今回取り上げる文章について、かなり批判的色彩が強いが、実践そのものを否定しているわけではなく、優れたものだと考えている。批判はあくまでも、価値ある文だと思うので行うものであることを、最初に断っておきたい。
中山京子「教師の社会認識を育てる--海を越える取り組みから」を取り上げる。中山氏は、小学校の先生を11年やったあと、大学で教職課程担当の教員をしている。中山氏の文は、教職をとる学生に対する採用試験の学習と大学の学問との関連、日米の教師で英語でのパールハーバーとヒロシマを考えるワークショップ、グアムへのスタディ・ツアーに関する三つの柱で構成されている。それぞれ興味深い提起がなされているように思われる。しかし、それぞれに若干の疑問も感じるのである。 “『教育』2020.8号を読む 戦争の社会認識を育てる実践” の続きを読む