こうした大事件は、様々な疑問を喚起するものだが、ここでもたくさんの疑問が生じる。
私が、最初に感じた大きな疑問は、安倍元首相が死去して、すぐに、間髪をおかずという素早さで、アメリカの国務長官のブリンケンが来日したことである。ほとんどすべての大手メディアは、哀悼の意を表しにやってきた、そして、岸田首相と短い時間話をして、日米同盟を強固に維持していくことを確認した、という程度のことしか書いていない。しかし、アメリカの国務長官が、ただ哀悼の意を表すためにだけ来日するはずがない。それなら、電話や手紙でよいわけだ。他の国の閣僚級の政治家など、だれひとりとして、哀悼の意を表すために来日などしていないのだ。
真偽はわからないが、この点について、はっきりとその意味を解説していたのは、一月万冊の佐藤章氏だ。佐藤氏の解説は次のようなものだった。
・戦後アメリカのCIAは各国に、その国をアメリカよりに導いていく役割を担った人物を選んで、その人を活用する形で、アメリカの影響力を保持する方法をとっていた。そういう人をストロングマンというのだそうだ。そして、その役割を担う人物、ストロングマンが、現時点では、安倍晋三氏だった。つまり、アメリカとして、日本をコントロールするための人物が、突然いなくなってしまったわけだから、アメリカにとって重大事態であり、その処理をするためにやってきた。
・初代の日本でのストロングマンが、岸信介であり、その後安倍慎太郎、安倍晋三と引き継がれてきた。(その間にだれかが挟まれていたのかは、佐藤氏は明らかにしていない。)そして、清和会は、そう人物を養成するための派閥であって、アメリカにとってもっとも重要な政治グループであり、清和会メンバーは、決して逮捕されないことになっている。
・初代の韓国では、ひとりが文鮮明であり、岸信介と文鮮明が、そうした共通の役割を担っていたために、統一教会と岸が密接な関係をもっていたのであり、また、安倍慎三氏が、現在でも統一教会と密接なのは、そのためである。
以上のような話だった。佐藤氏は、記者としてアメリカに調査取材に出かけたことがあるそうで、岸信介のファイルは、既に公表時期になっているにもかかわらず、ほとんど公開ささていないそうだ。それで、CIAの内部事情に詳しい研究者に取材して、以上のようなことを掴んだという。
もし、この佐藤氏の説明が正しいとしたら、ブリンケン国務長官が急ぎ来日した理由は、納得がいく。真相が政府から明らかにされることはないだろうし、佐藤氏が正しいかも、確信はないが、ありそうではあると感じる。
またアメリカに睨まれた日本の首相が、その地位を保てないということも、納得がいく。極めて不快なことであるが。
この話が正しいと仮定すると、現在の日本では、アメリカの承認する日本のストロングマンは不在ということになり、権力の空白が生まれていることになる。当然、激しい権力闘争が展開されることになるが、その過程で、これまで秘匿されていた事実が、どんどん出てきて、日本社会に巣くう膿をだしてしまうべきであろう。
次の疑問は、統一教会は、集団結婚式に表れているように、日本人女性と韓国人男性を結婚させて、日本人から韓国に金銭を移動させる活動を活発にやっていることの意味だ。日本人女性は、集団結婚式に参加するために、かなりの出費が必要だが、韓国人男性は、ほとんど拠出がなくても済むそうだ。統一教会のすさまじい集金活動による資金が、どこでどのように使われているかは不明だが、(宗教法人だから、財務調査がほぼできない)おそらく、かなりの部分が韓国にわたっているだろう。
この間の統一教会に詳しいひとたちの解説を聞いていて、だいたい共通していっていることは、文鮮明夫婦が、人類の真の親であり、ただし、通常の人は、原罪を背負っているために、文鮮明の指定する相手と結婚することによって、罪のない人が生じる。また、韓国は、アダムの国であるが、日本はより原罪の大きいイブの国家なので、集団結婚で、韓国の男性と日本の女性を結婚させて、女性から献金を韓国にさせることによって、日本が救われるという。そして、人々からの献金や高額での壺等の購入も、日本から韓国への奉仕としての意味があるようだ。
つまり、韓国による日本収奪の組織である統一教会と、密接な関係をもっている安倍晋三氏は、反韓のひとたちからすると国賊ものだと思うのだが、安倍氏は反韓のひとたちのアイドル的存在だ。これは一体どうしたことなのだろう。単に嫌韓派がこの事実を知らないだけなのか。それなら、あまりに無知だ。あるいは、嫌韓派こそ、実は親韓派であって、反韓は偽るための詐称なのか。
とにかく、統一教会と政治家の結びつきについては、今後どんどん事実が出て来るだろう。自民党のなかでも、関係をもっていなかった議員や、疑念をもっていた人もいるだろうから、この際膿を出すべきだ。こうしたことが、メディアを通じて、どんどん明らかになったとき、安倍信奉者たちの反応を注視しておきたい。