有識者会議なるものの報告書がだされたが、問題解決にはまったく無意味だという評価が固まっているようだ。女性宮家とか、旧皇族の復帰あるいは養子縁組などという、皇位継承問題には、ほとんど関係しないことが結論になっているだけで、これほど、ほとんどの国民をがっかりさせる報告書もめずらしいといえるだろう。
最近、ぼちぼちと皇室の歴史を書いた本を読んでいるが、興味深かったのは、明治天皇まで一般的であった正妻以外に側室をもつことをやめようということになったのが、条約改正のために、ヨーロッパの王室のような体裁にしなければならない、側室などは欧米に認められないという意識だったようだ。もっとも、明治天皇の親王はすべて皇后以外が母親だから、そうはいっても、極めてあいまいな形での対応だったにすぎない。運がよかったのか、悪かったのか、大正天皇には、親王が4人も皇后から生まれたから、その雰囲気のなかで、昭和天皇が側室をもつことを断固拒否することが可能になったのだろう。