最近話題の成田悠輔氏のベストセラーになっている本らしい。羽鳥モーニングショーで、コメンテーターとして出ている成田氏が直接解説する形で、紹介されていた。番組は最後まで見なかったが、すぐに本を電子版で購入し、ざっと読んでみた。アマゾンでのレビュー数が700以上もあった。そんな本は滅多にないので、それだけでも驚きだ。
本の内容は、とにかく、現在の選挙と民主主義の否定的な状況を、打開するための具体的な方策を、まったく自由な感性で提案しているものである。現時点で考えれば、本当にそういうことが可能か、また可能だとして好ましいのか、それは実はディストピアではないのか、という感想は当然おきるが、私がここで、教育制度の改革案について提起する場合でも、実現性はあまり考慮しないままに、とにかく考えられるあり方を書いている立場からすると、そういう自由な発想には共感する。実際に、当たり前になっている機械だけではなく、制度にしても、最初に考えた人がそれを公表したときには、ほとんどは、空想的なことだと思われていたに違いない。そう考えれば、ここで提起されている突飛と思われるアイデアも、やがて実現し、当たり前のことになるのかも知れない。
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