私もとうとう後期高齢者になってしまった。そして、一月後、市から封書がとどいた。市からの封書などは、まあろくなものはない。だいたい税金関係だ。そして、案の定、税金関係の書類だった。後期高齢者保険証というのがあるのだが、私はまったく知らなかったのだが、実はこれに、特別の保険料がかかるというのだ。もちろん、定年退職しているので、国民健康保険になっており、先日保険料を納めたばかりだ。さらに、後期高齢者健康保険の保険料が必要だというのである。しかも、通常の保険料より高額なのだ。びっくりした。たしかに、後期高齢者になれば、医療機関を利用することも多くなるだろう。しかし、それは通常の国民健康保険で充分だ。なにか特別に後期高齢者健康保険でなければ対象とならない疾患でもあるのだろうか。そもそも私は、ほとんど医療機関を利用しない。昨年は一度も病院にいかなかった。今年になって、目がかなり充血したし、目を酷使しているので、眼科にいったが、ごく簡単な治療で、目薬をもらって終わりだ。
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夭折した演奏家 3 ディヌ・リパッティ
楽器別に選んでいるわけではないが、チェロのデュ・プレ、バイオリンのヌヴーだったので、ピアノはやはりディヌ・リパッティということになるだろう。前の二人と同様に、今でもその早い死を惜しむだけではなく、CDを愛聴しているひとたちが少なくない。なにしろ亡くなったのが1950年だから、70年も前になるのに、新たな人気を獲得しているようにも思われる。しかし、現在現役で活躍している音楽家のほとんどは生まれていないわけで、実際にリパッティを実演で聴いた人は、ほとんどいないだろう。1917年に生まれ、50年に亡くなったルーマニア人である。しかし、後年はルーマニアには帰らず、母親も病気見舞いとして、ディヌが住むスイスにやってきた母親もスイスに亡命したという。共産化しか体制を嫌ったということだろうか。ルーマニアの演奏家は他にクララ・ハスキルやチェリビダッケがいるが、品格のある演奏をする人が多いようにおもわれる。正直なところ、私個人は、ハスキルのほうをよく聴いたし、ハスキルは好きなピアニストだ。ボックスももっている。
リパッティは、白血病といわれていたが、実際には、ホジキンリンパ腫という病気でなくなったのだそうだ。広義の癌の一種なのだろうが、現在ではかなり治療法が進んでいて、生存率も高くなっている。だから、現在に近い世代であれば、33歳という若さでなくなることもなかったかも知れない。
夭折した演奏家2 ジネット・ヌヴー
ヌヴーは、デュ・プレよりもっと若い演奏家で、飛行機事故で30歳でなくなった。今では飛行機事故は滅多にないが、第二次大戦後間もなくの頃は、けっこう事故があり、しかも、当時飛行機に乗って移動する人は、ごく限られた人だったから、有名人の飛行機事故死がけっこうあるのだ。ティボー(バイオリニスト)やカンテルリ(指揮者)などが、音楽家では飛行機事故でなくなった。ヌヴーが事故にあわず、そのまま順調にキャリアを積んでいくことができたら、おそらく、世界最高のバイオリニストになっただろうともいわれている。少なくとも、トップスリーになったことは間違いない。なにしろ、戦後の世界トップ奏者の一人だったオイストラッフを、コンクールで破っているのだ。オイストラッフは、既に26歳で、それまでに数々のコンクールで優勝しており、実際に既に確固たる地位を築いて、バイオリニストと活躍していた。おそらく、最後に大コンクールで優勝して、プロとしての活動に専念していこうと思っていたにちがいない。しかし、まだ15歳だったヌヴーが、オイストラッフを抑えて優勝したのだ。しかも、オイストラッフ自身が、自分が2位であったことに不満をもたず、ヌヴーの演奏に感動したとされている。1935年のことだ。そして、ただちに演奏家としての活動を開始して、あちこちに演奏旅行にでかけている。そして、亡くなるまでに、CD数枚分の録音をしたとされる。
こっけいなプーチン演説
今日、急に目が真っ赤になっていることに気づき、さすがに、2年ぶりに医者のところにいった。結膜下出血ということで、医者からもらったパンフには、たいしたことないと書かれていた。一応薬をくれたから、それなりの改善の必要はあるのだろう。というわけで、残念なことに、プーチンの演説をリアルタイムで聞くことができなかった。今までにでているyoutubeでは、簡単な抜粋をみただけだ。しかし、大体のことはわかった。
ウクライナ側の視点による多少偏った見方になるのだろうが、こっけいな演説だった。西側が侵略戦争をしかけているような前提で、侵略する者は敗北するなどといっていたようだが、侵略者を事実通りに認定すれば、たしかにプーチンのいう通りだ。そして、西側は、ロシアを崩壊させようと思っているのだ、といっていたが、当初はそう思った西側のひとたちはあまりいなかったろうが、現在では、ロシア自体の崩壊を望んでいる人は、多くなっているに違いない。ここまで、酷いことをすれば、今後長期間にわたって、こうした侵略戦争をできなくなるには、ロシアという世界一広大な面積をもつ国家が、常識的な面積の国家に分裂して、ソ連の後継者としての国連安全保障理事会の常任理事国が存在しなくなることが、多くの人によって期待されているからである。私もそう望んでいる。もし、そうならなければ、国連は事実上死に体となってしまうだろう。既にそうなっていると考えている人もいるだろうし。そして、西側にロシアの崩壊を望むようにさせたのは、プーチンの侵略行為そのものだ。こっけいな演説といった所以だ。
五十嵐顕考察9 教育費無償と自由
著作集のために、入稿前のファイル作成、つまり、本として印刷されたものをOCRにかけて、テキスト化する作業をずっと続けているが、生前刊行された著作(すべて論文集)は終えた。死後刊行されたものは残っているが、少なくとも生前本の形でまとめられたなかに入っている論文は、すべて一文字一文字確認しながら読んだことになる。
その過程で、あることに気づいた。それは、教育財政学者としての五十嵐教授に、もっとも鋭い分析をしてほしいと、私は考えるテーマについての論文が存在しないことだった。それは教科書無償化に関するものである。現在義務教育学校で使われる教科書(検定教科書)は、すべて無償で配布されている。しかし、私が義務教育を受けていたときには、有料だった。無償になったのは、1962年と1963年に成立した法律によって、1963年に入学した小学校1年生から、順次1年ずつ上級学年に適用されていったものである。
鬼平犯科帳 成功した原作の改変ドラマ
鬼平犯科帳のドラマを全部見てしまおうと思って、FODに加入してせっせと見ている。今5シリーズになったが、ここでは、原作の内容をかなり変えているのに、それがうまくいっている作品がいくつかあり、それがとても面白いと思った。3、4シリーズだと、改変に疑問符がつくのが多かったのだが。
まず「土蜘蛛の金五郎」だ。これは、盗賊の金五郎が、「どんぶり屋」という、社会事業的な安さで、提供する飯屋を経営しているのだが、平蔵は、うわさを聞いて、あやしみ実際にいってみる。盗賊は罪滅ぼしのような意識で、そうした慈善を行なうことがあるからだ。汚い貧乏浪人の姿で何度か通ううちに、ならず者が襲撃に来たのを追い払ったことで、店主(金五郎)に見込まれ、平蔵も自ら近づいて、殺しの依頼を受ける。相手が平蔵なので、岸井左馬之助に身代わりを頼み、実際に剣をまみえて、身代わりの平蔵(左馬之助)を討ち(芝居)、その後お礼をする金五郎を捕らえる、という筋である。
今年の振り返り
2022年も最期の日になった。ステイホーム生活をしている身としては、今日も明日も特別に変わったことがあるわけではないが、一応の区切りとして、今年を振り返っておきたい。
ニュースとしては、最大のものは、なんといってもロシアによるウクライナ侵略戦争の開始と継続だった。まだ帰趨は見えないが、今後の世界のあり方を根本的に変えてしまう可能性がある事件だ。最も好ましくない展開は、ロシアが挑発的な攻撃にでて、NATOが参戦せざるをえなくなり、第三次世界大戦となることだろう。プーチンが、ヒトラー的な妄想主義と、徹底した自己中心的人物なら、人々をそうした戦争に巻き込むことも厭わない危険性がある。
最も好ましい展開は、プーチンや強硬派の大規模動員への反発から、市民や軍隊の反乱が起き、ロシアがいくつかの民族共和国に分裂し、その結果できる小ロシアが、ロシアの後継国家としての位置を国連で確保できず、安全保障理事会の常任理事国から消えることである。
しかし、いずれにせよ、来年早々に決着がつく可能性は低いが、ウクライナの勝利を期待しよう。
Biglobe のブログ終了で考えたこと
さて、ひとつひとつの書き込みを表示して、エディター(WZエディター)コピー&ペーストしていく。テキストだから、写真とか、書式は無視される。だから、コピーしたあと、見出しを拾いながら、アウトライン用の記号を付加していく。さらに、「いいね」のような、余分な情報を取り除いていく。
文章が670あり、1行40字で、44000行という、かなり膨大な量になっている。幸い、WZエディターは、高い機能性をもっているので、これだけ膨大な量になっても、機敏に動くので、作業のいらいらはないのだが、とにかく、単調な作業を続けなければならない。
そうして、昨日はかなりの長時間単純作業をしていたのだが、あることに気がついた。私は、普段、あまり集中力が継続しない性質なので、読書や原稿書きなどは、30分くらいやると、集中力が途切れて、別の作業をしたくなる。だから、だいたい複数の作業を容易して、いれかえながら仕事する。そうすると、作業そのものを放り出すことがなくなるのだ。
大学・研究期間の雇い止め問題 解決策の模索
今日(8月23日)の西日本新聞に、雇い止め問題の記事が掲載されている。「「もう終わりだから」期待裏切られ…“駆け込み”雇い止め、研究職で続出」という記事だ。
私自身が勤めていた大学でも、これは大きな問題と意識されており、有能な事務職員が、何人も雇い止めで辞めていった。全国で起きている現象だ。「同じ職場で有期雇用が一定期間を超えた場合、無期雇用を申請できるようにした。正当な理由がなければ雇わなければならない。」という規定が、2013年に施行されて以来のことだ。
鬼平犯科帳 どうでもいいが、気になること
今日は気軽な話題で、鬼平犯科帳について、普段感じているが、どうでもいい点について書いてみる。
鬼平犯科帳に出てくる盗賊は、二種類に分類されている。もちろんそれは作者の創作であろう。第一は、本格の盗賊といわれるもので、3つの掟を厳格に守っている。「殺さない」「盗ったらこまるところからは盗らない」「女を犯さない」の3つである。これを犯すと、首が飛ぶとも書かれているが、実際に鬼平犯科帳には、そうした場面はなく、逆に、仁三郎のように、温情で助けられた話は、いくつか出てくる。
それに対して、盗みに入った先のひとたちを皆殺しにしてしまう「畜生働き」という盗賊たちがいる。彼らは、ことごとく長谷川平蔵に敵愾心をもち、ある盗賊たちは、平蔵を殺害しようとしたり、家族に危害を加えようとする。歴史書などを見ると、天明の大飢饉などのあとになると、凶悪な盗賊たちが多くなったと書かれているので、確かに、長谷川平蔵が活躍していたときには、畜生働きの盗賊たちが多数いたのかも知れない。