イランや中国の混乱が起きているなか、あまり注目されなくなっているが、ウクライナの戦争が動き始めたような感じである。今後どうなるかはわからないが、現時点では、ウクライナの要請によって、アメリカというかイーロン・マスクがスターリンクをロシア側に対して使用不可能の措置をとり、それによって、ロシア軍の統制が乱れ、そのすきをついて、ウクライナ軍が攻勢をかけている。そして、もっとも困難であった南部戦線も動きがでていて、ロシア軍が退いている。ウクライナは、ここぞと畳みかけたいところだろう。大きな混乱がおきれば、ロシア軍は、大きく崩れる可能性もあるだろう。日本が兵器以外の援助をより強化することを決めたことは、必要なことだろう。
そして、ロシア国内では、経済的破綻がますます進行しているようだ。あれだけ石油収入が減少しているのに、なんとか国家としてはもちこたえているのは、どうやら、既存のオリガルヒのもっている資産を国家が取り上げているからという面があるようだが、それは長くつづかないだろうし、あるところで、オリガルヒの反抗も強くなるに違いない。それがプーチンの終焉であってほしいものだ。
さすがのトランプも、あまりにも露骨なプーチンへの肩入れは、とりにくくなっているのだろうか。スターリンクの措置をとったときには、驚いたが、現時点でも継続しているから、この間に、大きな成果をウクライナにはあげてほしいと願っている。いつまた、トランプの裏切りがあるかも知れない。
それにしても、イラン、中国、ロシアの窮状(私の立場からすれば、よい状況だが)は、複雑な絡みを形成している。お互いに、弱体化してはこまるが、さりとて援助する余裕はどこにもなくなっている。中国がイラン支援に多少は動くかと思ったが、お膝元での、事実上の内乱状態に陥ってしまった。極端な結末としては、プーチン、習近平、ハメネイ全員の滅亡すらあるのではないだろうか。そうなるとどうなるのだろうか。
現状では、彼らが没落したとしても、その受け皿となる有力な人物が見当たらないようだ。全イラン国王の、亡命している皇太子が戻ってきても、イランの統治が可能とはとうてい思えない。なにしろ、その国王自身が、国内での弾圧政治が国民の反発をくらって、追放されたのだ。その息子が帰国しても、国民の信頼を勝ち得るとはとうてい思えない。すると、軍政になるのだろうか。それでは改善ともいえない。現在の体制は、神権政治の独裁だが、それでも大統領は選挙で選ばれている。軍政になれば、選挙すら実施されないだろう。
中国は、大手メディアがほとんど報じないので、SNSの不確かなものも含めた情報に頼らざるをえないが、感じるところでは、習近平が少しずつ不利になっているようだ。ソ連崩壊と同じような事態になるのかはわからないが、中国の状況がよくなる保証もない。
ソ連の崩壊時と似ているという論者もいるが、ソ連の崩壊が、長く続いた国家的荒廃が要因だとしても、引き金を弾いたのは、アフガニスタンへの出兵と、敗北による引き揚げという事態があった。しかし、現在のところ、中国は、どこかの国に対して軍隊を派遣して、敗北したということはない。ただ、経済的な悪化がかなり酷いという点は、たしかに似ているだろう。ソ連崩壊に、石油価格の暴落があり、ソ連経済を直撃した。
習近平によるクーデタが、どうやら失敗しつつあるとしても、それによって習近平が完全に追放されるというようなことになる可能性は、低いという観測が多いようだ。すると、妥協として、党大会までは地位を維持させるという妥協になるのか、あるいは、辛亥革命後の軍閥割拠のような事態が生れないとも限らない。地域的に区分されているという人民解放軍が、動けずにいる、あるいは動かずにいるということは、軍区ごとに分裂する可能性が皆無ではないだろう。その混乱が国外に飛び火しないことを願うばかりだ。
プーチンはぜひとも失脚してほしいが、前にも書いたように、ロシア共和国の分裂が生じ、どの後継国家も、国連の常任理事国の地位を継承させないようにすべきである。
いろいろと勝手な妄想に近いことを書いたが、個人としては仕方ない。本格的な第三次世界大戦へと移行しないことを願っている。