憲法記念日に憲法を考える

 今日は憲法記念日だ。だが、テレビのワイドショーでは、あまりこの話題を扱っていなかった印象がある。しかし、流石に新聞は、社説でそれぞれの立場が鮮明になるような社説を掲げている。社説を参考にしながら、憲法についての見解を自分なりに確認しておきたい。
 各社説に共通しているのは、コロナ禍に悩んだこの一年を踏まえて、このような大きな自然災害というべき現実に、憲法はどのように関係しているのかを問うていることである。しかし、結論は、極めて明瞭な相違がある。
 朝日、毎日は、憲法に欠陥があるために、コロナ対応が不十分だったのではないという認識を示している。朝日は、現在起きている事態は、現憲法で対応できるものだとして、更に、毎日は、憲法を無視して、営業の自由等を制限しており、政府は「安全か、自由か」という選択を迫っているかのようだが、これは対立するものではなく、共に守るべきものであるとする。つまり、憲法を活用すれば、コロナ対策は十分にできるという。

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和歌山ドンファン殺害事件の進展につきまとう疑問

 和歌山のドンファンこと野崎氏殺害容疑で、元妻が逮捕され、連日ワイドショーを賑わせている。警察の執念を礼賛するものもあるし、また、状況証拠だけで大丈夫なのかという疑問を呈する意見もある。そして、発表はしていないが、確実な物証を掴んだのではないかという憶測もある。
 また、何故今の時期に?という疑問もだされている。ドバイに逃避しようとしているので、それを未然に防ぐ必要があったのだ、という見解、そして、政治的思惑があったのではないかという見方すら示されている。何か、政権にとって不都合な事態が続くと、社会的事件が目隠しとして活用されるという意見だ。今回でいえば、コロナ対策の不手際が続いて、オリンピック開催へ疑問がどんどん出てくる状態に対して、世間の批判を逸らす目的だというわけだ。沢尻エリカ容疑者が逮捕されたときにも、そのような意見がけっこうだされていた。

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オリンピック組織の末期症状

 組織や制度は、いつかは機能しなくなったり、崩壊したりする。そして、崩壊が近くなると、何故こんなことが起きるのかというような不可解なことを、そのなかのひとたちはやってしまう。それは、決して組織を担うひとたちが愚かだというわけではなく、彼らにのしかかる事態が、判断を狂わせ、実行が困難になり、そして、ますます難しい課題が生じて、どうにもならなくなってしまうのだろう。
 徳川幕府の末期、何度も改革しても、幕府という軍事政権では社会に適応できなくなっており、そこに条約制定を迫る外国勢力と、幕府打倒を目指した勢力との圧力を受け、幕府は有効な対応をとれずに瓦解していく。決して、当時の幕府を担った人材が無能だったわけではない。やはり抗し得ない力が働いたというべきだろう。その力を活用した倒幕派が勝利し、外国勢力が得をした。
 規模と状況は違うが、現在のオリンピック組織委員会は、似たような状況ではないだろうか。

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オリンピックののたれ死にが現実的になってきた

 東京が緊急事態宣言を考慮し始めているということだ。政府は、できるだけ避けたいようだが、このままコロナの感染が進んでいけば、緊急事態宣言をせざるをえないに違いない。できるだけ短くしようとしても、現在の緊急事態宣言などは、それほど効果を望めないから、1月は継続するに違いない。それでもなお、オリンピックを開催するのか。
 菅首相は、依怙地になっているような様相すらある。アメリカで、ニューズウィークの取材に対して、中止という選択肢はないと言い切っている。そして、バイデン大統領からは、菅首相の開催への努力を支持するという言葉引き出して、勇気をえたようなことを言っている。しかし、段選手団の派遣の約束と、バイデン大統領の開会式への出席の約束を得ることはできなかった。自民党内からも、感染がコントロールできなくなったら、オリンピック中止をすぱっと決めるべきという声も出された。
 他方、IOCからは、オリンピックを開催して、感染拡大などが起きたら、それは日本政府の責任であるとの表明があったという。以下のような記事で紹介されている。

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原発処理水、素人はだまっていろという細野・野村氏の圧力発言

 福島原発事故によって、日々大量に発生している汚染水の処理に関して、先日政府から「決定」がなされ、ALPSという放射性物質を処理・除去するシステムによって処理された「処理水」を海に放出する決定がなされた。当然、様々な議論が起きているが、日曜日の「サンデーモーニング」の特に目加田教授の発言にクレームをつける記事が目立った。民主党政権時代の原発事故担当大臣だった細野豪志氏と、最近テレビでキャスターを始めた中央大学教授の野村修氏である。二人の主張に共通しているのは、「素人は黙っていろ」ということだ。こういうことは、絶対に「識者」なるひとたち、そして当然政治家は言ってはならない。そして、専門家もである。素人でも、きちんと調べた上で、どんどんもの申すべきなのであるし、それが許され、かつ、丁寧な対応がなされるのが、民主主義社会というものだ。
 まず細野氏の主張をみてみよう。東スポに掲載された文章である。

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日本人のワクチン観のせいで遅れるのか?

 日本でのワクチン接種の遅れに対して、日本人のワクチンに対するネガティブな感情が強調されることがある。日本人のゼロリスク志向が、素早いワクチンの普及や研究を阻害しているのだというような見解だ。何か、ワクチン研究開発や調達の遅れを、日本人の感性のせいにしている感がぬぐえない。しかし、何故そういう感情が起きたのかを考える必要がある。
 私が子どものころの、予防接種はBCGが代表的なものだった。私は、幸か不幸か父親が結核患者だったので、小さいころに感染しており、ツベルクリン反応が常に最大の強で、BCGを打ったことがない。ただ、BCGに否定的な対応というのは、なかったのではないだろうか。むしろ、日本人は、医学や薬に対して、積極的な姿勢をもっていたように思う。医者への尊敬の念も高かった。
 その風向きが変わったのは、何度か起きた薬害と、ワクチンの副反応だったが、私の見る限り、薬害や副反応自体よりは、その後の政府や企業の対応だったのではないか。それは公害でも同様である。水俣病は、科学的研究によって、その原因物質と排出企業が特定されていたにもかかわらず、本当に長い間、それを政府も企業も認めることがなかった。その間にも、どんどん被害が大きくなったのである。

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原発汚染水放出への疑問(再)

 この問題については、ごく素人的初歩的なことを書いたが、やはり、まだ疑問が残る。こうした問題は、やはり、きちんと考えている限りは、素人にも十分納得ができるような説明が必要であると考えるのだ。前回から、新しいことが起きた。それは、中国外務省の趙立堅副報道局長が14日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水について「飲めるというなら飲んでみてほしい」と述べたことだ。これは麻生財務相が、汚染水の水は、水道の水よりも安全で飲める、と発言したことに対して述べたものだ。いかにも、挑発的な発言だが、やはり麻生氏の言い方に大きな問題を感じるし、それは政府全体の問題でもあるのだ。
 はっきりいえば、麻生氏の発言は、日本国民をも馬鹿にしたようなものだ。でたらめを述べているからだ。もし、本当に水道の水よりも安全で飲めるならば、なぜ海に放出する必要があるのか。むしろ、それこそ飲み水として、水道に使えばいいではないか。何故そうしないのか。答えは明らかだろう。水道水より安全だなどということは、全くなく、飲めるはずないからだ。本当に、飲めるのならば、自分で言ったことなのだから、麻生氏自身が、絶対に「これは汚染水である」ということかわかる水を、公開の場で飲んでみせるべきだ。それができないなら、日本国民だけではなく、世界に対して嘘をついたことになる。冗談に決まっているだろう、などというとしたら、こうした深刻な問題をちゃかして、でたらめを平気でいうということだ。そんな財務大臣を信用できるか。

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ワクチン接種、地域の状況

 報道では、今日から高齢者へのワクチン接種が始まったとして、いくつかの都市での接種の様子を放映しているが、他の地域での実態はどうなのだろうか。私自身も高齢者であるし、切実な問題であるから、自分が住んでいる場所での状況から考えてみたい。 
 私は千葉県に住んでおり、千葉県のホームページによると、4月中に市町村に配布されるワクチンは76箱である。1箱1000人分弱(1回接種)である。(ただし、1バイアル5回分接種と計算してのこと。6回用の注射器が普及すれば、もっと多くの回数接種できることになる。)そして、我が市には、2箱となっている。つまり、2回接種では、1000人分だ。千葉県のホームページではそこまでしか書かれていない。つまり、その後の配布はわからないということだ。ただし、4月よりは改善されるだろう。

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いじめ告発者を名誉毀損で提訴できるか

 韓国のトップバレーボール選手が、若いころにいじめをしていたことを告発されて、選手生命をほぼ絶たれてしまった状態になった。そして、その後続々と、過去のいじめの告発が相次いだという。将来トップアスリートになるような人は、当然グループの中で力があり、中心的な位置を占めていたのだろうから、きついことも言うだろうし、言われた側が根に持つことは十分にありうる。もちろん、それは精神主義的な練習が幅をきかせている世界で起きがちなことであって、相互協力的で、かつ科学的トレーニングが実行されているようなチームでは、そうしたいじめやパワハラは起きにくいのだが、日本もそうだし、韓国でもまだ精神主義が支配的なのだろう。
 しかし、過去のそうしたハラスメントが必ず後年になって、蒸し返されるわけではない。この姉妹のバレー選手の場合には、他のいじめに関連して、「そういうことはよくない」という趣旨の発言をしたことが、藪蛇になったということだ。だから、過去のいじめが必ず暴かれてしまうというわけではなく、過去の加害者のその後の姿勢によって影響されるのだと考えられる。 
 ところが、この事件はその後意外な展開を見せ始めているという。ナショナルチームの代表となるような選手生活は、永久に絶たれてしまったと言われている姉妹が、今度は逆に、自分たちを告発した人に対する提訴を検討しているという。最初の告発については、内容をほぼ認めていたにもかかわらず、そういうことがありなのか。かなり議論になっているという。

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放射能汚染水の海放出 いくつかの疑問

 原発が開始される前のものだと思うが、さだまさしと糸川英夫博士の対談がある。そこで糸川博士は、明確に、処理法がまだわからない事業はやってはならない、と断言していた。それから半世紀以上もたつが、処理法はいまだに確立していないだけではなく、そもそも処理施設の建設すら行われていない。使用済み核燃料の処理は、地下深く埋めるという方式が、国際的にも確認されているようだが、実際にその処理施設の建設に着手しているのは、北欧だけだ。日本では、場所すら選定されていない。そして、原発事故が起きてしまい、放射性物質を含む汚染水が大量に貯蔵される事態となっている。もし、どのようにやっても、トリチウムだけは個別に取り出して、固定化するなどということができないのなら、確かに海への放出以外にはないのかも知れない。しかし、それでも、政府や東京電力が進めているのを、報道でみている限りでは、いくつかの疑問に答えた上での放出となるのか疑問が起きる。素人ながらの疑問を書いておきたい。
 
できることを尽くしたか

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