「心身に大変化「75歳の壁」をどう乗り越える?」という、まさしく75歳にもうじきなる人間として、興味を惹かれる題名の文章があった。
書いた人は西川敦子というフリーライターとなっており、元神戸松蔭女子学院大学教授で中高年のキャリア・生き方を取材し続ける作家・楠木新氏(68)にインタビューした記事である。掲載が3月26日だから、けっこう前の文章だ。すぐに書こうかと思っていたのだが、正直なところ、内容に失望したので、書かずにいたのである。
まずがっかりしたのは、筆者はけっこう若い人であるらしく、教える立場の被インタビュアーも68歳であり、なんで、75歳の壁についてのべられるのか、と感じたからにほかならない。そして、実際に、読んでみても、実に薄っぺらいのだ。こんなことを語る講演会にたくさんの高齢者が集まっているらしいことに、逆に驚いてしまう。