藤浪のノーコンは、合理的なトレーニングが確立していないからではないか

 藤浪が先発ローテーションから外れ、リリーフに回されてから、2回出場したが、いずれも、これまで同様の荒れ具合で、ますますひどい評価になっているようだ。高校時代の実績では、藤浪のほうが大谷より上だったのに、この天と地ほどの相違がなぜ生まれたのかは、やはり、人間の成長に関して普段から考えている身としては、興味をもたざるをえない。
 そこで、藤浪にとって屈辱的であり、以後まったく浮上できなくなってしまったきっかけであるといわれる、161球の投球をみてみた。便利な世の中になったもので、この全投球をコンパクトにまとめている映像がyoutubeにある。これは、非常に興味深い映像だった。
 藤浪の球は、映像で見ている限りでも、非常に威力があることが感じられる。そして、まったく打者が手が出ないような球も、たくさん投げている。もちろん、四球はたくさん出していて、死球もあった。とんでもない暴投もある。なにしろ、近年161球も投げさせるようなことは、まずないから、これはかなり貴重な場面だ。8回まで投げているので、普通であれば、6回くらいで交代させている。それを交代させなかった金本監督が、見せしめにしたのだ、とか、懲罰的に投げさせたのだ、とか言われている。金本監督の顔も何度も映されるが、とにかく、厳しい顔つきをしている。確かに、この乱調に怒っている雰囲気が、ひしひしと伝わってくる。

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