私が所属している市民オーケストラは、毎年12月に市民合唱と合同の演奏会を行う。合唱団と一緒ということは、当然大規模な合唱曲を演奏するということだ。代表的にはベートーヴェンの第九だが、これは3年か4年に一度行い、その間に、毎年違う曲目をやるわけだ。今年は、コロナのためにのびのびになっていたロッシーニの「スターバト・マーテル」を演奏することになっている。
合唱団は、毎年応募で年ごとに編成するのだが、ずっと、希望者全員を、よほどのことがない限り受け入れてきた。しかし、コロナの影響で、大人数はまずいということになったのか、私は運営ではないのでわからないのだが、コロナ以降の復帰である昨年の第九で、人数制限をすることになった。そして、定員をオーバーしたときには、抽選をします、ということになっていた。そして、それは今年も踏襲された。
私はこの抽選方式に、ずっと違和感を感じている。抽選は、一見公平なようでいて、非常に不公正な方式ではないかと思うのである。もちろん、選抜するもとの人々が決まっていて、そのなかからだれかを選ぶ、しかも、メンバーであれば、基本的にだれでもよい、というときには、抽選もいいかもしれない。古代ギリシャでは、公的な役職を抽選で選んだという。現在の裁判員も一種の抽選である。しかし、外部からの募集で、希望を募ってメンバーを構成するときに、抽選は非常に不公正だと思うのである。