大阪都構想が住民投票で否決された。私はずっと関東に住んでいて、ほとんど大阪には関係がないので、ずっと実感がわかなかったのだが、さすがに実際に住民投票が行われ、結果が出たことで、自分なりの意見をもつ必要を感じた。しかし、この住民投票は、いかにも不可思議な現象だ。まず公明党は国政では自民党と組んだ与党なのに、大阪では自民党と対立し、維新の会と組んだ。しかし、大阪では維新の会が与党だということだ。つまり、公明党とは、権力のほうばかり向いた政党になってしまったということなのか。しかし、山口代表が乗り込んで、盛んに賛成演説をしていったのに、あの無類の組織政党であるはずの公明党支持者の半分は、反対したという。また、最も強力な反対政党が、自民党と共産党だというのも、極めて珍しい現象だ。
この間、当然テレビでも盛んに解説していたが、いまいちわからないことが多い。大阪に住んでいれば、生の資料を入手できるから、具体的な争点かわかるのだろうが、メディアでの報道で知る限りは、行政の二重性をなくせるので、いいのだというが、それがどのような二重性で、どのように解消されるのか、丁寧に解説してくれるメディアがあまりないので、表面的なことしかわからないのだ。