またまた大スキャンダルが発生した。演出責任者という小林賢太郎氏が解任されたのだ。ユダヤ人虐殺をやゆするような内容の動画を過去にアップしていたというこのようだ。しかも、解任が今日の記者会見で明らかにされた。
ユダヤ人に対するナチの虐殺について、「虐殺はなかった」とか「ホロコーストはなかった」というような言論が、過去たくさんだされた時期があり、日本でも雑誌が廃刊されるようなこともあった。私は、小林賢太郎という人物をまったく知らないのだが、小山田圭吾氏の解任によって、音楽が使われないということのだから、小林氏の解任によって、その演出が使われないということにならざるをえないだろう。解任したとしたも、その演出そのものは採用するというのであれば、解任の意味がない。
22日の段階で、開会式の演出が使用不可能になれば、開会式そのものを実行することができないはずだ。あるいは、64年の東京オリンピックのように、選手団の入場をメインにするのだろうか。しかし、前回は、コロナ騒ぎなどなかったし、いい天気だったから、各国の選手はほぼ集合しており、入場行進そのものが、印象的だったから、特別な演出は、なかったと記憶する。クライマックスが聖火ランナーが入ってきて、高い会談を登り、点火することだった。そして、退場行進となったと思うが、それだけでも、けっこうな時間がかかったものだ。最近のはではでしい演出などは、本当は不要なのだ。オリンピックそのものも不要だと、私は思っているが。
再度古関裕而のオリンピック行進曲を流して、選手が入場し、天皇が、自由に語る（オリンピック憲章の要請する文章などは無視して）開会宣言で終わるということなら、可能なのかも知れない。
とにかく、予定通りの開会式は、どう考えても無理だろう。
(補)
夜の報道で、開会式を予定通り行うということが公表された。小林氏が個別にかかわった部分はないので、外す必要がある箇所がないということらしい。欺瞞そのものだろう。全体を仕切っていたということなのだから、その全体責任者がやめたら、全体をやめる必要があることは自明ではないか。組織委員会が苦しい事情はわかる。アメリカテレビ局のNBCとの契約があり、4時間の割り当てがあって、それを実行しなければ契約違反になるという事情だ。しかし、予定通り実行するということは、絶対に許されないと組織委員会が判断した人物の行為を、結局は認めることになってしまうではないか。
今回の東京オリンピックが欺瞞そのものなのだから、そういうごまかしをやることは驚かないが、呆れしまう。