東国原英夫の「ファンも共犯」発言

 ヤフーニュースに「女性自身」の記事がでていて、題名のように、批判が続出しているのかと、元のyoutubeをみてみた。
「東国原氏 ジャニーズ問題に「ファンも共犯」発言で批判続出…猿之助逮捕にも「悲劇を演目に」で露呈するズレぶり」(女性自身)
 ジャニーズの7日の記者会見が主な話題であるが、そのなかで、たしかに、ファンのことを語っている部分がある。要点は
・ファンも視点を変えると共犯関係にある。タレントを守るといっても、反社会的な勢力といっても過言ではないのに、支えている。
・未成年の少年の商品化をすすめている。 
・エンタメ文化の見直しが必要だ
というような内容だったと思う。主に最初の部分がファンへの批判である。

 このニュースに多数のコメントがついているが、特に非難轟々という感じではなく、同調するコメントもけっこうある。当のyoutubeでは、コメントがいくつかあり、ファンという人の、こういうこと書かれて悲しいというような文章がいくつかあった。しかし、さすがに、どちらかというと賛成の見解が多い。非難は、消されているのかも知れないが。「露呈するズレぶり」というのは、あまりあたらないといえるだろう。
 
 さて、東国原氏の「ファンも共犯」というのは、一部のファンらしき人たちとされる行為については、十分あてはまると思うが、単純に、あのタレントが好きだといって、CDを購入したり、コンサートにいったり、ファンクラブに入っていることだけで共犯というのは、少々言い過ぎだろう。それを一括して、ファンも視点を変えれば共犯、というような言い方は、あまりに粗雑すぎることは間違いない。
 私自身、ある人のファンになるということは、ほとんどないので、このファン気質というものを考えるのが、なかなか難しいのだが、それは、人の好みなので、特にあれこれいう気持ちはない。
 しかし、ジャニーズファンについては、(それ以外のタレントのファンにも同傾向があるかも知れないが、ジャニーズのファンは言われることが多いのは事実のようだ)やはり、かなり批判的にならざるをえない面がある。
 これも、メディアの報道をみてのことだから、事実であるかどうかはわからないが、ジャニーズの人気タレントが、女性と交際していることがわかると、その女性に対して、誹謗中傷の嵐が浴びせられると言われることがある。だから、ジャニーズのメンバーは、極秘に女性と付き合ったり、通常の付き合いを諦めたりすることが少なくないそうだ。もっとも、ジャニーズ事務所が、結婚に対してかなりの限定圧力をかけて、ジャニーズのタレントはなかなか結婚することすらできない、と言われている。それが、ファンの行動を生んでいるのか、あるいはファンの行動があるから、事務所が結婚を認めないのか、鶏と卵のような関係かもしれないが、それでも、このような狂信的ともいうべきファンの行動は、やはり批判されてしかるべきであるし、現在、そのようなファンは、別のかたちで問題行動をしているように思うのである。
 
 youtubeで、ジャニーズ問題を扱っている番組で、ときどき、広告を消されたとか、番組を消される危険がある、などという訴えがある。これも真偽はわからないが、youtubeには、ネガティブな評価をクリックすることができるようになっているから、一部のファンが、意図的にそのネガティブペタンを押しまくって、ネガティブ評価を多数つくりだし、そうすると、youtube側から、その番組に対して、最悪削除措置がとられる可能性がある。youtubeは自由に発言できる場では、必ずしもないようで、特に権力側への批判をすると、圧力がかかると訴える人がいることは事実だ。それは、youtubeでの表現が、人権を侵害することがあるからで、そういうことに対して、youtube側が配慮しているということなのだろう。しかし、それを悪用して、かなりの人数のファンたちが、ジャニーズ批判をしているyoutube番組に、ネガティブボタンを押しまくるとしたら、それはあきらかに、「非難」されても仕方ない行為であるし、「共犯」といわれても仕方ないだろう。
 ジャニーズを批判すると、感情的な反論が多数寄せられるともいわれるが、ぞういう行為が、「共犯」であるかどうかは微妙なところだろう。言論の自由を行使しているといえないこともない。しかし、ジャニーズ批判を抑圧する目的で、集団的にやっているとしたら、事務所が出直すことを妨害していることは否定できないだろう。
 

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

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