子どもは変わったのか? 2002.10.19

9.17
 今日スーパーで珍しい経験をした。10年前のウーフストヘーストではなかったことだ。時代なのか、あるいは地域性なのか。
 スーパーで買い物をしていたところ、10歳以下程度のイスラムの女の子が、何か言っているのだ。こっちは全然言っていることがわからないので、わからないと英語で言ったところ、一度ひっこんだのだが、また話しかけて来る。今度は身振りだ。50セントしかもっていないことをコインで示して、もっと高価な物をさして、これ買えるか、と聞いてくる。ノーというと、これは、これは、と次々と物を指し示す。みんな高い。だいたい50セントで買えるものなど、スーパーの食品売り場にはほとんどない。ひとつだけ、周辺に安い、小さな牛乳があったので、これはオーケーというと、いやいやと、買う気がないというしぐさをする。そのうち、これはお金をねだっているのだ、ということが、やっとわかった。オランダではそういうことはないと思っていたから、気がつくのが遅かったのかも知れない。
 まあ、小さなお金だし、あげてもよかったのだが、やはりそれはよくないと、ノーノーと言っていたところ、少し離れたところに、店の管理人みたいな人たちが2、3人ドアをあけて出てきたところ、急いでその女の子は逃げてしまった。そして、ちゃっかりレジで買い物をして、帰って行ったのである。たぶんお金は、それなりに持っていたのだろう。でもカモらしき東洋人がいたから、ねだってみたのか、あるいは常習なのか、その逃げぶりからみて、どうやら常習的な感じがした。なんとも後味が悪かった。
 こんどみたら話しかけてみよう。言葉を確認しておいて。

 たぶん同様の性質をもっているのだろうが、どう考えても、学校で授業をやっている時間帯に、学校に行っているはずの年齢の子どもが、道路をうろついていることがある。また朝なども、相当遅いのに、学校に向かう生徒がいる。地域性もあるのだろうが、10年前にはこうした子どもはほとんどみかけなかった。
 地域性というのは、10年前に住んでいたウーフストヘーストは、かなり高い社会層の人々が住んでいる地域で、教育熱心な家庭が多かったから、そうしたことが見られなかったのかも知れない。それに対して、ここはイスラムが非常に多いし、見た感じでも、ウーフストヘーストよりは社会的に豊かではない層が住んでいる。イスラムでは特に女子に対する教育意識は弱い人が今でもいて、学校では問題となっていることは既に指摘されている。

 今度地域性なのか、オランダ全体として変化しているのか、ウーフストヘーストに行ってみよう。