太田ゼミインタビュー(こんちゃん・岳)3

学生だからできること

お 学生時代にしかできないので、こういうことをやっておこうという話がよくあるけど、それはどうですか。旅行にいくとか
岳 旅行はいってます。14カ国いきました。
こ 海外がメインなの?
岳 海外がメインです。
お 一人で?
岳 はい。
お 大変だよね。
岳 大変です。だからガイドさんとかも予め頼みます。インドなどは大使館に連絡とって。ガイドサービスなどはありますかね、って聞いて。

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お ガイドさんを頼むわけね。
岳 頼んで、空港まできてもらいます。ペルーに行ったときには、ガイドさんが現地語と英語しか話せなくて、自分は日本語とちょっとの英語しか話せないので、かなりぎくしゃくしたものになりました。何か飲み物が飲みたいというと、カレーが出てきたりとか。(笑)
お 日本人だから、ほしいのはカレーに違いないとか。
岳 トイレにいきたいというと、ずいぶん見晴らしのいいところにきてしまったり。
お レストルームとか言ったからじゃないの。
岳 そうですね。
お この人休みたいんだと。
岳 はい。
お ずっと一人旅で?
岳 友達が、俺もつれてってと、一回言われたので、一緒にオーストラリアにいったことがあります。そのくらいですかね。
お なんで一人で。
岳 ひとりだと自由時間がおおいし、ツアーだと、自分がここもう少しみたいと思ったときに、あと20分でいきますよっていうようなことか、嫌だったんで。
お ツアーのが安いでしょう。
岳 安いときもありましたが、基本は、そうでもないですね。自分でとった場合のほうが、安いことが多かったですね。
お 安いところに泊まったりするのかな。
岳 そうですね。
お ツアーはけっこういいところに泊まるからね。
岳 そうですね。インドでは、列車のなかにとまりましたね。
お 危ない目にあったとかは。
岳 危ない目は何度もあります。砂漠でテントに寝泊まりしているときに、砂嵐になったとか、インドの列車に乗っているときに、ガイドさんに飲み物買ってきてもらったときに、ガイドさんが戻ってくる前に列車が発車してしまったりとか。
お ガイドと分かれちゃったわけだよね。そのあとどうしたの。
岳 電車の次の駅でおりて、携帯にかけました。
お ガイドをつけず、自分でまわったとかは?
岳 3回あります。メキシコとロシアとカンボジアです。
お かなり際どいところだよね。なかなか難しいところだ。
岳 ロシアは自分で、単語帳片手にいきました。今わたしはどこにいます、というような例文です。一泊二日でした。
お 一泊二日でロシア?
岳 一泊三日ですか。
お 飛行機のなかで一泊だね。ロシアはどういうところにいったの。
岳 イルクーツクにいきました。バイカル湖の近く。バイカル湖が凍ると、凍っているところとそうでないところの間がきれいだ、というのを見たので、いってみようかと。きれいでした。
お 14カ国、あげてみて。
岳 ペルー、ボリビア、メキシコ、アメリカ、ロシア、カンボジア、オーストラリア、インド、ノルウェー、ザンビア、ジンバブエ、ナビビア、南アフリカ、今度カナダいって、14ですね。
お けっこう危険なところ行ってるよね。
岳 そうですね。フランスとか、イタリアは、行ってみたいんですけど、そこらは、年取って、定年のあとでもいけるかなと思うんですけど、さすがに、アフリカのジンバブエとか、3週間は年取ってからは無理かなと思った。
お そうだよね。
岳 今のうちに行けるなら行っておこうと。
お いままで一番危ない目にあったのは?
岳 アフリカですかね。襲われたというよりは、サイがかなり近くにきた。オープンカーで簡単な覆いがあるんですが、トイレ休憩にしましょうということになって、サファリのなかで、とまったんですけど、自分が荷物をとりにいこうと、後に行ったら、ふと前みると、距離1メートルくらいのところに、サイがいたんです。サイが茂みのようなところから、すっと現れたんで。(笑)
お 空腹じゃなかったんでしょう。空腹じゃないと襲わないから。
岳 大丈夫でしたけど、あのあと、ガイドさんは、誰か死ぬかも知れないと思ったというようなことを言っていた。でも、呼吸の鼻の動きまで見えましたね。バフーバフーという感じではなくて、スースーっていう。
こ 冷静に観察していたね。
岳 一瞬で冷静になった。「ああ、サイか」みたいな。(笑)
お 写真はないの?
岳 さすがにそのときの写真はないですね。
お 安全になってからは。
岳 いろいろ撮りました。
お こんちゃんはどうですか。
こ 旅行はあまりしないですね。
お 国内でもいいんだけど。
こ 遠出はしないです。せいぜい2泊3日くらい。近場くらい。旅行は好きなんですけど、誰かが一緒じゃないと動けないので、家にいて、本を読んだり、ゲームをしたりとかのほうがおおいです。
お 学生じゃないとできないというのではなくて。いつでも人生できるさって感じですか。
こ バイトはいろいろしたいと思っていますけど、今のところに落ち着いているし、部活が忙しいので。
お 部活ってなんだっけ?
こ 「なずな」です。りゅう君と一緒です。わりと忙しいので、休みでも、イベントがはいって、出かけるのが厳しくなります。今役職についているのもありますし、部活はとても楽しいので。(笑い)
岳 (何枚かのお札を見せて)お金です。いろいろあります。お金をメモかわりに使うインドとか。あとジンバブエドルって知ってます?
お 知らない。
岳 数年前に財政破綻して、スーパーインフレを起こしたんです。これは一体日本円でいくらだと思います。(ジンバブエドル札をだして)
お 0がいくつついているの。10こついているから、50億ドルだよね。いくらかっていうことね。どうせ、こういうこときいているんだから、1000円くらいかな。
岳 これは、12円です。
お 12円?へえー。
岳 だから、コーヒー一杯分もないそうです。
お でもこれ自体は、高く売れるよね。
岳 そうですね。だから、自分がいったときには、既に財政破綻していたので、これをおみやげ屋さんで売ってました。
お もう少したったら、歴史的な貴重な資料になるよね。
岳 第一次大戦後のドイツみたいに。
お そうそう。
岳 これもそうですね。これは10ドルでした。12円なのに、10ドルでした。
お お札としてではなく、記念品として10ドルね。
岳 ジンバブエにはいったときの入国ビザです。
お こんちゃんは、パスポートはもっているの?
こ もってないですね。だから、国外には旅行にいけないです。
お 申請すればいいじゃない。別にいかなくてももっていて損はないし。
こ 必要性がないので。身分証明も運転免許証でなんとかなるので。
お 免許はもっているんだ。
こ はい。もってます。
お それで長距離ドライブとか。
こ いや、そもそも免許とってから、一回も車乗ってない。(笑)9月にとったんです。だけど、こちらに住んでいるので。車はもてないし。

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お 実家にいればね。
こ 実家だと乗るんですけど、こちらだと必要性がないですね。
岳 実家だけど、迎えにきてとか、パシリとしてつかわれています。
こ うらやましい。でも、3年は忙しくてとれないと思ったので。
岳 この春休みとった。合宿で。
こ わたしより乗れると思う。
岳 話しきいていると、そうだなと。週3回くらいは乗っています。
こ いいな
岳 母親が運動会で忙しいと、ごめん、迎えにきて、なんて。はいいきます。みたいな。
こ 群馬は、ほんとうに車社会なんで、実家に車3台あります。車ないと生活できないから、群馬帰るなら、免許とろうと思って、とったんですけど、結局、こっちに。
お こっちだと、意外と近場で必要だよね。遠くにいくときには、公共交通機関を利用する感じで。
東京だと、どこいくにもバスとか電車だけど。
こ 群馬だとバスも電車も便利じゃないので、遠くも車です。こっちは駐車場ない店があるでしょ。群馬ではありえないので。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。