宇都宮大学二次試験(学力)中止は疑問

 1月21日に宇都宮大学が、二次の学力試験を中止することを公表した。ホームページに出ているので詳細を知ることができるが、非常に残念だ。そもそも、大学共通テスト(以前はセンター試験)と二次試験は、異なる側面からの試験を課すというだけではなく、むしろ、理念的には、二次の学力試験のほうが重要であって、一次試験は足切りのような意味があるのだと思う。もちろん、そのように扱っているわけではないとしても、共通テストの内容でよいのならば、二次試験はしなくてもいいのだ。二次試験は、受験生が少数なので、採点をしやすく、従って、記述の問題をだすのが普通だろう。数学などで、穴埋めよりは、全部書かせる試験のほうが、実力がわかることは、いうまでもない。従って、二次試験こそ本命なはずだ。面接試験などは、オンラインで行うようだ。

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二重国籍訴訟判決で否定 だが二重国籍を認めるべきではないか

 二重国籍問題を争点とした訴訟の判決が、今日(1月21日)東京地裁から言い渡された。gooニュースは「二重国籍を認めない国籍法は「合憲」 東京地裁が初判断」と報道している。
 普通の日本人は、国籍などは、普段考えることはないだろう。生まれたときから、当然のごとく日本国籍を取得し、日本人としての権利・義務を享受する。しかし、日本にいる外国人、外国にいる日本人、特に、外国で永住権を獲得したり、あるいは外国で仕事をしている、あるいは外国人と結婚している人にとっては、国籍は切実なこととして、様々な側面で意識せざるをえないことになる。特に、日本では、在日という、ほぼ日本人と同じ教育を受け、文化を共有し、生活している、大量の外国籍の人々がいる。日本の植民地政策から、敗戦を経て、敗戦処理としての間違ったやり方によって、残った人たちである。だから、日本にとって、国籍問題は、かなり複雑な問題をもっているのである。

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ワクチンをどうするか、考えねばならない時期になってきた

 いよいよ、ワクチン接種が現実的なスケジュールになってきた。当初一般の人には6月からだとされていたように思うが、政権の焦りか、あるいは熱心さのためか、5月くらいからとなっている。
 アメリカでは既に後半に接種が始まっているが、いろいろと混乱があるようだ。接種できるということで、会場に出かけたけど、行列が長すぎて諦めたというような人が続出しているいう話を聞いた。そして、実際の計画よりも、接種の進行はかなり遅れているようだ。
 ただ、日本でも始まるとなると、一般人としては優先される高齢者に、私も属するので、そのときにはどうしようかと話している。現在のところ、ほぼ完全なステイホーム状態なので、感染する可能性は極めて低いのだが、いつまでもこうした生活を継続できるかわからないし、また、継続したくもない。やはり、社会のなかでの活動をする必要も感じている。そうなると、やはり、ワクチンが必要なのかも知れない。しかし、本当に安全なのか、それも不安だ。
 そこで、一体どういう計画で、ワクチン接種の計画が進んでいるのか、多少とも調べてみた。厚労省健康局健康課予防接種課が昨年12月に行った「新型コロナウィルスワクチンの接種体制確保について 自治体説明会1」という文章がある。https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000708055.pdf
 この文書を読むと、実に詳細な部分まで、苦労して計画を立てようとしていることがわかる。もっとも、実際にどの程度スムーズに進んでいるのかはわからないし、本当にこうしたことか可能なのかもわからない。興味のある人は、実際にこの文書を読んでもらうとして、私が自分の関心がある部分を拾って考えてみる。

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共通テストのマスク受験の失格

 16日と17日に、最初の大学共通テストが実施され、大きな話題になっているのが、マスクをしているが、鼻をだしていたので注意をうけ、6回の注意にもかかわらず、従わなかったので、失格にされたというできごとだ。失格について、賛否両論起きているが、賛成が圧倒的に多く、しかも、真偽のほどはわからないが、近くにいたという受験生からのツイッターも複数ある。いずれも、非常に迷惑したということだった。
 その後、いくつかの事実が報道されていた。現在報道されていることは、その受験生は49歳であること、教室を出たあと、トイレの個室に閉じこもったために、警官が壁をよじ登ってなかに入り、逮捕したということだ。イライラしていたので、従わなかったと話し、容疑を認めているということだった。
 コロナ禍での受験だから起こりうることで、同じ教室にいた受験生は、最後の英語リスニングの試験で、去ろうとしてその受験生のために、別室に移動することになったという。かなり迷惑なことだ。
 
 断固失格措置を批判しているのは、茂木健一郎氏である。

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合格者に入学を強制できるか 東京学芸大付属高校の混乱?

 国立の高校である東京学芸大学付属高校が、他校に合格した場合にも辞退しないように、受験生に入学確約書を書かせたことが、ネットで話題となっているという。まさかと思うが、事実のようだ。もちろん、進学実績でも非常に高い、学大付属高に合格して辞退する人かいるのかという驚きもあった。それには理由があったらしい。
 Jcastニュース2021.1.18「受験生に「入学確約書」要求、学芸大附属高に「圧力」指摘 学校側は反論「あくまでもお願いです」」によると、2016年11月に男子生徒かいじめが発覚した。
 当時の産経新聞によって事実を確認すると以下のようだ。
 2015年5月から9月に、5件のいじめが発生した。体育祭の練習中に倒して、手首骨折、また、投げ飛ばして脳震盪。部活中に、被害者をはやしたてて、セミの幼虫をなめさせるというようなことがあった。9月に被害生徒の保護者から訴えで知ったが、学校側が文科省に報告したのは、翌年の3月で、11月に処分が発表されたということだ。(産経2016.11.29) 
 そして、その翌年の入試で、入学辞退者が続出し、定員割れが生じたのだそうだ。更にその翌年は、繰り上げ合格も実施したという。そして、更にその翌19年に、入学辞退をしないようにという文書を出し、入学手続の締め切りを、都立高校などの発表前にしたというのだ。それでも辞退者の歯止めがきかず、繰り上げ合格措置のために、日比谷高校が影響を受け、二次募集を実施するという、これまた異例の事態になったという。

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オリンピックは再延期ではなく、中止すべき

 1月16日に、ニューヨーク・タイムズがオリンピック中止の可能性があることを報道してから、そのことを日本の主要新聞が報道するという、いかにも妙な現象が起きている。なぜ、日本の新聞自身が、オリンピック中止の可能性を報道しないのか。ネットなどでは、主要メディアがオリンピックのスポンサーになっているし、そのとりまとめが電通であるから、電通に反することはできない、というような分析をしているところが多々ある。確かに、主要新聞は、明確にオリンピック中止を示唆する記事を掲げていない。しかし、よく見ると、オリンピックの開催に懐疑的な記事は、いくつかある。
 毎日新聞では、
2020.5.6 本当に東京五輪は開催できるのか 関係者がだんまり決め込む中でふくらむ経費
2020.9.23 IOCバッハ会長が東京五輪開催へ動き出した思惑 立ちはだかる「冬」とかさむ費用
2020.10.8 感染リスク、開催費膨張… 東京五輪開催へ綱渡り 「機運醸成」進まぬ理由
2020.12.4 森会長「互いに理解して」 東京オリンピック追加負担早期合意、3者の思惑は
2020.12.21 オリンピック予算、大幅膨張必至 コロナや延期…なお全体像不明

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トランプのツイッター永久停止

 
 アメリカの騒動は、日本でも大きな議論を巻き起こしている。そのひとつが、トランプ大統領のアカウントを、ツイッター社が永久停止したことに、否定的な議論が起きていることだ。そのひとつとして、DIAMOND online 2021.1.15の岸博幸氏「コロナとトランプ政権で明らかになったマスメディアとSNSの偏向」がある。
 岸氏は、ツイッターなどの大手SNSは、内容について責任をとる必要がなく、訴訟から解放されているが故に、今回の措置は不当であると主張している。

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コロナ対策に罰則導入?

 新型インフルエンザ対策特別措置法(以下特措法)の改正として、罰則の導入と施設制限に伴う補償規定の導入が検討されている。実際の具体的規定については、議論が進行中で、変化しつつあるようだが、これら導入を前提として議論かなされている。
 できるだけ多くの人が声をあげることが必要だと思うので、意見を書いておきたい。
 まず、前提的認識に疑問がある。
 例えば、検査を拒否した場合とか、あるいは入院指定があったのに拒否した場合、罰するというのである。大きな罰則としては懲役一年という案もあるそうだ。それが実際に決まることはないだろうが、刑事罰を科すという案が検討されていることは間違いない。刑事罰の場合には、法律で規定する必要があり、政令とか省令ではだめだから、かなり綿密な検討が必要であるが、どうも拙速の印象がある。まったく新しい刑事罰を創設するのだから、かなり慎重な議論が必要だ。最大の問題は、PCR検査を拒否するといっても、そもそもこの一年間、PCR検査を拡大せよという要求がかなりあったにもかかわらず、それを実現してこなかった政治がある。安倍首相が拡大を約束したにもかかわらず、実現していない。多少は増えてきたが、現実には、かなり症状が出ているにもかかわらず、PCR検査を受けさせてもらえないひとたちが、かなり多数いることが報道されている。しかも、そういう状況下で死亡する例もでているのである。

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韓国の慰安婦訴訟判決について4

 判決と政治過程について、どう考えるか。
 まず判決内容については、やはり、支持することはできないだろう。長期的にみて、国家免除が制限されていくとしても、現在は、国際慣習法として存在していると、国際司法裁判所は認めており、日本政府に対して、政府が関与したとして、賠償を求めているのだから、政府としての主権行為に対する請求ということになる。それは、人道に反する行為である故に、主権行為であるとしても国家免除から除外されるという判決の論理は、論理的に矛盾している。
 ただし、日本政府としては、現時点での慣習法としての国家免除に甘んじることなく、やはり、国家が個人の権利を侵害したときには、免除が制限されるという方向性を志向する必要があるのではないだろうか。

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韓国の慰安婦訴訟判決について3

 慰安婦訴訟は、もちろん単なる法律論ではなく、その政治過程こそが重要である。
 最近は、あまり触れられることがないが、慰安婦問題が国際社会で大きな問題となったのは、1990年代になってからであって、1970年代までは、実は日本の保守的なひと達は、慰安婦の存在を別に隠していなかったのである。むしろ、自慢げに話すような対談が残っている。慰安婦を問題として扱う人がいなかったわけではなく、少数ながら、告発的な本は存在していた。(千田夏光『従軍慰安婦』1973年)1980年代になると、その後大きなスキャンダルともなる吉田清治の著作や告白(実際には虚偽であることがわかった。)がなされるようになり、社会的に慰安婦が大きく扱われるようになった。
 つまり、ここで大きな流れの変化があったといえる。
 それまでは、日本人の発言の多くは、慰安婦は当時の公娼制度が海外でも行われたことであって、特に問題はないという前提でなされていた。韓国では、慰安婦であったひとたちは、その前歴をひたすら隠す必要を感じていて、声をあげることがなかった。

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