ついに、政府は、福島原発における処理水の海洋放出に踏み切った。もちろん、大きな論議を呼んでおり、とくに福島の漁業関係者の反対は強い。政府や東電がいくら、トリチウムはそれほど危険ではない、そして、規準の40分の1まで希釈している、だから、安全だ、国際規準のうえで問題ないといっても、原発は安全だという安全神話を振りまいてきたひとたちの後継者がいっているのだから、最終的な信頼がないわけである。だから、結局、水掛け論になって、落ち着きどころがない。「結局金だろう」といって、非難をあびた大臣がかつていたが、そんな大臣のいうことを信頼するはずもない。
結局は、相手を信頼できるという問題に帰着するのではないだろうか。
私自身は、これだけ大量の処理水がたまり、たしかに、規準という観点からみれば、危険とはいえないまでに(ほんとうにそのように処理されているならば)処理されているならば、いつかは放出せざるをえないことは、認めざるをえないし、それは結局海洋放出になるだろう。国際機関もそれを許容しているわけだ。