今回は、9章の前半を検討する。
Society5.0時代で、教師はどうなるのか、どうあるべきなのかという内容である。巷では、シンギュラリティ時代が到来すると、教師はいらなくなるのか、というような話題が深刻に議論されている部分があるが、ここには、そういう問題意識はないようだ。あくまでも、前向きに、新しい変化に対応していくべきものとして描かれている。その前向き姿勢は、私も賛成であるが、書かれていることは、あまり現実的とはいえない。何しろ、教師になにもかも押しつけている現状こそが、学校のブラック化を招いているのに、まだまだ教師に、Society5.0時代に相応しい資質を、付加的に求めているのだ。