私自身、先週2回目のワクチンを接種し終えた。まったく副作用はなく、肩の痛みすらなかった。しかし、けっこう副作用に苦しんでいるひとも知っている。全身がだるく、筋肉痛、蕁麻疹など。しかも、接種してから、けっこう日時が経過してから出てきている。まだまだ、わからないことの多いワクチンなのかも知れない。なんといっても、人類はじめての方式によるワクチンなのだから。
逆に、なんの副作用もないと、本当にこれは効果があるのかと、多少不安になることも事実だ。効果や副作用については、これから明らかになることだろうから、そのくらいにして、接種に関して、考えたことを整理しておきたい。
今回の接種手続きで、一番疑問に思ったのは、接種券なるものだ。これは、郵便で送られてくる。しかし、なぜこんなものが必要なのか、私には、理解できない。しかも、全国民一人一人に郵便で送るという大層なものだ。なぜ、マイナンバーを使わないのか。接種券の一番重要な機能は、国民一人一人の番号が全部違い、確実に接種したかどうかが記録できるということにあるのだろう。そして、他人が成り済まして接種することも防ぐ。しかし、それはマイナンバーを確認すれば、同じことができるはずである。しかも、わざわざ郵送する必要がない。当日マイナンバーの証明書(カードか通知書面)をもっていけば済む。あとは、予約にかかわる通知だけがなされればいい。これは、新聞、ラジオ、テレビなどを使い、また、町内会による回覧板でも可能である。このほうが、ずっと安上がりであり、かつ迅速に進むのではないだろうか。
また、予約に関しても、前に書いたが、指定方式のほうがずっとスムーズにいくと考えられる。いくつかの自治体は指定方式を採用したようだが、自治体管理は指定、大規模接種は予約制というのが、もっとも合理的だったのではないだろうか。
自衛隊の大規模接種が、予約が極端に埋まらない状態になったのは、ある程度予想していたが、あそこまでとは思わなかった。しかし、高齢者の身になって考えれば、予約が埋まると考えるほうが甘すぎたのではないだろう。私も高齢者だが、大手町まででかけていく気持ちにはまったくなれない。東京に隣接している市で、大手町までそれほど不便なわけではないが、やはり、地元で接種したほうがいいと考えるだろう。私の場合、もっと早くとなりの市の民間病院で接種できたのだが。
ただ、さすがに、危機管理のプロというべきか、直ぐに年齢を引き下げたのは、当たり前とはいえ、適切な判断だったと思う。しかし、接種券がないと予約できないということであれば、接種券を65歳未満にはまだ配布していない自治体もたくさんある。そういう地域の若いひとたちは、接種したくてもまたされるわけで、やはり、接種券前提というシステムそのものが、間違いだったのではないかと思う。
副作用のことだが、私がいろいろと話を聞いている限りでは、激しい副作用があったというひとは、たいてい女性で、しかも体重が比較的軽いひとである。もちろん、少ない事例ではあるが、基本的に薬は、体重によって、摂取量を決めることが多い。市販の薬には、たいてい年齢によって、薬の量が決められているが、あれは要するに、体重が重要なことなのだ。とするならば、ワクチン接種においても、体重によって、ワクチン量を変えてもいいのではないかと思うのだ。最初から、体重ごとに接種窓口をわけておくということも可能だ。現在の方法では、体重100キロのひとも、40キロのひとも同じ量のワクチンを接種することになるが、これは、素人ながら、疑問に思う。
ネットで調べた限りでは、インフルエンザ・ワクチンは、やはり年齢と体重を考慮して、量を調整しているようだ。今回のコロナについては、とにかく急いでやるということが重視されているが、やはり、一種の薬物を体内にいれる以上、こうした基本は大事ではないかと思うのだが。