「赤毛連盟」は、シャーロック・ホームズの最初の短編集「シャーロック・ホームズの冒険」の第二話であり、シャーロック・ホームズ全体のなかでも秀逸な短編のひとつとされている。犯罪者が目論んだ手口が奇想天外で、それを論理的推論と過去の情報を活用、直ちに必要な手配をして、犯罪の現場で犯人を捕らえてしまう話だ。
銀行に、新たに運び込まれた大量のフランス金貨を盗むために、クレイ一味は銀行の裏通りに近接する質屋から銀行までトンネルを掘って、銀行に入り込む計画をたてる。質屋に通常の半額の給与でいいと言って店員として採用され、質屋が昼間不在になるように、赤毛連盟という組織をデッチあげ、質屋に応募させる。毎日4時間、ブリタニカ百科事典を書き写すだけの作業をして、週4ポンドを得られるようにするわけだ。