アルバイト募集やアパートを借りるなどで、ベトナム人お断りが増えているそうだ。特に、豚の大量窃盗のあと、ベトナム人が豚を解体していて逮捕されたという報道によって、増幅したらしい。私自身、数年前から、日本に滞在するベトナム人による犯罪が目立つことが気になっていた。私のイメージでは、ベトナム人は概してまじめな人たちが多いというものだったからだ。なんといっても、私たちの世代は、青年期にベトナム戦争が進行しており、あのアメリカの不当な侵略戦争に屈せず、断固として闘い抜いたベトナム人の印象がある。アメリカがベトナム戦争に敗北し、撤退したあと、南ベトナムの住民が大量に、ボートピープルと化し、各地に亡命していった。そして、日本も大量のベトナム難民を受け入れたわけだ。日本がこうした大量の外国人の難民を受け入れたのは、初めてのことだった。ベトナム人は日本社会に溶けこんでいったと思っている。
そして、ベトナム人による犯罪の増加だ。何故だろうと、ずっと疑問に思っていた。豚の窃盗事件があったとき、ベトナム人かも知れないと思ったのは、私だけではないだろう。そして、解体して食べたというベトナム人の逮捕だ。実際に盗んだ犯人ではなかったようだが、ベトナム人コミュニティのなかで、盗品が売られていたと報道されている。(産経新聞2020.12.20)