水泳のオリンピック予選の大会が、コロナ対策が十分ではないという理由で、中止を宣告されたが、本日の報道(共同通信)によれば、一転開催となったのだそうだ。
なにがあったのか。こういうことに、きちんとした発表はないだろうから、想像するしかないが、考えられるのは2点だ。
第一に、なんらかの支出を約束した。伝えられるところによると、コロナ対策の費用を、国際水泳連盟のほうに求めたのが、拒否の理由だったということだから、それはこちらでもちます、というように方針転換をして、それを伝えたということが考えられる。PCR検査やワクチンの費用は、IOCがもつということのはずだから、水泳連盟にそれを求めたとしても、おかしくはないのだ。だが、圧力をかけられてすぐに撤回するくらいの腰抜けぶりは、現在の組織委員会では用意に想像がつく。
第二に、ワクチン接種について、オリンピック選手として候補になっている人には、優先的に行うことを政府が検討しているというニュースである。なぜ、そんなことを今いいだしたのかは、やはり、水泳の予選中止をうけて、橋本委員長あたりから泣きつかれたのに相違ない。もちろん、想像だが。
いずれにしても奇々怪々だ。まだ、最初の医療従事者の接種すら、かなり低い段階で、高齢者の正規とはいいがたい、見せるための先行接種すら始まっていない段階で、アスリート優先を打ち出すなどという、まったく非常識な検討を表明することも、おかしなことだと思っていたら、こういうことだったのか、と、悪い意味で「納得」した。腐っているのは、日本の政府やオリンピック推進勢力だけではなく、国際的な組織もそうなのだということが、よくわかる。