ロックダウンは間違った方法だ

 尾身会長が、ついにロックダウンを可能にする法改正を求めるかのような発言をしたと報道されている。しかし、この一年半、コロナと向きあってきて、政府そして、尾身委員会が、本当に意味のある提言をして、それを実行したということに思い至らない。唯一、ワクチン接種が始まったときに、そのスピードを途中からあげたことくらいか。そのワクチンすら、当初は非常に遅れて、欧米ではかなり進んだ段階で、日本はやっと始められたという体たらくだった。
 八割おじさんこと西浦教授の人流削減政策ばかり強調されて、本当に必要なことは、政策化されてこなかったわけである。それが今でも続いている。
 これまで何度も書いたように、必要なこととは
・検査と陽性者の隔離
・発症者の早期の入院治療
・ワクチン
・家庭で服用できる薬
 こうしたことが政治・行政で行うべきことである。国民は、マスク・三密を避ける・手洗いなどの感染予防を徹底すること。このように、両方がやるべきことをやっていれば、感染はかなり防げるし、また、発症しても、重症化を減らせる。

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日教組制度検討委員会報告(一次)の検討3 入試を廃止するための前提

前回、高校の義務化と公立私立の関係が、課題として残るとして、今回に続けた。
 「国民の教育要求」に依拠するといっても、国民の教育要求は一様のものではないし、また、ぶつかり合う要素もある。また、その要求を実現したとしても、更にその実現が新たな問題を引き起こすこともあるだろう。小学区制が実現したとしても、私立学校との関連という問題が生じる。また、地域総合制高校が、本当に、多様な教育要求を包み込むことができるという問題も生じるに違いない。したがって、現に表れた要求だけではなく、その先を見越した構想が必要となるのではないだろうか。
 当時としては、極めて大胆であった「入試の廃止」を明確に、検討委は提起していた。しかし、それは、徹底した制度構想とはいえなかった。高校三原則を実現したとしても、入試は残るからである。小学区としての入試、更に私立高校の入試が残る。「入試の廃止」である以上は、公立高校の入試だけ廃止しても、あまり意味がない。にもかかわらず、高校三原則の実施に留まっていたから、入試の廃止は、単なる題目で、具体的な制度構想にはなっていなかった。

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小田急の無差別刺傷事件

 信じられないような事件が起きた。混雑している小田急線の車内で、まったく無防備なひとたちを包丁で切りつけるという事件だ。「幸せそうな、勝ち組の女子大生」狙って、誰でもよかった、たまたま近くに座っていた、犯人が勝手に想像した「勝ち組」らしい女子大生が被害にあったわけだ。重傷だが命にはかかわらないということは、幸いだったが、本当に酷い話だ。その後火をつけて、更に被害を拡大しようとしていたらしいが、サラダ油だったために、火などつかず、これはうまくいかなかったのは、よかった。理系で学んだにしては、お粗末だとネットで嘲笑されているが、おそまつでよかったわけだ。ガソリンなどを巻かれたら、とんでもないことになっていただろう。本人は自殺意志があったのだろうか。

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共通テストが民間英語と記述式を諦める

 共同通信によると、ついに、文科省は、共通テストの英語民間試験と記述式問題を諦めることを正式に公表するとしている。「英語民間試験、記述式の導入断念 共通テ、文科省きょう公表」(共同通信2021.7.30)
 今まで、検討していたのかと思うと、その執念は、かなり驚きだが、当たり前の結論だと思われる。50万人の記述の答案を適切に採点することなど、不可能であることは誰にでもわかる。問題の量や形式、そして、採点者の質などによるだろうが、例えば、東大の入試では、過去に一次試験と二次試験に分かれていたとき、すべて選択式の一次試験で定員の3倍まで絞っていた。それは、二次試験はすべて記述式だから、採点の負担を軽減するためであった。それでも、東大入試の場合には、募集単位が6類に分かれており、採点者は毎年行う東大の教官だったことを考えれば、試験の質を保つために、有効な手段だった。当時、一次で絞るのは、機会均等に反するなどという、非常に間違った批判がメディアにあふれていて、ずいぶん浅薄な批判をするものだと驚いたものだが、それも共通一次試験の導入で、形が変わってしまったことは残念である。それでも、二次試験で記述問題を中心にだしていることは、見識である。

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オリンピック雑感5 食料の廃棄と配慮のなさ

 今日はいろいろと忙しかったので、ブログの準備をすることができず、雑感篇とする。
 
・オリンピックで、大量の食料の廃棄が起きていると、TBSが報道したそうだ。その番組はみていないが、一月万冊で本間氏がかなり詳しく解説していた。それは、おそらくTBSで放映されたよりもずっと深刻な事態らしい。つまり、3月段階で、観客が満員になるという前提で、全数さまざまな必要物資を発注する必要があったのだそうだ。そして、その契約は、たとえ、観客が減少して、必要な食料もそれだけ少なくなったとしても、契約量のお金を払うということになっているのだそうだ。もちろん、せめて1カ月前くらいにはっきりすれば、量的な修正はできたかも知れないが、とにかく、無観客に決まったのが、オリンピック開催の1週間前だから、その時点ではどうにもならず、注文した食料がどんどん運び込まれたということらしい。その食料は大会の運営にあたるひとやボランティアのためのものなので、ボランティアが大規模に減らされたので、食料が余ってしまうことになったわけだ。しかし、国立競技場だけではなく、すべての会場で同じことが生じたことになる。

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サロメの聴き比べ カラヤン版のすごさはどこに

 前に「サロメ(オペラ)上演の難しさ 3つの要素」という文章を書いたが、http://wakei-education.sakura.ne.jp/otazemiblog/?p=2489 その後、アマゾンで、サロメのスコアを中古で安く入手したので、今度はCDを聴いてみた。そして、スタジオのセッション録音のものに限定して、代表的な3つの演奏を聴いた。ショルティ、シノーポリ、カラヤン指揮のものである。

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教員採用試験の倍率低下 ずっと前から予想されたことだ

 教員採用試験の受験者が減っていることが、またまた報道されていた。数年続いている低下傾向に歯止めがかかっていないということだ。私は、20年近く前から、つまり、教員人気が高い時期から、やがて日本でも教師の人気が低下し、教員不足が生じることになるだろうと主張してきた。実際に、現場では、定年退職しても、希望する限りずっと教員として継続できる自治体が少なくない。つまり、教師不足は既に始まっているといえるのである。
 欧米では、ずっと前から教員不足は深刻な社会問題であった。もっとも、国よって多少の相違があり、私が1992年にオランダに行ったときには、まだ教師は人気の職業だったといえる。長女(小学校5年生)の担任は、採用2年目で、採用試験について教えてくれたが、そのときには、30倍以上だったという。日本と違って、採用は学校単位で行われるために、採用人数は1~3名程度であって、他で採用されなかったひとたちは、集中するから倍率が高いという事情はあるが、全体として、小学校の教師になるのはけっこう難しいといっていた。そして、書類選考で選抜されたあと、実際に子どもたちを前に、1時間の授業を行い、それを審査員たちが後ろでみている。そしてその後面接があるということだった。

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毎日新聞のはらぺこIOC風刺画は、原作の適切なパロディーだ

 毎日新聞が、エリック・カール原作「はらぺこあおむし」をもじった「ハラペコIOC」という風刺画を掲載し、それが大きな批判を読んでいる。最初に口火をきったのが、日本の出版元の社長のメッセージだった。最初は毎日新聞に送ったそうだが、返事がないので、ツイッターに掲載したという。それによると、次のように書かれている。
 まず、風刺画という表現の自由は尊重するとしながらも、
 
 「『はらぺこあおむし』の楽しさは、あおむしのどこまでも健康的な食欲と、それに共感する子どもたち自身の「食べたい、成長したい」という欲求にあると思っています。金銭的な利権への欲望を風刺するにはまったく不適当と言わざるを得ません。」
 
というのが、もっとも本質的な批判の部分だ。そして、最後に、
 
 「風刺は引用する作品全体の意味を理解したうえでこそ力をもつのだと思います。今回の風刺漫画は作者と紙面に載せた編集者双方の不勉強、センスの無さを露呈したものでした。繰り返しますが、出版に携わるものとして、表現の自由、風刺画の重要さを信じるがゆえにこうしたお粗末さを本当に残念に思います。日本を代表する新聞の一つとしての猛省を求めたいと思います。」https://www.kaiseisha.co.jp/news/28125
 
とまで書かれている。そして、この毎日新聞への批判に対して、SNSで大きな話題となり、私が確認したヤフコメでは、ほとんどが出版元の社長見解を支持しており、毎日新聞はメディアとして失格だというような見解があふれている。

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「鬼平犯科帳」好きな話3 「本所・桜屋敷」

 「本所・桜屋敷」は鬼平犯科帳の第二話であり、第一話の途中から、火付盗賊盗賊改方になり、本編では、第一話で取り逃がした小川や梅吉をとらえるための捜索をしているが、20年前、平蔵が憧れていた女性が、堕落して、盗みを働く中心になって捕らえられるという筋になっている。そして、平蔵の最も重要でかつ最初の密偵となる相模の彦十と出会う。
 鬼平犯科帳では、平蔵は、本所で育ったが、現在は目白に屋敷があることになっているが、実際の長谷川平蔵は、ずっと本所に屋敷があり、そこが役宅、つまり、火付盗賊盗賊改方の本拠地でもあった。何故、作者が火付盗賊盗賊改方に、特別の役宅(清水門外)を設定したのかは不明だが、とにかく、20年ほど訪れることもなかった故郷に帰って来たような雰囲気で始まる。本所にきたのは、梅吉をみたという密偵からの報告があったからである。そして、昔通っていた道場のとなりの桜屋敷と呼ばれていたあたりで、思い出に耽っていると、とつぜん真剣で切りかかられる。だが、それはかつての剣友である岸井左馬之助であった。ふたりは久しぶりの再開を喜んで、旧交を温めるが、かつて互いに憧れていたおふさが離婚して、このあたりにいるということを、左馬之助から聞かされる。

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オリンピック・パラリンピックと小中学生の観戦

 ハフポスト編集部による「小中学生ら81万人を『動員』、拒否で欠席扱いは本当?東京五輪の観戦計画、東京都教委に聞いた」という記事が掲載された。
 東京と近郊の県には、オリンピック・パラリンピック観戦に関する希望調査がだされており、どの程度希望が通るのかは不明だが、東京と近県の子どもたちは、多くが観戦できることになっている。もっとも、それは観客をいれて実施されるという、現在では可能性の低いことになってしまった条件においてであるが。
 この記事は、もしその観戦に行かなかったから欠席扱いになるのかという保護者たちの疑問があり、東京都教育委員会は、どうするかは校長の判断だと回答しているとしている。また動員ではなく、希望によるものだとの回答だそうだ。
 もっとも、欠席扱いといっても、オリンピックもパラリンピックも夏休み中の行事なので、出席、欠席というようなことがあてはまる行事なのか疑問だ。

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