注目された天皇の真子結婚問題に関するコメントが出された。以下のようなものだった。
「眞子内親王の結婚については、国民の間でさまざまな意見があることは私も承知しております。このことについては、眞子内親王が、ご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」
映像でもみたが、非常に短いが、極めてよく考えられた、これ以外ないような回答だった。上皇・上皇后が裁可されたという結婚だから、天皇があれこれいうことではないが、誕生日会見への質問事項に加えられたという報道があって、注目された回答だった。明確に賛成するのも、また逆に明確に反対するのも、天皇という立場上避ける必要があったろう。そうした賛否そのものについては言及せず、父親である秋篠宮の言葉をかりて、必要なことを示した。見事な回答だったと思う。
この結婚がこじれたのは、秋篠宮家と小室家の問題であって、他の皇族にとっては迷惑以外の何ものでもないだろう。皇族のなかでも、嫌悪感を示す者も少なくないと報道されている。
このように天皇が控えめながら、この結婚に対して、明示的ではないが、要望をだしたのだから、今のままの状態では賛成しがたいというように取れる発言をしたことになる。この状況のままで、強引に結婚することは難しくなったといえるだろう。そして、本当に問われているのは、事態をこじらせたまま、なんらの有効な対策もとれていない秋篠宮の姿勢だろう。まして将来の天皇ということであれば、この問題への無策ぶりは、国民が不安に思わざるをえないものだ。前にも書いたが、説明責任を問われるのは、秋篠宮と真子内親王も当然であり、公的存在である以上、小室氏よりも説明責任を問われる度合いが重いというべきだ。
まして、真子内親王は、まるで国民から不当なバッシングを受ける被害者であるかのように、考えているという報道もある。真偽のほどはわからないが、まるで悪くない小室圭氏に対する、誹謗中傷への謝罪として、一時金があるべきだ、というような発言をしたということも漏れ伝えられている。この家族は、どうも、生活の全てが、国民の税金によって成立していて、国民に対して、それに値する行動をする義務があるという点を理解していないと感じる。いままで全てをお膳立てされ、まるで苦労することなどなく育ったわけだから、無理もないといえないこともないが、それしっかりとした教育を施すことによって、自分たちのよってたつ所以をしっかりと理解させ、それに基づいた行動をするように育てるべきだっただろう。そのように育っているのは、天皇一家だけともいえる。
天皇会見に関して、この間の公務の在り方についての発言も注目されるものだった。
コロナ禍のために、これまで行われていた行事がほとんど行われない状態が続いたが、それに代わってオンラインでの現地訪問などをして、これまでとは違う意味があったことを述べられていた。率直にいって、上皇・上皇后のおこなっていた災害被害地への訪問は、映像でみている限り、かえって有難迷惑と感じられるものが少なくなかった。あくまで私の主観であるが、同じような考えをもっているひとは、少なくないに違いない。被災者とのオンラインの交流であれば、もちろん弱点はあるとしても、実際に大量のスタッフをつれての訪問という、現地の面倒さから解放され、コミュニケーションもより率直なものになるうるのではないか。とくに、一緒に複数の場所のひとたちと交流できることが、現地訪問とは違うよさだったというのは、納得できるものだ。先代の訪問は、なんとなく、宣伝活動のような感じを否めなかったが、現地の負担にならず、しかも励ますことができるかかわり方を模索していることが、伝わってきた。