最近の報道によると、ウクライナ軍がロシア軍に反抗の勢いを増しており、8月にもロシア軍は敗北するのではないかという予想をたてている。しかし、それは楽観的に過ぎるのではないか。そして、ウクライナ側のミスについての報道もほとんど見られない。私たち日本人がウクライナ状況を考察するのは、精神的な応援ということもあるが、やはり、ここから教訓を冷静に見きわめるためである。
最近のウクライナのミスと思われるのは、21歳の若いロシア兵捕虜を戦争犯罪という罰で裁判にかけたことだ。何故、いま、ウクライナでこうした裁判をやる必要があるのか。ロシアの戦争犯罪を許さないという意思表示だとしても、戦争犯罪を裁くのは、ウクライナではなく、国際機関であることが望ましい。また、ウクライナが裁くとしても、戦争が完全に終了して、講和条約のなかで、裁判を相手に認めさせてから行うことがベストであろう。それまでは、捕虜はあくまでも捕虜として、国際法規に則った扱いをすべきである。