今回は、「8人口動態を踏まえた学校運営や学校施設の在り方について」を検討する。ここでいう人口動態は、
・少子化
・高齢者人口の増大
・労働人口の減少
・人口増減の偏り
等である。
高齢者人口の増大や労働人口の減少は、大きな社会的、政治的な課題であるが、教育的課題とは言い難い。生涯学習や、リカレント教育の課題としては、当然改善していく必要があるが、ここでの課題としては、学校教育であり、主には義務教育段階なので、考慮されてもいない。
主に課題となっているのは、子どもの人口が少なくなっている地域での問題である。確かに深刻だと思うのは、1市町村1小学校1中学校という市町村が233団体(13.3%)あるのだそうだ。これまでの文科省のこうした状況認識から出てくるのは、ごく当たり前のように、学校の統合だったが、この答申では、他のいくつかの提言をしている。