感じる。
 公明党は、最初から高市総裁になったら、連立が困難であるという立場を表明していた。それにしたがっての今回の決定ということだろう。私の疑問は、高市総裁では連立できないというのならば、なぜ安部総裁とは連立できたのだろうかということだ。私の目からみれば、高市氏は安倍晋三氏とほとんど同質の政治家であり、それは自他ともに認められることだったのではないだろうか。高市氏が保守であるというのならば、安部氏も当然自民右党内保守であり、むしろ、統一協会との関連が極めて強いという意味では、公明党という政党にとっては、安部氏のほうが連立を組みにくい相手だったと、私には思われる。 “公明党の連立離脱” の続きを読む

高市氏の自民党総裁当選を考える

 自民党総裁選で高市氏が当選して、おそらく内閣総理大臣にも選出されるだろう。なぜ、高市氏が当選したのかという政治的な分析は、私にはできないし、多くの人がだされているので、そちらにまかせるとして、この間の選挙報道に関連して、いくつか感じたことを書いておきたい。
 まず、第一に、最近あまり見ないのだが、youtubeの「一月万冊」では、何人かがそれぞれ語っていたのだが、私の見たかぎりでは、すべての人が、高市当選は絶対にありえない、状況からみて「ない」と断言していたことである。とくに、佐藤章氏は自信満々の調子で、自分の収集した情報では、「ない」と何度も語っていた。さまざまな情報をみると、小泉有利だが、高市が追い上げているということもずいぶんいわれていた。それなのに、「一月万冊」では、「情報から判断して」という形で予想していたのである。 “高市氏の自民党総裁当選を考える” の続きを読む

自民党総裁選、能力高い人が選ばれるのか

 自民党総裁選が実質的に走り出しているが、この候補者の顔ぶれと強い候補とされるひと達をみると、実におかしなことに気付く。政策に強く、また、交渉力なども高いとされる候補がすべて下位に並んでいて、上位二人は、いずれも政策能力や交渉力がいまいちとされている。小泉氏の政策能力については、周知のことだろうし、高市氏は、奈良県知事選で自民党を分裂状態にしてしまい、敗北させたということでわかるように、交渉力には大きな疑問譜がつく。 “自民党総裁選、能力高い人が選ばれるのか” の続きを読む

トランプのメディア支配愚策

 トランプが、ニューヨーク・タイムズを名誉毀損で訴えたという。昨年の大統領選挙戦で、ニューヨーク・タイムズがトランプに対する反対の主張を行い、ハリスを支持したことは、民主党の宣伝機関になったことで、トランプの名誉を毀損したということらしい。 “トランプのメディア支配愚策” の続きを読む

「銃被害は仕方ない」か?

 アメリカでトランプ大統領の硬い支持者であったとされるチャーリー・カーク氏が、ユタ州の大学での演説会で暗殺されたというニュースは、アメリカの銃社会の恐ろしさを再度思い起こさせた。もちろん、こうした暗殺が許容されないし、暴力で決着をつけるやり方を肯定することもできない。 “「銃被害は仕方ない」か?” の続きを読む

新三国同盟?

 9月3日の抗日80周年記念のために参加した金正恩とプーチン、そして、習近平と並んだ注目の3首脳をみていると、活力のない様子に驚いた。三国同盟などと持ち上げる(?)記事もあったが、どうみても、来年、あるいは再来年に現在の地位を保っているかどうか、不確実な3人である。日本では、頻繁に首相の交代があり、実際に石破自民党総裁の辞任が発表されたから、当然新総裁が正式に決まれば、首相も退任するだろうが、石破首相が辞任して、別の首相になったといっても、日本では大きく政治が変わるわけではない。もし変わったとしたら、首相個人の政治的立場や理念や能力ではなく、少数与党となった勢力の変化によるものだろう。 “新三国同盟?” の続きを読む

ウクライナ情勢が気になる

 そろそろ五十嵐顕全集の私の作業分担も終わりに近づいたので、そろそろブログに復帰しようと思っている。大分間があいたので、ペースを取り戻すには時間がかかるだろうが、少しずつ書いていきたい。
 この間、ずっと考えていたのは、やはりウクライナ情勢である。ひとつは、この戦争の終わり方、そして、もうひとつはトランプという人物についてである。漠然としたものになるが、トランプは、ロシアの秘密のエージェントであり、アメリカを弱体化させる任務を負っているのではないか、と思いたくなることが正直ある。アメリカ政府高官の少なからぬ部分がロシア寄りの人物であるといわれており、プーチンに対して厳しい制裁を課すなどといっても、それを一度も実行したことがない。要するにポーズだけなのだ。そして、ウクライナに対しては、実際上の抑圧政策を実行している。援助をしているというが、それは多くがバイデン時代に決まっていたことを部分的に実行しているに過ぎない。 “ウクライナ情勢が気になる” の続きを読む

ウクライナ戦争の終わり方

 トランプの登場後、ウクライナ戦争の動向は激しく変化している。何度も文章を書きかけたのだが、書いているうちに情勢が変化してしまうので、没にせざるをえない文がいくつかあった。
トランプは、当初あからさまにプーチン寄りの姿勢をとり、まともな神経をもっているとは思えなかったが、途中、多少なりともウクライナへの配慮もするようになった。が、現在のところ、プーチンが戦争をやめる気がないことがわかった段階でも、プーチンよりの姿勢をとっているといえる。あれだけ戦争を終わらせる必要があるといっているのだから、そのためには、終わらせる気持のないプーチンを叩く以外には戦争集結は不可能だと思うのだが、結局、トランプは、責任感をもって対処しようとしているわけでもなく、アメリカが損をしなければよい、和平を実現してノーベル賞を手にすれば、それにこしたことはない、という姿勢なのだろうか。とにかくトランプの今後は予想できないが、ウクライナ戦争の行方の筋道はわかる。

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