台風通過中

 一昨日くらいから台風19号のニュースをずっとやっていて、昨日からは、土曜日(今日)は外出するなというアナウンスを繰り返していた。幸い、外出しなければならない用事はないので、ずっと家にいる。そして、ずっとNHKの台風情報をみながら、仕事をしている。
 狩野川台風以来とさかんにいっているが、私が小学生のときに狩野川台風があった。東京に住んでいたので、今でもよく憶えている。約1200人が亡くなったわけだから、本当に酷い台風だった。小学生だったので、自治体や国がどのような対策をとっていたかとか、テレビがどのように注意を呼びかけていたか、というようなことは、まったくわからないし、記憶にない。記憶にあるのは、台風がくるというので、窓を守るために、木材を買ってきて、窓枠を守るために木材を打ちつける作業を、家族でやったことだ。当時はアルミサッシではなかったので、多くの家でそうした作業をしていたように思う。私は、世田谷区に住んでいて、まわりで大きな被害はなかったと思うが、いろいろな場所で川が氾濫して大きな被害になった。
 今回の台風19号も、まだまだ被害が起きるだろうし、通過後数日間も要注意だが、それでも、狩野川台風のときと比較すると、日本の防災対策もずいぶん進んだのだという実感がある。私が高校生くらいまでは、東京では頻繁に江東区などで、浸水が生じていた。ゼロメートル地帯だから、大雨になるとひとたまりもなかった。私が大学院時代に松戸に移住したときには、やはり、大雨になると、浸水する地域がけっこうあった。**年の大雨でここまで水が出たというような印が、電柱に貼られていたのだが、それは大人の背くらいだった。その後、大きなため池を地下につくる工事が行われて、そうしたことは、ほとんど起きなくなった。
 東京の大きな川は、同様に氾濫することがあったが、上流のダム建設や堤防、河川敷の整備、そして、運河による水の拡散など、さまざまな工事によって、首都圏での洪水は、劇的に減少した。数年前の鬼怒川の堤防決壊などがあったが、1950年代と比較すると、ずいぶんと安全になったものだ。そして、なんといっても、情報がきめ細かくテレビなどで、国民の提供されていて、予め対応することができるようになってきた。そして、避難所などが整備されてきた。このことが、狩野川台風と同等の大きさなのに、被害はかなり軽く済みそうなのは、こうした社会的仕組みの改良によるものだろう。
 ただテレビでは、いろいろな川で氾濫の危険性が高まっていると、繰り返しアナウンスしている。ただ、住民としては、氾濫の危険があると言われても、有効な対策ができるわけではなく、ただ遠くに逃げるしかないのだろう。いくつかの川の氾濫が報道されているので、本当にこれまでにない大きな台風なのだ。
 今、未来のことをいっても仕方ないのだが、日本の河川は、オランダのように水位調節ができるのだろうか。オランダは、川を運河に変えて、国中で水位の調整をしている。それは、オランダが海面より低いところに国土の40%があり、そこに国民の70%が住んでいるという事情によるもので、洪水対策は、オランダの歴史とともに重要な事業だったから、日本とは異なるが、日本の川も、流れが急だということで、昔から氾濫を繰り返してきた。日本の洪水対策は、主に堤防の整備が中心だったと思うが、水位調節の方法なども、もっと考慮してもいいのではないだろうか。
 この文章を書き始めたのは、午後の7時ころだったが、中断して、今は9時半だ。大分風雨も激しくなりつつある。
 それにしてもこれほど大きな台風が、今の時期にくるというのは、気候変動を感じる。3階でこの文章を書いているのだが、段々部屋が揺れるようになってきた。ベランダに地デジ用のアンテナとCS用のパラボナアンテナがあるのだが、それがかなり音をたてて揺れている。大丈夫だとは思うが。
 千葉は、前回と違って今回は他の地域に比較すると、被害が小さいようだが、大きな地域で被害が出ている。できるだけ甚大な被害がでないことを祈る。

投稿者: wakei

2020年3月まで文教大学人間科学部の教授でした。 以降は自由な教育研究者です。専門は教育学、とくにヨーロッパの学校制度の研究を行っています。

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