小室圭氏の就職が困難に?

 小室圭氏の就職が、うまくいっていないことが報道されている。内定しているかのように報道されていたが、実は、大手弁護士事務所に採用を断られていたというのだ。
 そして、ことはそれだけではなく、小室氏程度の経歴では、ニューヨークの大手事務所では、採用されることはないだろうと、現地で働いている人の談話である。それによると、小室氏は、最初修士課程に入って、博士課程の2年に編入したのだが、優秀な人は、最初から博士課程に入学して、2年生を終わった夏休みに、大手事務所のインターンをする。そのインターンの採用が、最初の難関で、インターンでよい評価をえると、だいたい卒業と同時に採用されるというのだ。しかし、ニューヨークでは、インターンに採用されるのは、コロンビア大学などのような一流大学がほとんどで、フォーダム大学で、しかも、博士課程の1年を飛ばしている小室氏には、とうてい無理だろうというのだ。確かにインターンをしているという報道はなかったように思われる。

 ということは、これまでメディアが報道してきた、司法試験に合格すれば、大手弁護士事務所に採用され、最初から2千万以上の収入が保証されるというような話が、実現しないことが、ほぼ明らかになったということだ。そして、そうした就職を前提に、結婚話が進行していたのだから、少なくとも今年の結婚は、かなり難しくなったということだろう。
 別にここまでは、個人の就職のことだから、どうでもいいのだが、これは、日本の皇室に大きな影響を与える可能性があるということだ。秋篠宮家として、この事態に対してどのように対応するかで、日本国民の秋篠宮家に対する、また、皇室全般に対する意識が、どう変わるか、そして、政府がそれにどう対応するか。そのことによって、日本の皇室のあり方が変わる、極端にいえば、皇室が消滅する可能性も存在する。
 
 現在のままであれば、今上天皇を秋篠宮が継ぎ、皇統が移る。しかし、近年国民に知られるようになったとおり、秋篠宮家は、あまりに多くの問題を抱えている。憲法の「国民の総意に基づく」天皇ということに対して、国民からの反対が起きる可能性が予想されるのである。
 戦前は、天皇は「神聖ニシテ侵スベカラザル」存在だったが、現在は、自由に批判することもできる。そして、戦前は、天皇家が莫大な財産を所有していたが、現在は、すべて税金によってその生活が成り立っている。従って、皇室が、公費で支えられるに値する活動を、国民のためにしているかどうかを、国民は評価する権利があるという意識が広まってきているのである。
 私が、オランダに研修のために一年間滞在したとき、非常に驚いたことのひとつが、王室の活動を国民が評価・判断していることだった。同じように税金で支えられているから、税金の見合う活動をしていないと、あからさまに非難されるわけである。そのため、王室も、かなりいろいろと努力していることがわかった。SPなどは、日本よりは圧倒的に少ないし、女王自身が、わずかなSPと一緒に買い物にでかけることなどもあるという。また、滞在していた時期が、戦後オランダで最悪の洪水が起きてから、50年たったときだったので、さまざまな洪水に関する特集がメディアで組まれていたが、そのひとつに、皇太子が、一人で、洪水被害の地に立って、解説をしている番組があった。30分ほど、一人で、レポーターよろしく、外で解説をしていたので、本当にびっくりしたものだ。それだけ、国民に認めてもらう必要を、切実に感じているのだろう。
 そういう姿勢は、上皇や今上天皇には感じられるが、秋篠宮にはほとんど感じられない。悠仁親王の進学などに現れているように、地位を利用して、通常できないような進学を実現させたりする姿勢は、国民に寄り添うよりは、特権意識に固まっているような印象を与えている。そして、真子内親王と小室圭氏の結婚問題は、子育てすらまともにできない親という印象を、与えずにはおかない。こんな家族が、天皇という地位を引き継いでいくのか、という感情を国民に抱かせつつあることこそが、この結婚問題の、最も重要な側面である。
 実際に、ネットの書き込みを見ていると、秋篠宮家が全員皇室離脱してほしいという見解は、たくさん出てくる。
 もし、小室氏の就職に際して、秋篠宮家として、異例の援助などをすれば、国民の意識はますます遠のき、やがて、天皇制が本当に危機を向かえることになるに違いない。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

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