ロシアのプーチンが、ウクライナ東部のふたつの自治区、ドネツク、ルガンスク共和国を、独立国家として承認して、一気に緊張が高まっている。承認した地域は、それぞれの州全体ではなく、ロシア人が実行支配している半分程度の区域のようだが、それぞれの地域が「独立宣言」をして、その独立承認をロシアに求め、ロシアが承認したという「形式」をとっている。クリミアのときにも、住民投票によって、ロシアへの帰属を住民が望み、ロシアがそれを承認したというのと、多少似ているが、今回は住民投票まではしていないと思われる。おそらく、EUもアメリカも、戦闘行為は望まず、経済制裁を続けるだろうが、何かの暴発で戦争状態に突入しないとも限らない。
欧米諸国は、当然、プーチンのドネツク、ルガンスクの承認は、国際法違反であり、内政干渉であるという立場だが、プーチンからすると、独立宣言をした国を承認するかどうかは、国家としての自立的な判断によるものだということになるだろう。
これを中国と台湾の関係に置き換えるとどうなるだろうか。