メディアでは、連日、菅首相の長男による、総務省官僚への接待問題を扱っている。処分もなされたので、利害関係者による接待は、禁止されており、倫理規定に違反しているということで、処分がなされたが、そもそもこの事件の本当の問題については、あまり納得のいく説明がされていない。もちろん、皆無ではないが。
官僚が禁止されている接待を受けるのは、もちろん、承知の上だろうが、では何故そんな危険なことをしたのか。あるいは、処分されたら、本当に将来に大きなマイナスなのか。
そもそも、官僚になる人たちの多くは、権力の中枢に自分が位置を占めたいと思っているに違いない。そのなかには、単に権力を振るいたいというひとや、自分の理想とする政策を実現するために、権力の中枢にいることが必要だと考えるひともいるだろう。そのために、有力政治家と近づきになり、とくに昔は姻戚関係になるのが普通だった。現在でいえば、加藤官房長官は、その代表的な存在であろう。姻戚関係までいかなくても、近しい関係になることによって、有力政治家に引き立てられ、事務次官になったり、あるいは、政治家に転身したりする。だから、新人のころはまだしも、ある程度の地位についたころからは、どの政治家につくのか、難しい選択になるようだ。ついた政治家が失脚すれば、自分の地位も危うくなるからだ。