懐かしい管理教育のメッカの名前が 岬議員の経歴詐称

 日本維新の会の衆議院議員、岬麻紀氏の経歴詐称が問題となっている。2019年参議院選挙で立候補したときに、実績がないにもかかわらず、亜細亜大学で非常勤講師をしていたと経歴に書いていたという問題だ。刑事告発がされている。後援する河村名古屋市長も事態を重視しているようだ。
 報道で見る限り、岬議員の弁明は、いかにもずれている。「常勤講師ではないので、非常勤講師にしたのだが、いいと思った」ということだが、亜細亜大学では、岬氏に講義を委嘱した記録はないというのだから、当然非常勤講師としての委嘱がないということだろう。彼女が常勤講師だったと解釈しているような人もいないに違いない。

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吉野家騒動と大学の教授の自由

 吉野家は、これまで2,3回しか入ったことはないが、正直あまりいい印象がなかったためでもある。トラブルのイメージも強かった。そして、今回は、とびきりのトラブルが生じて、既にたくさんの記事やコメントが書かれている。様々な論点について書かれているが、できるだけまだあまり書かれていないように思われる点について、気になることがあるので、書いてみる。
 事件の要点は、早稲田大学の社会人向けマーケティング講座で起きた。第一回だったそうだが、吉野家のマーケティングの責任者が、講義を行った。そのときに、「田舎からでてきたばかりの生娘をシャブ漬けにする」というのが、マーケティングの基本だと述べ、さらに、金持ちの男性に高級料理をご馳走されるようになれば、見向きもされないとまで言ったそうだ。そして、受講していた女性が、まずは大学に抗議し、SNSでそのことを公表したので、騒ぎになった。吉野家は大方の予想に反して、迅速にこの担当者を解雇して、謝罪したというのが、事件の顛末である。

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ウクライナの感謝がなかった?

 今日の報道によれば、ウクライナ軍が、これまで支援してくれた国に感謝の念を伝え、支援してくれた国名を掲載した記事に、日本の名前がなかったというので、ネット上で話題になっている。私もその一覧を確認したが、確かになかった。今後訂正される可能性はあるが、思い出すのは、湾岸戦争だ。イラクがクウェートに侵略して、アメリカを中心とした連合軍がイラクを退けたのが湾岸戦争だ。この戦争は、CNNが大々的に実況中継を行い、初めてこうした戦争のリアルタイム映像を世界に発信したというので話題にもなった。実際に、戦争のリアルタイム映像を最初に発信したのは、ベトナム戦争だったが、当時はまだカラーではなかったので、アメリカ以外ではニュースとして事後に流れたことが多かった。湾岸戦争では、まるでゲームをみているようだと、賛否両論あったことを覚えている。

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佐々木朗希と審判のトラブル 審判の訓練は?

 佐々木朗希が今度は、審判とのトラブルで話題になっている。ヤフコメなどは、半日で数万を越えているような状態だ。
 二死一塁、バッター2ストライクという場面で、佐々木の投球がボールと判定され、ランナーが盗塁したが、松川捕手の投げたボールが大きく逸れて、セーフに。そのとき、佐々木が振り返って、にやっと笑い、何かを言いかけた。すると、主審の白井がマウンドに歩み寄り、何かを佐々木にいっているようにみえる。そして、捕手の松川が行く手をミットで遮りながら、何か語りかける。佐々木の近くまでいったが、白井主審は引き返した、ということだ。私は、ヤフーの速報で知って、まずコメントを読み、それから、しばらくしてyoutubeの動画で確認した。テレビ放映の画面だけではなく、個人がとった映像もたくさんあって、こうやって、観戦者が映像をアップしているのかと、このことに感心してしまったが。

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プールの水出しすぎで賠償請求 しかし、本当の問題は別に

 横須賀市の中学校で、教員がプールの給水栓を2か月間断続的に出しっぱなしにしたために、プール10~11杯分の水道水が流出し、348万円が余計にかかったので、その半額を担当教員、校長、教頭の3人に損害賠償したという報道があった。
 プールの水を誤って栓を抜いてしまい、もう一度いれ直すような事故は、たまにあると現場の先生から聞いている。プールの大きさや、自治体によって費用が違うだろうが、数十万の損失になり、誰が負担するか問題になるといっていた。
 しかし、今回の問題は、そうしたうっかりミスではなく、誤解による確信犯ともいうべき行為で、コロナ対策として、水を出しっぱなしにする必要があると思い込んだ担当教員が、他の教員が栓を締めても、再度栓を開けて水を入れ換えていたというのだから、不思議な事故だ。コロナの感染者がでたら、プールは中止にするだろうし、消毒が必要なら、消毒液を散布するだろう。水を入れ換えることで、感染症対策をするというのは、あまり聞いたことがない。どうして、そんな認識を仕入れたのか、ぜひ後追いの報道を期待したいものだ。

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河瀨直美氏の東大入学式祝辞を読む

 東大の入学式における河瀨直美氏の祝辞が、大分話題になっている。新聞報道されたのは、ロシアのウクライナ侵攻に関する部分で、「ロシアを悪者にするのは簡単だが、もっと複眼的にみよ」というような話をしたと紹介してあった。そして、その部分に関して、ネットではかなりの批判が巻き起こり、「ロシアを悪者にするのは、国際的にみて簡単ではない」とか、「ロシアを悪者と認定できないようなことでは、正しい判断をしていない」とか、かなり厳しい批判がある。そこで、祝辞の全文を読んでみた。率直にいえば、疑問のほうが強かった。
 それほど長いものではないが、新聞報道での紹介と、全体の印象はかなり異なる。というのは、ウクライナ侵攻について述べた部分は、極めて短いからだ。ほとんどは、自分の生まれと育ち、そして、映画人としての歩みが語られている。そして、私には唐突にみえたが、ウクライナ侵攻に関する部分が出てくる。報道では一部なので、せめて、その部分を引用しておこう。

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ウクライナ侵攻の実質的失敗が見えてきたが、ヨーロッパにも黄昏が

 ウクライナ侵攻が始まったとき、意外に多くの人が、これは「プーチンの終わりの始まりだ」と主張していた。確かにその通りだと思う。そして、それが少しずつ現実的に見えてきた。
 まずはっきりしてきたのは、プーチンは、明らかに逆の効果を、ウクライナ侵攻で呼び込んでしまった。プーチンの最低限の目標は、ウクライナにNATO加盟を断念させることだった。ウクライナがNATOに加盟してしまえば、ロシアがNATOと直接接することになる。だから、どうしても、緩衝地帯がほしい。実は既にバルト三国と国境を接しているのだが、比較的大国であるベラルーシとウクライナがNATOに加盟していないから、大きな緩衝地帯を形成していた。しかし、ウクライナ侵攻の結果、スウェーデンとフィンランドがNATO加盟の意向を示し、国民の支持も形成されている。スウェーデンは直接ロシアと国境を接していないが、フィンランドはかなりの長い隣接地域がある。しかも、フィンランドは、西側に属しつつも、ソ連、ロシアとの関係を考慮して、NATOに入らないできた国だ。それが、NATO加盟を決意し、夏には実現するといわれている。スウェーデンやフィンランドは、自由主義国家の優等生のように考えられているし、国防もしっかりしているから、加盟申請すれば、NATOとしてはすぐに承認するだろう。プーチンのNATO対抗意識を、国民は嫌でも知らされているはずだから、スウェーデンとフィンランドが実際にNATOに加盟したとき、プーチンは国民にどう説明するのだろうか。また、国民はどう受け取るのだろうか。フィンランドもナチが支配するようになってしまったというのだろうか。

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下田旅行2

 昨日の分になるが、まず、宿舎から少し離れた海岸の名所というほどでもないが、「サンドスキー」というところにいって、かなり昇り降りしながら見物した。まず、岩が波で削られた洞窟で、かなり狭い空間が開けている。
 
 
 今度は上に登っていって、海を眺望できるところが遊歩道になっている。
 

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伊豆旅行1

 これからは、年に1回程度旅行に行こうということで、今日から伊豆旅行にでかけた。中央道、圏央道、東名から、伊豆縦貫道を通って、下田にきた。
 下田はずいぶん前にきたことがあり、歴史を感じさせる町だが、今回もペルー道などを通ってみた。本格的には明日からになるが、その報告をしたい。まったく個人的なことだが、ご寛恕願うということで。
 伊豆縦貫道に入って、しばらくスルト、「天城越え道の駅」があり、そこでしばらく時間を過ごした。というのは、「昭和の森」という記念館があり、下田・伊豆に関係する文学者の資料がそれなりに展示されているので、それを見たかったわけだ。「天城越え」といえば、私にとっては、当然松本清張の小説が思い浮かぶわけだが、どういうわけか、この「昭和の森」記念館には、松本清張がまったく扱われていない。最も重視されていたのは、井上靖で、移転された旧宅まである。

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アイヌを救うために、プーチンが日本を攻める?

 ウクライナへのロシアの侵略を受けて、日本もロシアに侵攻される危険性があるという議論がある。しかも、その前哨戦のようなことが行われていると主張する人もいる。北方領土で軍事演習をしたり、ロシア軍の艦隊が津軽海峡を通ったなどを、その根拠にしているわけだ。国際法に違反しているわけではないが、確かに日本としては、不快であることは確かだ。
 そして、更に、そうした推測を一部のひとたちに強めさせているのが、プーチンが2018年に行ったという「アイヌ民族は、ロシアの先住民族に認定する」という考えだ。
 プーチンがジョージア、クリミア、ウクライナに侵攻した際には、すべて、その地域に住むロシア人が圧迫を受けているので、その救援をするという名目が語られている。だから、日本でアイヌ民族が圧迫されているから、彼らを保護するために、侵攻するのだ、というような状況が想定されるというわけだ。そういう議論のひとつが、以下の記事に示されている。
 

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