レストランの不思議 あさくまとリンガーハット

 今日は気楽な話題です。
 世の中には、どうでもいいけど、不思議なことがある。レストランというのは、多くの人が利用し、評判が大事だから、あまり不思議なことはないと思うのだが、以下に書くことは、私がいつも不思議に思っていることだ。あるいは、不思議ではなく、合理的な理由があるのだろうか。合理的な理由があるなら、コメントで教えてもらえると、私の疑問もとけて、とてもありがたい。
あさくま
 ひとつは、「ステーキあさくま」である。ここは、本店が名古屋にあるようで、首都圏には、あまり店舗がない。実は、私が住んでいるすぐ近くに、引っ越してきた20数年前にあった。しかし、間もなくなくなり、サイゼリアに変わったが、それも今ではセブンイレブンになっている。セブンイレブンは、まわりにあまりコンビニがないのと、駐車場が広く、県道からはいりやすいので、繁盛している感じだ。何故「ステーキあさくま」が撤退したかの正確な理由はわからないが、当時はまだ人口が近隣では少ない市であるため、比較的高めのステーキ店は、敬遠されたろうし、また、現在のようなサラダバーへの好みは多くなかったのかも知れない。
 さて、「ステーキあさくま」の不思議については、何度か店員の人に直接聞いたことがある。すると、店員さんも、「そうですよね、不思議ですね、私にも理由がわかりません」という答が返ってくる。先日も久しぶりに質問したのですが、あっさりと、「それはあさくまの最大のミステリーです、どの店もそうだし、ずっと前からそうなんです」と言われてしまった。その店員さんもげらげら笑っていた。
 その不思議とは何か。こうした店では、肉料理がメインで、原則、肉料理にサラダバーがついている。「ステーキあさくま」の場合には、サラダバーには、カレーライス、ポタージュスープ、ソフトクリーム、各種のスウィーツがあわせてついている。肉料理を頼まずに、サラダバーだけを単品で頼むこともできる。そこで不思議なのだが、一番安い肉料理(もちろんサラダバー付き)と、単品のサラダバーの値段が同じなのだ。先日行ったときの値段は、確か、単品のサラダバーが1080円で、チキンステーキ(サラダバー付き)が1080円だった。つまり、チキンステーキの値段は0円というのことになる。もちろん、サラダバーをつけないチキンステーキというのもあるから、それだけ単独で頼めば、ちゃんと値段がついているのだが。
 しかし、「ステーキあさくま」に来る客は、サラダバー目当てだ。というのは、類似の店が何種類かあるが、「ステーキあさくま」のサラダバーが、もっとも野菜が抱負だからだ。単品サラダバーよりも、サラダバー付き肉料理の値段が高くても、誰も不満に思わないと思うが、でも、ずっとこれは変わらないのである。みなさんは、どう思うだろうか。

リンガーハット
 第二の不思議は、「リンガーハット長崎チャンポン」である。ここは、長崎チャンポンの店で、多少の変化をつけてはあるが、長崎チャンポンオンリーの店といってよく、他には、餃子があるくらいだ。通常こうした店では、サラダとか、唐揚げなどのような、つまみ的な料理があるものだが、そういうのもほとんどおいてない。つまり、麺、それもちゃんぽんの店なのだ。
 私が不思議に思っているのは、私が知るどの「リンガーハット長崎チャンポン」の店にも、ドライブスルーという看板が設置されているということだ。
 まずめん類の料理をドライブスルーで注文して、車で食べるという人がいるのだろうか。車は揺れるのだから、車内でめん類を食べる気持ちには絶対にならない。実際に、私がたまたま、いくつもの長崎チャンポンの店を通りかかったとき、あるいは、そこで食べていたときに、ドライブスルーを利用している客に遭遇したことが一度もない。ごく稀にいるのかも知れないが、まず利用者はほとんどいないと考えて間違いないだろう。
 そして、更に不思議なのは、私が知っているある店には、実際にドライブスルーで注文して、受け取る場が設定されていないのである。ドライブスルーには、注文するマイク、品物受け取りの場、そして、そこを車で移動するスペースがなければならないはずであるが、そんなものがまったくないのだ。駐車場はある。でも、ちゃんとドライブスルーという看板は大きくかかっている。その店は今はない。
 まさかとは思うが、もしかしたら、長崎チャンポンの経営者は、ドライブスルーとは、「テイクアウト」のことであると勘違いしているのだろうか。しかし、それにしても、私が店に入ったときに、テイクアウトを注文している客に出会ったことがない。そして、メニューにも、テイクアウトが可能とは、書いてなかったと思う。もっとも、こちらは店員さんに聞いたことはないので、今度聞いてみよう。

 最後に、私はこのふたつの店が気に入っていて、たまたまではなく、店を決めて食べにいくときには、よく選ぶ店になっている。だから、別に批判しているわけではなく、ただ不思議だ、面白い、と感じているだけである。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です