現在、環境問題を重視する観点から、動物性タンパクの食品を、植物性タンパクでつくることが、欧米で浸透しつつある。大豆を主な材料でつくったビフテキなどである。ところが、こうした食品は日本では、なかなか売れないのだそうだ。私は、一度食べてみたいと思っているが、実際にそうした商品やレストランでのメニューに接したことがない。通常のファミレスなどでは、見たことがない。
動物性タンパクのとり方を改善するべきであるという領域はたくさんある。そもそも、牛肉が環境派にとって攻撃の対象になるのは、牛を成長させるために必要な栄養素は、牛の肉等によってとれる栄養素の何倍もあり、例えば、飼料のトウモロコシを牛に食べさせるのではなく、直接人間が食べれば、ずっと多くの人の胃袋を満たすことができるということだ。それは、大きな魚の養殖にもいえる。ブリの養殖のためはには、大量のいわしを必要とする。いわしを直接食べれば、やはりずっと多くの人が栄養をとる点では合理的なのである。更に牛やブリの排泄物の環境汚染要因も大きい。そして、牛のための飼料を育てるために、アマゾンの熱帯雨林がどんどん伐採されているという、環境破壊も進んでいる。牛肉はおいしい、ブリはいわしよりおいしいのは確かであるが、私には、いわしをたくさんの人が食べられるほうがよい。いわしも十分においしいではないか。