東大の入学式における河瀨直美氏の祝辞が、大分話題になっている。新聞報道されたのは、ロシアのウクライナ侵攻に関する部分で、「ロシアを悪者にするのは簡単だが、もっと複眼的にみよ」というような話をしたと紹介してあった。そして、その部分に関して、ネットではかなりの批判が巻き起こり、「ロシアを悪者にするのは、国際的にみて簡単ではない」とか、「ロシアを悪者と認定できないようなことでは、正しい判断をしていない」とか、かなり厳しい批判がある。そこで、祝辞の全文を読んでみた。率直にいえば、疑問のほうが強かった。
それほど長いものではないが、新聞報道での紹介と、全体の印象はかなり異なる。というのは、ウクライナ侵攻について述べた部分は、極めて短いからだ。ほとんどは、自分の生まれと育ち、そして、映画人としての歩みが語られている。そして、私には唐突にみえたが、ウクライナ侵攻に関する部分が出てくる。報道では一部なので、せめて、その部分を引用しておこう。