太田ゼミインタビュー(こんちゃん・岳)2

文教大学にはいって

お 文教大学はどうして入ったんですか。
岳 文教大学は落ち武者的な感じで。千葉大学の教育学部の初等社会を志望していたんですけど、見事にセンターでやってしまいまして、それからどうしようということで、今から文教の教育学部入れるほどの対策もできないし、この大学にいる先輩から、人間科学部にはいっても、小学校免許の取得のコースがあると教えてもらって。
お 先輩というのは。
岳 母の教え子ですね。
お その先輩の言葉がなければ来なかった。
岳 来なかったですね。
お 国立落ちても、いろいろ受けるでしょう。
岳 そうですけど、センター以外考えていなかったので。センターの模試でけっこういい成績とれていたので、もういけるんじゃないか、という油断があって。
お 普通滑り止めというのを考えるでしょう。世の中では。
岳 滑り止めもセンターセンター利用で。
お うちもセンター利用あるでしょう。
岳 文教大学の人間科学部を知らなかったんですよ。教育学部でしか、先生にはなれないと思っていたんです。で、文教大学教育学部のセンター利用もできず、日大もできず、あと東洋もひっかからなかったので、さて、どうしようということになって。
お では、何ではいってきたの?
岳 A日程ですね。
お でも、センター試験だめで、A日程の申し込みまで、ほんのわずかしかないよね。
岳 はい、ですから、センター終わって、母さん、どうしようかとなったときに、たしか先輩もこんな感じだったから、話を聞いてみたらということで、センターの次の日に話しをきいて、そこは速かったですね。
お なるほど。でも、B日程ではいってくる学生で優秀なのがいるんだよね。B日程というのは、すべてだめだったという人だから、できないイメージかも知れないけど、逆の場合が多い。
こ 私は、一浪しているんですけど、現役時代は、もともと教育学部志望で、群馬大学と、秋田大学を受けたんです。だめで、滑り止めでの大学では、幼稚園の免許がとれたんですけど、親が一浪していいよ、といってくれたので。浪人のときには、宮城教育大を志望していたんですけど、滑り止めで文教と東北福祉大学を。文教は、心理と特別支援でだしました。

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お センター利用で。
こ はい、でも、文教の特別支援が落ちて、心理が受かって、心理でも特別支援教育の免許が今年からとれるということを知っていたので、心理でいいかと思っていました。宮城教育大は、特別支援が前期しかなくて、後期は地元の県立を受けたんですけど、そっちも落ちて、選択肢がここしかなかったんです。それでここにきました。
お それにしては、今は優秀だよね。
岳 そうそう。
こ 心理はとても楽しいので、それが向いているんじゃないかと思います。
お 高校の勉強と大学の勉強では、大分違うなあということですか。
こ 大分違いますね。お勉強というのは、あまり好きではないんで、センターもぼろぼろでしたし、特に英語ができないので。でも、心理や人間科学部の授業が楽しいので、大学ではそこそこの成績がとれているかなという感じです。
お 特別支援をやるきっかけというのは。
こ 私の母が、作業療法士なんですけど、職場が肢体不自由の人がくる養護園なんですね。そこにはいっている子とか、外来でくる子とかが、重複の子もけっこういて、職場によく遊びにいっていたので、そういう子がいることは知っていて、あと、小学校が、敷地内に特別支援学校が併設されている学校だったので。
お 特別支援学校が。学級でなくて。
こ 学校でした。
岳 それすごいとこだね。
こ 群大の付属だったんです。
お 群大の付属にいたの。
こ はい。
お そうなんだ。
こ なので、群大受けたかったんですけど。
お 群大の付属ってどこまであるの。
こ 中学までです。幼稚園、小学校、中学までは、付属だったんですけど、高校はないので、別のところにいきました。併設されていたので、ここで交流が総合の時間などにあって、自分でも聾学校に総合の時間にインタビューにいっていたんです。特別支援いいなあ、やりたいなと、思っていたのと、他にもうひとつ、理科が好きなので、理科でもいいかなと思ったんですけど、父と母の仕事の中間くらいなんですね、特別支援というのは。それでやりたいなと思って志望しました。
お 群大の付属は小学校から入ったの。
こ 幼稚園からです。
お それは入園テストがあるわけ?
こ あります。
お どういうの。覚えている?
こ 私は覚えていないんですけど、母からきいた内容では、受け答えができるとか、挨拶できるとか、簡単な数字書いたりとか。あとは、最後に商店街のガラガラってわかりますか、あのガラガラをひいて、それで金色の玉がでできたら合格という。
岳 え?
こ 最後は運ですね。
お 国立の付属ではよくあるんだよね。
こ たまたま幼稚園から入れたので。
お 中学まではそのままストレートでいける?
こ そうです。
お 高校は何故ないの。
こ なんでないでしょうね。わからないですけど。だいたい頭のいい子たちしかないので、上のほうの高校にはいります。群大の医学部に入るとか。
岳 すごいね
お 岳君は、小学校の先生には何故なろうと思ったの?またいつごろから。
岳 小学校に入ったときというか、自分の父親と母親の姿をみていたからかも知れないです。
お ふたりとも教師なんだ。
岳 はい。父は高校。教師をやって、家に帰ってまだ仕事をしていて、それがとても楽しそうだったので、教師って楽しい仕事なんだなあと。その反面、自分の小学校高学年になったときに、日本が不景気になって、過労死だとか、社会的な労働災害が問題になってきて、他の仕事がこんなになっているのに、母さんたちは、なんでこんなに仕事しているんだろうと思って。小学校の先生も様子をみていると楽しそうだなと。
お でも、最近の小学校は大変だよね。
岳 そうなんですかね。
こ 楽しそうだよね。うちの父親も楽しそうですね。
岳 また、自分は事務仕事があまり好きじゃなくて、もちろん、教師も事務仕事の固まりだと思うんですけど、そのなかでも、人間と接する面が多いなと。
お そういう面はね。
岳 同じ事務仕事をするにしても、自分は教育に携わりたいなと思って。小学校を選びました。

大学での生活

お 大学にはいってどうですか。
こ 大学、すごく今楽しいです。わたしは、内弁慶なので。
お まあ、内弁慶はそうだよね。そう思うよ(笑)
こ 人見知りがすごく、人と交わるのに時間がかかるんですよ。でも文教の人って、おおらかで、やさしい人も多くて、すごく居心地がいいなと思います。キャンパスも派手なところにないし、落ち着いているし、すごく好きです。

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お 勉強とかは。
子 心理学は楽しくて、学んでいると、学校現場にいかせると思うので。本当は特別支援専修にはいりたかったんですけど、そっちにいるよりも、こっちにきてよかったと思っています。
岳 期末が近づいてきて、レポートださなきゃいけない、この日までにテスト勉強しなければいけない、来週の月曜日までに、ゼミの中間論文をまとめて、発表しなければいけない。そんなのがあって、いま勉強は大変ですけど、高校のときよりは、楽しいですね。自分は数学が嫌いだったので、無理やりやらされている感だったですね。
こ 大学では、自分の責任だもんね。
岳 そうだね。それに、心理とか、特支とかの分野でも、どこを勉強しても、将来教師として役立つだろうという内容なので、これもいいな、これもいいな、という風に感じて、これは嫌だというのはあまりないですね。
こ 人間科学科って、何やってるの?存在が謎なんだけど。
岳 何やってんだろう。全部やってるんじゃないかな。広く薄く。概説系はいっぱい受けた気がする。
こ 心理は心理メインだ、臨床は臨床で。人科人科って?
岳 教育学概論も、臨床心理学概論も受けたし、うーん。何やっているかと言われるとこまるか。
こ 福祉のところは、多いよね。
岳 そうだね。福祉の授業もけっこういったけど。あとはジェンダー論。どっちかというと、小免の色が強いかも知れない。~~教育論とか、家庭教育論とか。心理を混ぜつつ、ちょっと、教育に重きをおいた学科かな。どうですか。
お 僕は臨床心理学科なので、わからないね。(笑)
岳 そういう印象ですね。
お 小免の人って、固まる傾向があるね。
岳 志が具体的になったメンバーが集まるわけですから。全く同じような人間が集まっていると思います。
お 高校から大学にきて、一番違うなと思ったことは?
岳 自分の時間が増えたことですね。高校も部活だったし、一時間目から6時間目まであって、家に帰るのが7時を過ぎていたりして。大学は、日によっては、2時間目終わったら帰るみたいな。土曜日なんか。
お そういうときは、帰っちゃうの。
岳 そうですね。帰ってバイトしてお金をためて。別のことに使うとか。あとは、勉強するとか。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。