あいかわらず、憲法学者の何人かから、24日の西村宮内庁長官を通して発せられた天皇の気持ちに対して、越権行為であるという意見が寄せられている。例えば、次のように報道されている。
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今回の発言について、憲法学者からは厳しい見方も出ている。横田耕一・九州大名誉教授は「宮内庁長官が政治に絡む天皇の思いを公にするのは、問題で越権行為だ。『感染拡大を心配している』との発言は『こんな時に開催するのはけしからん』という意味を持ってくる。五輪に反対する人たちが天皇の意見として都合のいいように利用する状況が生まれかねない」と警鐘を鳴らした。
百地章・国士舘大特任教授は「陛下の思いは、開催した場合に感染拡大が起きないようにしてほしいということだろう」と指摘。そのうえで、「仮にそういう趣旨の思いを感じ取っても、西村氏は公にするのは控えるべきだった」と語った。
しかし、憲法学者としては、情けない発言である。憲法に則して、考えてみよう。厳密に、そして、条文に則して考えるために、天皇の章を全文確認しよう。