悠仁親王が筑波大付属に進学?

 文春オンライン2021.12.22に、「悠仁さまの進学先は『偏差値67』筑波大学付属校」という記事が配信された。題名だけで判断すると、筑波大付属に決定したかのようだが、記事を読むと、その可能性を示唆したような文章だ。お茶の水女子大のほうで、提携校進学への出願にゴーサインがだされたようだという、秋篠宮家関係者の談話が載せられ、筑波大学の学長を直撃したところ「可能性がある」という回答だったという。今このブログを書いている時点で、配信から50分程度経過しいてるが、コメントはまだついていない。(他のことをしていて、4時間経過したが、いまはコメントが5000近くついている。) 
 決定したのかどうかは、わからないが、その可能性があるという点で考えてみよう。
 ひとことでいえば、「合格おめでとう」と、本心から言ってくれる人など、ほとんどいないだろう。少なくとも、ずっと注目されているこの問題について考えてきた人であれば、肯定的に考えられる要素が、ほとんど思いつかないくらいである。

 まず、なんといっても、教育機関をこのように皇室特権をかざしてしまうということに対する怒りがあるだろう。学習院に進学するのであれば、皇族と華族の教育のためにつくられた学校だから、親王が入学することについては、それが一般受験ではないとしても、誰も批判をしないに違いない。しかし、そのほかの学校であれば、当然皇室特権での入学である。もちろん、普段から塾に通い、模擬試験等を受けて、自分の学力に見合った学校を受験して入学するというのであれば、皇室特権ではない。そういう方法をとるならば、国民はみな応援するだろう。
 しかし、筑波大付属への進学であれば、元々、受験をせずに、特別制度(しかも、悠仁親王のために設置された制度であると見なされている)を活用しての進学だから、二重に特権利用である。もうひとつは、学力に伴わないにもかかわらず入学するという意味での特権利用。
 これまで報道されてきたことによれば、紀子妃は、親王を東大にいれたいのだとか。それは、ハーバード大学卒で東大にも在籍した雅子皇后への対抗心だともされている。しかし、皇后は実力で入学したのであり、特権を利用したのではない。そして、それにふさわしい実力をもっていると、誰からも認められている。
 だが、親王が筑波大付属に入学する学力がないことは、ほとんど疑いようがないだろう。そんなに高い学力があるならば、実際に入学試験を受けて入ればいいのだ。親王のために「提携校進学制度」などを設置させて、それを利用して進学するのは、実力がないからに他ならない。それに本当に、実力で東大に入れると、国民を納得させたいのならは、高校段階でも、あるいは中学入試段階で、筑波大付属といわず、開成、麻布、筑駒などを受験させ、あわせて、筑波大付属を受験させ、合格したなかからいきたい学校を選択させればよい。抜け道をつくらせることは、実力がないことを天下に周知させているに等しい。
 それから、東大にいかせたいから筑波大付属ということだが、筑波大付属に進んだから東大に入れるわけではない。開成にしても、筑駒にしても、そこに合格して入る生徒は、東大に入れる実力があるから、開成に合格して、東大にも入れるのであって、実力がない人間が開成に進んだから、東大に入れるように化ける可能性は、極めて少ないのだ。
 悠仁親王が、提携校制度を活用して筑波大付属に入ったとしても、授業についていけず、劣等生として過ごす可能性が、ほとんどだろう。生徒たちは大人だから、いじめたり、馬鹿にしたりなどはないと思われる。しかし、温かい目でみられることもないに違いない。偏差値が非常に高い高校は、実はあまり進学指導などはしないのが普通で、生徒まかせである。それでもきちんと勉強する生徒が多いということだから、実力のない生徒は、知らず知らずのうちにおいていかれる。 
 そして、当人が萎縮して、居心地の悪い学校生活を送ることになるだろう。本当のところはわからないが、お茶の水女子大付属小学校、中学校でも、親しい友人ができていないといわれている。筑波大付属にいけば、ますますそうなるに違いない。あれだけ、国民を敵視した秋篠宮家の子どもで、しかも、正規の試験を受けずに、特別入学してきた人と、親しく交流しようとは思わないはずだ。
 
 高校進学後は、東大への特別入学制度を設置させようとするのだろうか。現在、東大には新しい入学制度として推薦入試があるが、これは、おそらく利用しにくいだろう。推薦といっても、かなりレベルが高いといわれているし、地方出身と女子学生中心に考えているといわれている。それに、まさか東大が、皇族だからといって、一般受験ならとうてい合格しない生徒を受け入れるとは思えない。そんなことをしたら、大学としての名声に傷がつくに違いない。
 とすると、高校にはいっても、授業がよく理解できず、友人もあまりいない状態で過ごし、またまた、進学先の大学をどうするのか、というような「社会の興味の的」になってしまうのか。
 
 とにかく、もし本当のことなら、ますます秋篠宮家への国民の意識は、マイナスになっていくだろう。
 
 最後に、文春オンラインの記事は、筑波大付属を偏差値67と書いているが、どこからの情報なのだろうか。ネット検索では、どこでも77か78になっている。偏差値は通常75が最高なので、77というのは、75の人でも受かる保障はないということを意味している。67というのは、公立高校のトップレベルという感じであって、高校で300人以上とる学校と、小学校、中学校もある付属での高校入学は非常に少ないので、偏差値も異常に高くなるのだ。文春として、何か忖度でもしているのだろうか。
 

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

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